2022年09月30日(金) |
キミは『三国志趙雲伝』を見たか? |
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今、テレビ大阪という関西ローカル局では昼間の時間帯に韓流ドラマをよく流している。その通常なら韓流ドラマの時間帯で、『三国志趙雲伝』という中国ドラマをやってるのだがこれがものすごく面白いのである。オレは家の東芝レグザに搭載された「連ドラ予約」という機能を用いてこのドラマを見ている。このドラマはもしかしたらテレビ東京系列で首都圏でも流れてるのかも知れない。
小学生の頃に吉川英治の『三国志』を読んだことや、その昔KOEIの三国志関係のゲームでよく遊んでいたこともあり、オレは三国志のことについてはかなり詳しい自信がある。だからこの『三国志趙雲伝』も、一部は史実に基づきつつ、創作の部分をふくらませた内容がとても面白く、ついつい熱中して視てしまっているのである。
オレにとって何よりもこのドラマが魅力的なのはとにかく出てくる女性が美女ばかりであるということなのだ。ドラマの主人公である趙雲子龍に思いを寄せる女性たちがどれも美しく、オレのような美女が好きなオッサンにとっては視てるだけで心が癒やされるのである。そんな美女たちから想われる主人公はなんて幸せ者なんだろうかとうらやましくなるのである。ストーリーの面白さもさることながら、存分に美女を眺められるというゲスい気持ちも満たしてくれるからいいのである。
オレはNHKの大河ドラマを視ていて息子から「なんでおとうは歴史のこと知ってるのにそんなん視てるんや?」という素朴な疑問をぶつけられたことがある。確かにその通りである。オレは『三国志』を読んでいるので、どのような戦いがあったのかということもその勝敗もわかっている。そのわかった物語の中で主人公の行動をどのように描いてるかということを楽しんでいるのである。そういう意味ではオレの楽しみ方は邪道であるとも言える。
結末を知っているということは、ある意味「予定調和」的な物語を受け入れているということになる。これはたとえば『水戸黄門』のような勧善懲悪ものもそうであって、最後に悪は成敗されるから視聴者は安堵するのである。最後に悪が勝つというドラマは日本では受け入れられないだろうし、悪を主人公にした作品でオレが思い浮かべることができるのは『ルパン三世』くらいである。
ミステリーは最後の謎解きで犯人がわかる。最後まで犯人がわからず、そのままモヤモヤして終わるようなミステリーはこの世にたぶん存在しないと思う。もしもそのような希有の作品があるなら教えてもらいたい。しかし、謎が最後まで解けなかったら読者がだまっていないだろう。
歴史ドラマというのは結末がわかったミステリーのようなものかも知れない。視聴者はそこに至る過程をあれこれ想像し、作者は誰も思いつかないような奇想天外なネタを披露し、そして最後は予定調和的な物語に安堵するのだ。主人公はやっぱりヒロインのお姫様と結婚するし、危険な場面には遭遇するが死ぬことはない。もしも序盤で主人公が死ねばそこで物語が終わってしまう。そういうわけで「ヤバい」「絶対死ぬ」「うわあああああ」といかに本気で思わせることができるかに作り手の技が冴えるのである。
ミッション・インポッシブルでトム・クルーズが絶体絶命になりながら死なないように、たとえ死んだようになってもちゃんと生き返るように。我々は最後まで死なない主人公の存在に安堵しながら作品を楽しむのである。そういう意味ではこの『三国志趙雲伝』はとてもよくできたドラマである。たとえあなたの居住地域で放送されてなくても、たぶん有料配信されてるサイトやレンタルのDVDなどでこの作品を楽しむ方法はあるはずだ。ぜひとも工夫して視て欲しい作品である。世のオッサンたちはオレと同じように美女に癒やされてもらいたい。
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