2016年06月22日(水) |
なぜ野党は反原発でまとまらないのか? |
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参院選が始まった。地方の一人区では民進党と共産党が共闘するという。野党共闘を実現させて「改憲」を阻止しようとする戦術に出てきたわけだ。それ自体オレは否定しないのだが、なぜそこに反原発を盛り込まないのだろうかと不思議に思うのである。おそらく民進党のメンバーのなかには原発関連企業から献金をもらっていて逆らえない連中もまじってるのではないだろうか。政治献金をくれる大企業の顔色をうかがいつつ、当たり障りのない「改憲阻止」でまとまるあたり、その姑息さがうかがえて実に情けないのである。おそらく政治献金の廃止や反原発の要素を入れたら、民進党と共産党は袂を分かつしかないだろう。
オレは今の日本にとって最大のリスクは、少子高齢化と原発の存在だと思っている。北朝鮮や中国の軍事的脅威も、原発の存在を考えればより一層増すことに誰が気づいているだろうか。北朝鮮が海を渡って攻撃してくることは考えにくいが、中国が日本本土に対して軍事行動を起こすなら上陸ポイントは若狭湾沿岸となるなるわけで、原発は海上からの艦船による攻撃で一瞬にして破壊されるだろう。戦争が実際に起きれば原発ほど相手に打撃を与えることのできる攻撃目標はないのだ。もっとも攻める側もその土地には上陸できなくなってしまうのだが。たぶん人民解放軍は兵員の被曝なんて全く何にも問題と思ってないだろう。
熊本で地震が起きたときに川内原発は平常運転を続けていた。これを「原発は地震の揺れに強い」と考えるのは馬鹿である。そうした緊急時には一度運転を止めるという仕組みがないことの方が問題なのだ。
参院選ではアベノミクスの功罪もまた論議になるだろう。オレは円安効果がはがれた今、安倍首相の主張した「大企業の収益がどんどん下を潤すというトリクルダウン」が起きなかったことを問題にすべきだと思っている。大企業だけが利益を膨らませてその富を役員や幹部が独占し、下請け企業までには恩恵が及ばず、非正規雇用は増える一方である。なぜそういうことになったのかというと、中途半端な金融緩和が実際の景気につながらなかったからである。オレが以前から主張しているように、金融緩和で見かけの景気上昇は実現しても、実際に景気が回復するわけではない。しかし、少子化対策が成功すれば勝手に景気が良くなるのだ。
日本の高度成長というのは、ただ人口が爆発的に増えることによって総需要が右肩上がりになっただけの現象である。地価の上昇もインフレもその中で起きたのだ。晩婚化が進み、結婚しない人が増え、それなのに保育所は満員で子育てをするための体制は整っていない。老人にゼニはばらまくが、働く母親への支援体制は不十分だ。非正規雇用が増えて満足に家族を養う収入のない男が増えたのならば、もはや男をあてにせず、男なんてただの種付けの道具と割り切って「非婚化」の時代を生きていく母親たちを支えられるように、子育てにゼニが掛からないようにするべきではなかったのか。
馬鹿ばかり集まってるニート養成大学への補助金を廃止し、そのゼニで保育所の無償化を進めることで、「子育てに全くお金が掛からない」「働いてる間は行政が子どもの面倒を見てくれる」という仕組みをなぜ作れなかったのか。日本よりもはるかに貧しいはずのキューバでは教育の完全無償化が実現している。オレは今とりあえず「おおさか維新の会」を支持してるが、それは「教育完全無償化」を強く主張している政党だからである。
今回の選挙、オレはとりあえず「おおさか維新の会」に投票しようと思っている。なぜ「とりあえず」と書いたかというと、まだ完全に信用しているわけではないからだ。議会サボって男と遊んでいた上西小百合とか、堺市の政務活動費をちょろまかした議員とか、そういうクズを排除できているかどうかという点で若干の疑念が残るからである。そして生活の党共同代表の山本太郎のあのストレートな発言はまことにすばらしい。彼が今回の選挙戦の中で、政府与党を激しく斬りまくる姿を、マスコミは自主規制しないで報道してもらいたい。ナニワの罵倒王を自認するオレは、タブーを恐れずに発言する彼のような政治家が増えるべきだと思っている。
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