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何もない田舎の田んぼのど真ん中に巨大なショッピングモール、たとえばイオンモールなんかがあるというのが今の日本のありふれた情景である。その結果どういうことが起きるかというと、そうした田舎のショッピングモールは時に野生動物の襲撃に遭うのだ。イノシシとか、熊とか、イタチとか、ニホンカモシカとか、そうした動物が突撃してきても全然おかしくないのである。その生活圏を奪ったのは他でもない人間なのだから。これは動物の復讐であるとも言える。
読売新聞の記事を引用しよう。
イノシシがエスカレーター逆走、3人かまれ負傷
大分市公園通り西の大型商業施設「パークプレイス大分」に7日、イノシシが侵入し、買い物客3人が負傷した。
週末の午前中で、家族連れなどが少しずつ増える時間帯。施設内では悲鳴が上がり、驚きに包まれた。施設側は負傷者が出た事態を重視し、野生動物の侵入に備えた安全確保策の検討を始めた。
大分東署などによると、イノシシが最初に目撃されたのは午前10時半。3階の映画館付近だった。その後、上りエスカレーターを逆走して2階へ移動、スポーツ店、1階イベント広場などを走り回った。この間、男女3人が足をかまれるなどして負傷した。
3階ではエレベーター付近の壁に激突し、大きな穴が開いた。午前11時過ぎ、施設から東の方へ逃走し、警察や猟友会が周辺を捜したが見つからなかった。
家族で施設を訪れた豊後高田市の会社員(32)は駐車場で車から降りようとした時、何かが走り回っているのに気づいた。「よく見るとイノシシだった。幼い子供2人も一緒だったのでとても怖かった」と振り返った。
パークプレイス大分は映画館、スーパーや、衣料、飲食などの店が集まった郊外の人気スポット。休日には4万人前後が訪れる。
諫邦弘・支配人は「野生動物の侵入は、これまで想定していなかった。捕獲用具の導入や警備員による巡回強化など、侵入しても負傷者を出さないよう対策を考えたい」と話した。(2013年9月8日21時15分 読売新聞)
記事の末尾に「侵入しても負傷者を出さないよう対策を考えたい」とある。侵入そのものを防ぐことは不可能なのである。人間やクルマが出入りする以上、動物が入るだけの空間は常に存在するわけで、そこから突然やってくることを阻止することは不可能なのである。じゃあどうするかと言えば、我々が自衛するしかないのだ。「突然イノシシが来るかも知れない」というふうに。
なぜイノシシが街にやってくるのか。それは山に十分な食物がないからである。そんな状況を作り出したのは人間の責任であり、イノシシには罪はない。それなのに一方的に射殺されたりするのである。
危機管理の基本は、起こりうる事態を常に想定して行動することである。田舎のショッピングモールに野生動物がやってくるということは明らかな想定内の事態であり、それに対して従業員がなんらかの対応を事前に身につけておくのは当然である。ただ、相手は動物なのである。「負傷者を出さない」なんてことは理想ではあっても現実には運悪くたまたま突進してきたイノシシにはね飛ばされたり噛まれたりする人も出てくるわけで、致命傷を受けないように用心することしかできないのである。
オレが時々訪れる北花田のイオンモールにも、もしかしたら野生動物が襲ってくるかも知れない。用心するにこしたことはないと思うのである。
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