2023年09月24日(日) |
ガソリン値下げ補助金の行方 |
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高騰するガソリン代を少しでも抑制するために政府が行ったことは、ガソリン税の軽減や消費税の非課税ではなく、なんと石油元売りの会社に補助金を出すことだった。この補助金の総額は6兆円になるという。もちろんそれがすべてガソリン価格の軽減に役立ったのかというとそうではなく、ガソリンの元売り会社はそこから自社の利益分をしっかりと確保してから残りを値下げ分の原資にしたのである。
このイカサマそのもののカラクリを知ったオレが考えたことは何だったかというと、それによって必ず大きな利益が出る補助金受け入れ企業の株をがっつり買うことであった。ガソリン元売り最大手のENEOSホールディングスの株価は2023年1月5日には436円だったがその後ぐんぐん上昇した。9月22日の終値は618.8円である。なんとENEOSの株価は1月から40%以上上昇したことになる。オレは大きな含み益と、配当利回り3.56%(9月22日現在)という優良株を手に入れたのである。購入した株の一部はNISA口座の制度を利用したから非課税である。
政府の出すゼニというのはこのようにたいてい業界団体に入る。本当に困ってる国民の助けになるのはその一部である。あらゆる政府支出がそのカラクリの中にあるのだ。保育士さんの待遇を改善しようとしてゼニを出しても、そのゼニは保育士個人ではなくその保育士を雇用する園の方に入るから当然そこでかなりピンハネされる。国からの補助金が全額保育士に入るわけではないのである。明石市みたいに中抜きさせずに保育士への直接給付という形を取った地方自治体は例外である。
株式投資というのは戦略を立てて利益を得る知的ゲームである。報道される多くの情報の中から株価に影響するものを予測し、そして株価が上昇しそうな企業の株を買い、時にはこれから業績が悪くなることが確実な会社の株を空売りするのである。投資家としてオレは常にさまざまなことを予測し、それに従って投資行動を起こしているのである。もちろん予想が外れることもあるが、なんとか生き残って今に至るのである。
EV(電気自動車)が普及すればそれだけガソリンは売れなくなる。だからガソリン元売り会社がいつまでも安泰というわけではない。利益の十分に乗った状態でいつこのENEOS株を売却するか、それも考えておかないといけない。株式投資で難しいのは買い時ではなく売り時なのである。
株式投資にはいわゆるインサイダー取引というイカサマもある。残念ながら日本の株式市場には多くのこのインサイダー取引が存在する。株価の不自然な動きを見れば明らかに操作されてるなと思うことがある。ただ、それらはほとんど立件されない。特に裏で政治家や銀行が暗躍しているものは立件されない。インサイダー取引で逮捕されるのは小物だけである。たとえばここでオレがある特定の銘柄の嘘情報を流し、それによって株価が大きく上昇した時にオレがその株を売り抜けていればオレは間違いなく逮捕される。そこが「大阪ワクチンが年内に完成する」という風説を流布してアンジェス株を爆上げさせた吉村洋文との違いである。
オレは株式市場がイカサマであることを知りつつ、せこく立ち回って小金を稼ぐ程度の弱小投資家である。おそらく政府関係者や銀行の中には今回のENEOS株上昇で数十億の利益を上げた連中がいるだろう。それが世の中の仕組みというものかも知れない。
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