2023年05月25日(木) |
阪神優勝のMVPは近本光司 |
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今年の阪神が強い。職場で同僚の巨人ファンからいつも「今年の阪神は強いですねえ」とよく声を掛けられる。確かに強いのだが、その強さの中でも特に際立ってるのは1番打者の近本光司の働きである。5月26日時点で近本は打率.325で55安打しているのだが、四球数が28、出塁率.426でこれはリーグ二位である。得点圏打率に至っては.500とリーグで1位である。下位打線で作ったチャンスを近本が返すというパターンも多く、打点25というのは他のチームの4番打者にひけをとらない。得点31はもちろんリーグ最多であり、彼が出塁したのを3番ノイジー、4番大山悠輔、5番佐藤輝明が返すというパターンが確立できているのである。投手陣もがんばっていて、チーム防御率は2.74とこれもリーグで1位である。
オレは物心ついてから阪神の優勝を3回見てきた。大阪には「阪神の優勝を3度見たものは死ぬ」という都市伝説がある。つまり3度見てしまったオレは生きているうちに3度目の優勝を見ることが出来ない。オレがまだ生きている以上、今年は優勝できないということである。しかしそれは同時に「もしも優勝するならその前にオレが死ぬ」ということでもある。阪神ファンの多くは、「だったら悪いけど死んでくれ」とオレに向かって言うかも知れない。しかし、オレと同じ世代の阪神ファンは大勢居る。その全員に「死ね」と言いたいのだろうか。
この都市伝説を打破する事実も存在する。それは、オレがまだ幼かった頃、生まれたばかりで野球など知らなかった頃に阪神は二度優勝しているのだ。つまり、オレよりも10歳以上年齢が上の阪神ファンは、すでに阪神の優勝を5度も見ているということになる。その彼らがピンピンして生きている以上、そんな都市伝説はうそっぱちであるということになり、オレは安心できるのである。
今の阪神の中で誰が一番チームの勝利に貢献しているか。現時点でそれが近本光司であることは間違いない。オレは阪神の選手の中では彼が一番好きだ。あなたの「推し」の選手は誰かと問われれば迷わず「近本光司」と答えるだろう。その近本がこれほど活躍しているのである。もうこれほど嬉しいことはないのだ。
岡田監督は監督就任時に「アレ」を目指すことを宣言した。阪神にはそれを可能とする戦力があったが、凡庸な監督の代表であった矢野はその力を引き出せなかっただけである。岡田監督になって劇的に増えたものは「四球数」である。以前は三振の多かった佐藤輝明がボール球にあまり手を出さなくなった。ショートからセカンドにコンバートされた中野はファインプレーを連発し、守備範囲も広くチームに大きく貢献している。岡田監督の采配によって勝てた試合も多い。真のMVPは岡田監督かも知れないのである。
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