2013年03月28日(木) |
A列車に乗って猫の島に行こう! |
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オレの母の郷里である鹿児島県の坊津では、けっこう野良猫が多かったことを覚えている。餌になる魚はいくらでもあるので、のんびりと過ごしている猫ちゃんたちが多かったのである。もう30年近く訪れていないので今はどうなってるのかわからないが。
なんとそうした野良猫を観光資源にしようとして、天草諸島の中の小さな島、湯島では今さまざまな取り組みが行われているのである。読売新聞の記事を引用しよう。
野良猫いっぱいの島、観光資源で売り出し
熊本県上天草市商工会などは、同市沖の湯島にいる200匹以上の野良猫を観光資源に活用し、「猫の島」として売り出している。
地元観光協会などが企画したツアーは、「のんびりと暮らす猫に癒やされた」と好評。近く猫の生態を学んだ島民が観光ガイドとしてデビューする。
島民によると、漁業が盛んな湯島では餌に事欠かない上、車道が限られ、事故に遭う機会も少ないことから、戦前から猫が多かった。警戒心が低く、すぐに人に寄ってくるという。
約1年半前、JR九州が天草方面への観光特急「A列車で行こう」の運行を始めたことを機に、同市の商工会と観光協会が観光スポットの掘り起こしを始め、湯島の猫の多さに着目。猫と遊びながらくつろげる「猫カフェ」などが話題になっていることもあり、PRすることを思い立った。
猫の多い路地や、キリシタンの墓など、島内の名所を紹介する散策地図を作り、市内の観光施設に配布。昨年3月には、港近くに、石像「湯島猫神(みょうじん)」(高さ約1メートル)を建てた。
昨年秋までに、JR九州との共同企画などで計5回の島内散策ツアーを実施し、愛猫家ら約100人が参加。8匹の猫を飼う同県天草市の主婦岡部典子さん(71)は「猫がゆったりと過ごしている姿が印象的だった。猫好きにはたまらない」と話した。
商工会では、島民18人をボランティアの観光ガイドとして養成中。猫の多いスポットや生態、島の歴史などを講座で学び、4月から案内を始める。
受講中の商店経営古賀葵(まもる)さん(72)は「野良猫で観光客を呼び込めるなんて想像もしなかった。しっかりと島を宣伝したい」と意気込む。観光協会の平田実・事務局次長は「都会を離れて、猫とともに島でのんびり過ごす。そんな旅のスタイルを提案し、島の活性化につなげたい」と話している。(井手祥雄)
◆湯島=上天草市・大矢野島と長崎県島原半島のほぼ中央の有明海に浮かぶ。周囲約6.5キロ、面積は52ヘクタール、人口約400人。大矢野島の江樋戸港と定期船で結ばれている。島原の乱(1637〜38年)の際、キリシタンの代表者が作戦の密談をしたとの言い伝えから、「談合島」とも呼ばれる。周辺海域は豊富な漁場で知られ、タイ釣り漁などの漁業が盛ん。
(2013年3月28日09時17分 読売新聞)
すぐ近くには島原半島もあり、島原の乱の旧跡でもある原城がある。活動している雲仙岳もある。猫の島で癒された後、周辺の観光スポットを回ればなかなか興味深い旅行プランになるだろう。
この猫の島に行くには、九州新幹線で熊本まで行って、そこから三角までJR九州によって運行されている臨時特急列車である「A列車で行こう」を使うことになる。またこれがなかなか面白いのである。この特急の車両デザインは九州のいろんな面白い列車を企画してきた水戸岡鋭治さんが担当したものである。そのデザインコンセプトは「16世紀大航海時代のヨーロッパ文化」と「古き良き“あまくさ”」をテーマにしたということで黒とゴールドのツートンカラーで、車内は教会などをイメージしたというカウンターバーやステンドガラスで彩られる。バーではもちろんアルコール類が提供されているのである。BGMはもちろんジャズのスタンダードナンバー「A列車で行こう」である。
全席指定で一日三往復運行されるこの特急「A列車で行こう」のダイヤは、三角駅では三角港を発着する天草宝島ラインの「シークルーズ号」と接続する。列車の運行開始に合わせて、「シークルーズ号」のダイヤも「A列車で行こう」の運行時刻に合わせたものに改正されたからである。JR九州には他にも「指宿玉手箱号」とか、乗ってみたくなる列車がたくさんあるのだ。
日本中に猫好きな人は何百万人もいる。「猫と戯れて癒されよう!」というこの小さな島が考えたアイデアは実は大きな潜在的需要を秘めていたのである。和歌山電鉄貴志川線で猫の駅長がブームになって多くの観光客がやってきたことからもわかるように、猫を使った戦略は当たる要素が多いのである。
JR九州はこの特急を今のところ不定期運行しているわけだが、ブームが広がれば毎日運行にしてより多くの観光客を運べるようにしてもらいたい。おそらく今は予約しようとしても指定がとれない状況だと思うからである。もっとも猫の島の規模から考えれば、今くらいの観光客が適当でありあまり増えすぎても今度は定期船に乗れなくなって困るのかも知れないが。
なんだかオレもその猫の島に行ってみたくなったのである。
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