2013年10月13日(日) |
なぜ何浪もしてしまうのか? |
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現役で大学進学できるのにこしたことはない。しかし、どうしても浪人して大学を目指すならば一浪までだとオレは言いたい。なぜか。一年間も必死でやればかなり学力は伸びるのであり、それでたいていの者は希望を叶えてしまうからだ。一浪して第一希望のところには合格しなかった場合、オレはその受験生に第一希望ではなくても合格したところに進学することを勧める。それが能力の限界だからだ。なぜ2浪を勧めないのか。それは 昨日の日記でも書いたことなんだが、浪人生には必ず春ごとに「学習のリセット」が発生してるのであり、2浪を決めた時点でまた振り出しに戻ることと、2浪目は1浪目の現状維持程度、場合によってはさらに成績が下がるというのが現実の2浪生の実態だからである。
世間には「全然勉強しない浪人生」「完全なリセット脳の浪人生」という方々が存在する。こういう人たちはいくら浪人を続けても成績は上がらない。予備校にとってはいつまでも在籍してゼニを払ってくれるよいお客さんなんだが、親から見れば本当に困った息子ということになる。学習効果曲線はただギザギザで水平なままである。しかし、本人たちはそれがわかってないのである。受験勉強というのは忘却との戦いだ。短期記憶を長期億に変化させることができないリセット脳の人は、いつまでたっても知識量が増えないのである。だから何年も浪人したところでいつまでたっても志望校には合格できないということになる。
オレが以前に勤務していた公立高校で進路指導の係になった時に卒業生のデータを調べていて愕然としたことがある。それは浪人生の2浪率の高さであった。予備校の方の話では全浪人生に占める2浪以上の生徒の比率は当時1割以下ということだったから、不幸にして2浪になってしまう確率はおよそ10%くらいである。ところがその公立高校では3人に1人が2浪ということになってしまっていたのである。「現役でがんばって大学進学する」という指導ができていなかった弊害は、最終的に「浪人しても伸びない受験生」を生み出してしまっていたのだ。そこでオレが心がけたことは「現役で進学できるように徹底的に指導する」ということだった。よい現役生しかよい浪人生にはなれないのである。
浪人したから時間はたっぷりある。現役では目指せなかったようなレベルのところを狙おうと思うこと自体は間違っていない。しかし、現役で伸びなかった理由は何なのか。高校での3年間、おまえは授業中にいったい何をしていたのか。高校での定期試験でちゃんと高得点とれるように努力していたのか。それをオレは訊きたいのだ。高校での3年間全然勉強しないで、3年分頭を放置しておいて、それから予備校で取り戻そうなんてあまりにもふざけた発想である。スタートの時点から間違ってるのだ。
3年間遊んだ頭は高校入試の時よりも確実に馬鹿になってるのであり、マイナスからのスタートなんだからそれこそ一年間必死でやらないといけないのである。その自覚の足りない浪人生が世間には多すぎるのだ。そんな連中が2浪、3浪、4浪という状況に陥っておくのはむしろ当然のことである。「医学部に入りたいから・・・」という大義名分があって多浪を親が認めるにしろ、そもそも何年もかかってる時点でどれだけ無駄になってることだろうか。
仮にそうした長期浪人生に奇跡が起きて医学部に合格するようなことがあったとして、その場合の学習効果曲線はその数年間ゆるやかに右肩上がりだったわけではない。最後の一年間だけで急上昇してるのが普通である。それまで目覚めなかったということなのだ。だったら最初の一年でちゃんと目覚めろよとオレは言いたいのである。
さまざまな遊びへの誘惑を断ち切ってストイックに合格を目指すというのが正しい浪人生のあり方だ。しかし現実には茶髪にしたり鼻ピアスしてみたりというチャラチャラしたヤツもいる。オレの勤務する学校でもそういう浪人生はごくわずかいるが、そういうヘタレ野郎はほぼ100%が2浪以上に突入するか、大学受験をあきらめるか、誰でも入れるFランク私大に入るかである。茶髪にして鼻ピアスしたいのなら大学に入ってからすればいいのである。ある中堅私大に出かけたとき、キャンパスの学生のほとんどが黒髪ではないことにオレは驚いたことがあるが、
絶対に現役で進学するという強い意志があったから、そして現役時に十分に力を付けていたから、仮に一浪してもそれは決して無駄ではなかったということになる。現役時に惜しくも京大や阪大に不合格だった者が、一浪して阪大や京大に進学していくというのはオレが教える高校では普通のことである。しかし、現役時に京大や阪大にはかすりもしないような成績だった者は、浪人しても京大や阪大に届くようにはまずならない。それを何年も浪人したから可能にできるなんてことはないと思わないといけない。現役よりも一浪で志望校のランクが上がるのは普通だが、2浪目でさらに志望校のランクを上げる者がいる。「2浪もしたのだから、難関校に入らないと意味がない」と本人は思ってるわけだが、2浪してしまう自己の学習の問題点に気づいていない点でアウトである。
まともな受験生ならいつも「時間が足りない」と思っている。やりたいことがいっぱいあって、それをこなすのに自分の時間が足りない。睡眠時間を削って必死で時間を作り出してるのが現状だ。のんびりテレビをみたり麻雀をしたりゲームをしたりして遊んでいられるわけがないのである。もしもそうしてのんびりしてる受験生がいれば、それは「必死でやらなかったから」「本気出してないから」と後で負けた時の言い訳にしようとしているただのヘタレである。戦う前にすでに負けているのである。
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