2018年06月06日(水) |
虐待死と日大アメフト事件 |
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東京都目黒区の船戸結愛ちゃんが死亡し、両親が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された事件の記事を読んでいて、結愛(ゆあ)ちゃんがノートに書いた反省文らしき文章を読んでオレは涙が止まらなくなった。この世にこんなつらいことがあるだろうか。まだ5歳の結愛ちゃんは、毎朝4時に自分で目覚まし時計で起きてひらがなの練習をすることになっていたという。そのノートに反省の文字は綴られている。
その反省文の一部が新聞に掲載されていた。
もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんから きょうよりも もっともっと あしたはできるようにするからもうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします
ほんとうにもう おなじことはしません ゆるして
きのうぜんぜんできてなかったこと これまでまいにちやってきたことを なおします
これまでどれだけあほみたいにあそぶって あほみたいだからやめるので
もうぜったいぜったいやらないからね ぜったいやくそくします
あしたのあさはぜったいにやるんだとおもって いっしょうけんめいやる やるぞ
この世にこれほど哀切なメッセージが他にあるだろうか。
ダイエットと称して父親からは満足に食事を与えられず、体重は標準的な5歳児の6割ほどしかなかった。そして彼女を守ってやれる立場だった母親からは助けてもらえず、衰弱しても病院につれていってもらえることもなく放置された。虐待が発覚して児相や警察に介入されることを恐れたという理由もあるだろう。
同じような構図の事件が最近話題になった。日大アメフトの監督・コーチによるパワハラ事件である。追い詰め、正常な精神状態ではないように仕向ける一方で、真相が知られることを恐れて事実を隠そうとして嘘をつく。今回、結愛ちゃんを虐待死に追い込んだ父親と、選手を追い込んだ日大の内田監督の行動原理は本質的に同じである。自分がやってることを「正しい教育やしつけ」だと勘違いしている点において、両者は全く同列のものであるといえる。
圧倒的に強い立場を利用して弱者を追い込むこと、精神的に追い詰めることが好きな人たちがいる。ただのサディストである。そいつが権力者になった場合は人民が大量に犠牲になる。毛沢東やスターリン。ポルポトがその実例である。彼らにとってその行為は単なる娯楽であり、その間違った行為を批判するものが周囲にいれば目障りだからと殺してしまう。
そういうクソ野郎は人間の中で一定の割合で出現する。それを矯正する機会は初等教育の中にしかない。道徳教育で目指すべき部分はきっとそこなんだろうとオレは思っている。卑怯なことや弱いものいじめをしないことというのは、日本人の心の中にある武士道の精神である。
オレは卑怯なことが嫌いだし、弱いものいじめをするヤツはクソ野郎だと思っている。そういうクソ野郎とはつきあいたくないし、友人にもなりたくない。そしてクソ野郎が理事や要職を務めているような自浄能力のない組織は腐ってると思っている。少なくとも自分のついたウソのせいで人が死んだのになんの責任も感じず罪の意識もないヤツはクズだと思うのである。
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