2012年06月16日(土) |
増税で豊かになった国はない |
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ついに民主・自民・公明3党の談合が成立して、消費税関連法案が国会を通過することになった。小沢グループが抵抗したところで、民主から離党者が出たところで、結局はこの増税法案は通過することになり、財務官僚の思い通りのシナリオになったのである。税率を上げるだけで勝手に増収が約束されているわけだから。
輸出の多い大企業は消費税の還付でかなりの増収になる。為替差損も取り返せる。オレはこの還付なんて仕組みやめればいいと思うのだが、それが大企業が熱烈に消費税増税を期待する積極的理由であるわけで、増税は政官財の三位一体の利益なのである。その大企業はもちろん仕入れ時に消費税なんか払わない。その分を値引きさせたりして踏み倒してることが多いわけで、結局消費税分の増収を確保してるようなものである。また小売業も受け取り時と納税時の時間差を利用して手元のキャッシュが増えるわけで、消費税値上げには大賛成なのである。
日本の国家財政は大変な借金漬けで、それをなんとかするためには増収策を考えないといけない。それを安易に増税に頼ろうとしてるわけだが、過去の歴史を振り返っても増税によって国家の財政を立て直した例はほとんど聞かない。米沢藩を立て直した上杉鷹山は増税ではなくて殖産興業で藩を豊かにした。今の日本にそうした政策があるかというと皆無である。若者は派遣社員などの非正規雇用でこき使って消耗させてますます貧しくし、仕事を求める人には安易に生活保護を与えてやる気を失わせ、円高を放置して製造業をどんどん海外に流出させてしまっているのだ。政治家が作為的に国を貧しくしていながら増税を強行しようとしているのである。
もしも増税が決まれば、おそらく週明けから強烈な円高がやってくるだろう。理由ははっきりしている。「これで財政再建の道筋がついた」という適当な理由で海外のヘッジファンドは強烈な円買いを仕掛けてくるのだ。すでに週末に円は78円台に突入している。増税が決まったということで週明けは一気に76円くらいまで円高になるだろう。もちろんそうなると円売り介入なども行われるだろうが、そんなものの効果は一時的である。構造的な円高はさらに続くわけだ。
景気をよくすれば勝手に増収がついてくる。生活保護受給者や失業者も減って企業の収益も上がり自然に国家の歳入は増えるのである。円安になれば景気は良くなるし、政府が強力な金融緩和をすれば世界の投資家は円の買いポジションを解消するだろう。待っていても景気は勝手によくならない。金融政策は攻めの姿勢が必要である。それなのに白川日銀総裁はいつも後出しだ。ギリシャの総選挙の結果を見てから動くのでは遅いのである。選挙の結果を予想して先にアクションを起こさないと必ず手遅れになるのだ。そんなことも予想できないでどうするのか。国家の命運を預かってるという自覚があるのか。
この円高を利用して500兆円分くらいの外貨を取得し、円安に誘導すれば何もしなくても巨額の利益が転がり込む。国家や企業、銀行や個人がこぞって外貨取得に走り、その後で円安にすればいいだけの話である。1ドル80円で500兆円分の円を売りまくり、1ドル120円になった時に買い戻せば何もしなくても250兆円の為替差益が出る。それだけあれば増税なんかしなくてもいいし、そのゼニが民間に回れば空前の好景気がやってくるだろう。円高に苦しむのではなくて、円高を利用して一気に国を豊かにすればいいのである。今のボンクラ政治家どもにはそんな戦略が全く欠けているのだ。戦略的外貨取得によって一気に円高不況のツケを取り戻せる今が絶好のチャンスである。
復興需要は勝手に生まれるのではない。官が先導しないと民はついてこない。しかし、上手に導いたら投資に対して何倍ものリータンが生まれ、需要が発生するのである。そのために政治があるのだ。起きていることをただ眺めてるだけでは社会は変わらないのである。見守るだけでは不安は解消しないのである。必要なのは効果的にゼニを使って行動することだ。今の日本の政治家にそんなことができるヤツがいるのか。オレは暗澹たる気持ちになるのである。
消費税増税に舵を切った日本、これからやってくるのはどんな悲惨な未来だろうか。とにかく、不況の中の増税で財政再建できた国など歴史上ひとつもないのである。
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