2015年07月03日(金) |
オレは偽母乳を断じて許さない |
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ネット上で母乳を販売してる業者が存在するという。母乳が出ないという母親の悩みにつけ込んで、かなりの高額で販売されているのである。それ自体はオレは否定しない。たとえば乳児を抱えた母親が余分に出る母乳を絞って自家消費用に冷凍保存していたものが余った場合など、鮮度が保たれるなら場合によっては有償で配布してもいいかと思うのである。子どもは卒乳したけど母乳はまだまだたくさん出るという母親がいれば、それを販売用に回してちょっとした収入にあてるくらいはアリかなとも思うのだ。ちゃんと良心的な母親ならば・・・という条件付きだし、そもそもそういうのは不特定多数に販売するのではなくて、ご近所で顔を知っていて信頼できるからというレベルならまだ安心できるのである。
しかし、利益を追求する余り水増しして粉ミルクで増量するという輩も出てくる。販売量を増やしてぼろ儲けしようという悪辣な魂胆なのである。今回、新聞でそうした「偽母乳」の存在が検査機関によって明らかにされた。さて、その偽母乳はいったい誰が作ったのか。母乳販売業者はただの仲介業で、持ち込む母親の中に「水増し犯人」がいるのだろうか。いずれにしてもかなり悪質な詐欺事件だと思うのである。
良心的に販売している業者と、水増しして暴利をむさぼる悪質業者とを見分けるにはどうすればいいのだろうか。そういえば中国でも母乳ビジネスが盛んで、なんでも健康にいいとかいう理由で大人が飲むらしい。それだけではない。母乳が出る女性を派遣して直接飲むことができるという怪しいビジネスが存在するのである。女性の容姿によって値段も変動するということだからそれはどう考えてもまっとうなビジネスではない。もちろん「直接飲む」というのが一番新鮮でしかも安心だが、それには経費が掛かりすぎるし時間が拘束される。そういうわけで冷凍保存されたものを販売するという形をとらざるを得ないのだが、もっと法整備がなされてもいいのじゃないか。
母乳は食品だろうか? 確かに食品であることは間違いないのだが、だかろいって「食品衛生法」の適用範囲かというと疑問が残る。さまざまな安全基準を当てはめようとすると検査が必要になるだろうし、喫煙の母親やアルコール依存症の母親ならきっと有害物質が母乳に溶け込んでいそうだ。法整備の困難さを考えた時、「そもそもそんなものを売るのが間違いだ」という結論に走りたくなる。
新聞報道によると、今回摘発された偽母乳には母親からの手書きのメッセージがついていたという。実際は水増ししておきながらいかにも心を込めて保存したかのような欺瞞に満ちた手紙を添えるあたり、オレはこういう嘘つきを断じて許してはならないと思うのである。犯罪の規模としてはささやかなことかも知れない。しかし、細菌がたくさん見つかったとか母乳には含まれないタンパク質が存在したとか、一つ間違ったら乳児の生命にも関わったかも知れないものを販売してしまったということに対してどんなふうに責任がとれるのか。当該販売サイトはもう閉鎖されたそうだが、どこか別のところで同様のビジネスを展開するのかも知れない。オレはかなり怒りを感じているのである。
母乳が出ないことを悩む母親は多い。どんな解決法があるのだろうか。オレが考えるのは、男の母乳である。男にも乳首があるし、何か役に立たないものかと思う。ホルモン投与で夫が母乳を出せるようになれば、もっと男性の育児参加が可能になると思うのだが、誰かそういう研究はしていないのだろうか。ネットで検索すると母乳の出る男子もごくまれにだがいるそうである。昔、「投稿トクホウ王国」とかいう番組で、「乳の出る父」というタイトルがあったことを思いだした。
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