2013年06月17日(月) |
奇跡の原っぱを守れ! |
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オレはUR(都市再生機構)というのはつくづくクソみたいにダメな組織だと思っている。家賃は法外に高いし、しかもその物件はへんぴなところにあるのが多い。賃貸住宅市場の適正な発展を阻害してるのはこの連中である。ここがもっとまともなら住宅に関わる問題はもっと違った展開になっただろうし、今みたいに大量の空き家があるということにもならなかっただろう。
これから人口はどんどん減っていく。日本には700万戸の空き家があるという。独居老人が死んで相続者がなくてそのまま放置される物件も増えた。政府が少子高齢化に対して無策であったために日本民族は滅びへと突き進んでいるのである。それなのに大規模なニュータウン開発をしようとしてる馬鹿の集まり、それがUR(都市再生機構)である。彼らが今しないといけないことは、手に入れた土地の「損切り」である。値下がりしていてもとにかく売ってしまってスリムになることなのである。
その馬鹿の集まりには仕入れたけど塩漬けになったままの土地がたくさんある。そんなものもうみんなあきらめて売却しろよと思うのである。無理に何かを作らなくてもいい。もしもその土地が荒れ果てて自然のままになってるのならば、下手にイオングループに売却されてショッピングモール建設なんてことになったら困るから、そのまま自然に帰してもらいたいのである。そんな土地が千葉県にあった。毎日新聞の記事を引用しよう。
千葉ニュータウン:「奇跡の原っぱ」消滅危機 キツネ/トンボ…絶滅危惧27種 40年ぶり宅地造成で 毎日新聞 2013年06月16日 東京朝刊
千葉県印西(いんざい)市の千葉ニュータウン開発予定地内の草地に貴重な昆虫やホンドギツネなど絶滅の恐れがある動植物が多数生息し、現状を保存すべきだとの声が上がっている。里山を崩す1970年代の大規模な造成で生まれた平たんな土地が草原化。本格的な宅地造成もなく約40年間放置され、いつしか希少種の聖域となり、「奇跡の原っぱ」と呼ばれる。ところが昨年末、宅地造成が急に動きだし、消滅の瀬戸際にある。【井上英介】
原っぱは、UR(都市再生機構)と県による同ニュータウン事業で最後に残った開発予定地約140ヘクタールの一角を占め、面積は東京ドーム11個分の約50ヘクタール。北総線印西牧の原駅の北に広がっている。開発初期に山を崩し湿地を埋めて平らにした。
原っぱでは、今ではほとんど見られなくなったホンドギツネの営巣が確認され、エサのノウサギも豊富。トンボなども含め環境省指定の絶滅危惧種27種、千葉県指定109種を含む多様な生き物の生態系が成り立っている。現地に詳しい日本自然保護協会の高川晋一農学博士は「駅から徒歩圏内に国立公園級の生態系があるのは、驚嘆に値する」と話す。
印西の原っぱは県有地で、URが定期的に草刈りをして管理する。ニュータウン開発事業は今年度末で終了期限を迎えるが、今の全体の人口は約9万人で、目標の約14万人に届かない。不況や人口減で宅地需要が見込めず、原っぱは本格造成を免れてきた。高川さんは「県有地で人が入らず、草刈りされているため森にもならないなど人為的要素が重なって成立した」とみる。
だが昨年11月、URは原っぱの南側の樹林を大量伐採し、宅地造成を開始。地元で「売れるあてがまったくないのに、なぜ造成をごり押しするのか」と批判が上がり、原っぱや近くを流れる川の保全活動に取り組む市民グループ「亀成(かめなり)川を愛する会」が署名活動を始めた。政府がほぼ全額出資するURは造成開始の直前に会計検査院の調査を受け、大量の未利用地を抱える状況を改善するよう求められていた。
今月13日には、全国の研究者で組織する日本生態学会(会員約4000人)が、造成の一時中断や原っぱの保全などを県とURに申し入れた。学会メンバーの西広淳(じゅん)・東邦大理学部准教授も「関東地方で保全すべき草地を1カ所挙げるとすれば、この地域だ」として、貴重な自然と共存するよう土地利用の再検討を求める。
一方、UR千葉ニュータウン事業本部は取材に「事業終了期限の来年3月までに造成を終えたい」とし、申し入れに応じず造成を急ぐ構えだ。
今ここで市民がURに対抗してやれることは何か。それはただ闇雲に反対運動をするのではなくて、募金を集めてその土地を購入することだ。URに対して「ゼニをかけて売れない宅地開発をするよりも、今即金で我々に売った方がいい」という交渉をすることである。そしてネットで全国に呼びかけるのだ。尖閣購入のための資金がたちまち集まったように、この奇跡の原っぱのために資金を出してくれる人は日本中にいるだろう。わずかずつでもいい、自然を愛する人の気持ちを集めて購入資金を出し、購入して現状を維持させるしかないのだ。
宮崎駿さんのような方に協力を頼み、7月公開の映画の時にでも募金を告知してもらえばどうか。少なくともURは塩漬けの遊休地をなくしたいわけで、そこが売れるとなれば文句はないはずである。
大阪駅の北側、通称「北ヤード」の開発について橋下市長は「森にしよう」と提案して支持を得られなかったことがあった。そこに全くゼニを生み出さない空間を作ることに対して抵抗を感じるのが昔の感覚である。しかし、都市の中にはさまざまな要素があった方がいい。そこに森があれば、その周辺の土地の価値が増すのだ。千葉ニュータウンもこの奇跡の原っぱを守り通すことで、他の既存の住宅地域の価値を増すことが可能になる。
日本はこれからどんどん人口が減る。そのときにはこれまでのように山や田畑を宅地にしてきた流れとは逆に、宅地を畑にしたり自然に帰したりということもどんどん必要になってくる。この千葉ニュータウンの事例をそのモデルケースにしてもらいたいのである。そのためになら市民がどんどんゼニを出すという国であってほしいのである。
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