2011年12月21日(水) |
我が家のプリン戦争 |
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オレはプリンが好きだ。しかし、冷蔵庫に入っているプリンを勝手に食べると妻から罵倒される。「なんで勝手に食べるのよ! それは子どもの分でしょ!」となるのである。それで自分の食べる分のプリンを帰りに買ってきて、食べようと思って冷蔵庫を開くともうすでに喰われてなくなってる。「なんで食べたんや?」と抗議すると、「そこにあるから食べたんや。冷蔵庫にあるもん誰が喰おうと買ってやろ。食べられたくなかったら自分専用の冷蔵庫買えばええやん!」と妻から言い返されてしまうのである。どうすればプリンを食えるのか。それはオレにとってなかなかの難問だった。
1個買ってくると「なんで一個しかないの?」と文句を言われる。高価なプリンだと試しに一個しか買えないこともあるじゃないか。2個買ってくると「これは子どもの分だからね」と言われる。3個買ってきたらやっと自分の分が手にはいるとかと思うと、妻が食べてしまう。そういうわけで、確実に自分のプリンを手に入れるためには最低でも4つ買わないといけないのである。そして仮に4つ買った場合でも、たまたま私の父や母が食べたときは自分の分はなくなってしまうのである。そうするとかなり大量に買わないと確実に喰えないことになる。冷蔵庫の容量には限りがあるので、あんまりたくさん買うわけにもいかないのである。「こんなたくさん買ってどこに入れるの?」とまたまた罵倒されるのである。これはプリン以外のヨーグルトやゼリー類を買ってきたときも同様に起きる悲劇なのだ。
大学生の頃は好きなだけプリンが食えた。ハウスプリンミクスを買ってきて、一人分のプリンをどんぶりで作ってよく食べた。今はそんな時間や余裕がない。そして仮に作ることに成功したとしても、きっと冷蔵庫で固めて食べるまでの自分が目を離したスキに誰かに喰われてしまうのである。「そこにプリンがあるから食べる!」と妻は言うだろう。
どうすれば自分のプリンを確保できるのか。買ってきてすぐにその場で喰うというのがひとつの方法である。しかし、オレが帰宅する時間帯というのはたいていすぐに夕食なのだ。そしてデザートとして食べるのを忘れているうちに、オレが風呂に入ったスキなどに貴重なプリンは喰われてしまうのである。
「子どもたちの嫌いな味のプリンなら喰われないだろう・・・」ということで、ちょっとマニアックな抹茶味のプリンや、ショウガの入ったヨーグルトを買ってきたことがある。さすがにショウガ味のヨーグルトは他の家族は誰も喰わなかった。それでオレは3連ヨーグルトを3つとも自分で食べることができた。しかしその味をずっと続ける気にはならなかった。
お中元やお歳暮でプリンやゼリーなどの詰め合わせが届くことがある。そのうち自分の口に入るのはほんのわずかだ。妻や子どもは大喜びしているのだが、私は「あの中で自分は何個喰えるのだろうか」といつも悲しくなる。
たまに出張したときにコンビニに行くと、オレはついついデザート類をしこたま買ってしまう。そしてホテルに持ち帰って喰いまくる。誰にもじゃまされずに自分の買ってきたおやつを喰いまくれるのだ。至福の時間である。そのまま冷蔵庫に入れて眠ってもちゃんと朝までそのプリンはそこに存在するのだ。自分以外に食べる人がいないということは大きな安心感をもたらすのである。
買ってきたプリンにマジックで名前を書いたことがある。でもそんなものは全く無視された。オレは自分の名前の書かれたプリンを空しくゴミ箱で発見した。悲しかった。どうして名前まで書いてオレのものであることを主張してるのに勝手に喰うのか。我が家には「個人所有」という概念はないのか。それともオレだけがこうして常に搾取される対象なのか。
コンビニに行くとさまざまなデザート類が並んでいる。プリンやヨーグルト、ゼリー類も数多くある。朝の通勤の時に立ち寄ったコンビニでオレはさりげなくプリンを買う。そして授業の空き時間におやつとして食べる。至福の時間である。さすがに学校では勝手にオレのプリンを食うようなヤツはいない。
アニメ「時をかける少女」でオレがもっとも心を打たれたのは、ヒロインの少女が妹に喰われたプリンを取り戻すために時間をさかのぼるシーンだった。たかがプリン、されどプリンなのである。
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