2011年06月29日(水) |
被災者無料は最大の愚策である |
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東北地方の高速道路の出口が大渋滞しているそうだ。今回導入された「被災証明書」を有人のゲートで提示すれば無料になるという制度のせいらしい。渋滞は出口ゲートからそのまま本線上にも波及していたらしい。政治家というのはどうしてここまでアホなんだろうか。こんな愚策を導入して起きることを予想できなかったのだろうか。
日本中でETCが普及して、有人のゲートは今はかなり少なくなっている。その少ないゲートに「タダで通行したい」クルマが殺到して大渋滞を引き起こしたのである。せっかく高速道路で速く移動しているのに、わずかなゼニをケチってETCを通行せずに被災証明書提示で無料通行しようとしているのだ。そのセコさはドライバーの罪ではない。こんな愚かな政策を実行しようとした政府首脳の罪である。
この「料金所渋滞」はこの愚策のある限り続くのである。そしてこのために引き起こされる渋滞のために多くの東北地方以外のドライバーはこう思うのである。「東北いっても高速渋滞してるからなあ・・・」と。被災者の利便性を考えて実行したはずの政策が、多くの人々の足を東北から遠ざけ、結果として復興にマイナスになってしまうということがわからないのだろうか。
なぜETCになじまない「紙の証明書」という仕組みにしたのか。どうして有人のゲートしか使えないようにしたのか。問題はそこである。せっかく構築した仕組みを無駄にするこんなやり方は誰が考えたのかとオレはあきれるのだ。
震災からの復興を支援するために無料化を実施するのならば無条件に「ETCを使って被災地のICから出るクルマはすべて無料」」という仕組みにすればよかったのだ。そうすれば渋滞も起きないし、無料化によって多くのドライバーが恩恵を被るわけで日本中の多くの人が「だったら東北に行こう!」という気持ちになるわけだ。
高速道路を使ってたくさんの人が来れば、そこに新たな消費が発生し、モノが売れ、雇用が生まれるのである。やってきた人たちは必ず何かを食べるだろうし、何かを買うだろう。ホテルや旅館に泊まるかも知れないし、大いに散財してくれるかも知れない。それこそが今の被災地の方々にとって必要なことなのである。
観光客が来るなら、魚市場を再開したり漁港を整備して一日も早く魚を売れるようにしようとするだろう。破壊された養殖の設備を改修するだろう。新たに借金してでもとにかく「一日でも早くビジネスチャンスを活かしたい」と人々が意欲を持てるのである。今必要なのはそうした前向きな気持ちではないのか。何もかもなくした人々にとって必要なのは、今すぐに収入を得られる生業ではないのか。それを可能にするのが大量の観光客の誘致である。「被災地で降りれば無料!」という仕組みを導入すればその目的はたちまち達成されるだろう。日本中の人たちが「この夏、東北に行こう!」という気持ちになれば一気に復興は進むだろう。人が来ればいろんな店が繁盛する。繁盛すれば必ず人を雇わないといけなくなる。その結果雇用も拡大する。無料化によって高速道路からの収入は減るが、その数倍の経済効果が生まれるのだ。
もっともそんなアイデアに気づくような賢明な政治家は一人もいない。オレがこの日記で書いてることなど読んでいる議員は一人もいない。何が有効な政策であり、どうすれば景気が良くなるのか、そんなことをちっともわかってない連中が日本の舵取りをしているのだから仕方がない。
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