2010年05月04日(火) |
高齢者の危険な暴走運転について思うこと |
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オレの両親はどちらも長くクルマを運転してきたが、二人ともMT車をずっと運転してきた。お買い物用に妻や母が運転することのある小さなクルマもわが家はそういう理由でMT車である。今更こんな年齢になってAT車の運転操作を母に覚えさせようなんてことはオレは思わない。暴走事故が怖いからだ。このような事故の報道を目にするたびにオレが思うのは、もしもMT車なら決してこんな事故は起きなかったのじゃないかという疑問である。朝日新聞から記事を2件引用しよう。
76歳男性、アクセル踏み間違い女性2人死亡 奈良2010年5月4日0時37分
3日午後7時15分ごろ、奈良県天理市櫟本(いちのもと)町の市道で、近くの無職井沢章さん(76)運転の乗用車が、前から歩いてきた近くに住む岡村八重子さん(79)と大和谷(やまとだに)綾子さん(74)をはねた。2人は病院に運ばれたが、岡村さんが全身を強く打って間もなく死亡、大和谷さんも約4時間後に死亡した。天理署は自動車運転過失致死の疑いで、井沢さんから事情を聴いている。
同署によると、井沢さんが自宅前でいったん停車、同乗の家族を降ろそうとした際、ブレーキと間違えてアクセルを踏んだのが原因らしい。岡村さんと大和谷さんは近所の銭湯から一緒に帰宅する途中だったという。
ショッピングセンター内に車突っ込む 7人重軽傷 山梨 2010年5月3日22時22分
3日午後5時50分ごろ、山梨県北杜市長坂町大八田のショッピングセンター「きららシティ」の入り口から、普通乗用車が店舗内に突っ込んだ。子どもを含む買い物客ら7人がけがをし、このうち東京都の女性(45)と長男(5)の2人は足の骨が折れる重傷。
北杜署は、車を運転していた同市高根町の無職の男(79)を自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕した。運転操作を誤ったとみて、詳しく調べている。
同署によると、駐車場に止まっていた車が突然、目の前の店舗に向かって走り出し、店内にいた人を次々とはねたという。店の奥へ数メートル走ったところで止まり、陳列棚が倒れるなどした。
前者の記事でははっきりと事故原因を「アクセルとブレーキを踏み間違った」と書いてある。後者はそのような記載はないが、おそらく停めるつもりが暴走してしまったのだから同様だろう。どちらも高齢者の運転である。
高速道路の逆走も高齢者が起こす割合が非常に高い。高齢化社会がどんどん進行していく日本では今後このような事故はどんどん増えていくわけで、何か自動車メーカーは対策を講じる必要がある。
自動車保険の掛け金は、運転者が26歳以下とか若い場合は高くなるが、高齢者の割り増しというのはないのだろうか。高齢者の事故がこんなふうに多い以上、高齢者加算というのは絶対に必要だ。もしもそうした加算がないままに放置されているのだとしたら、オレのような「正しい運転操作のできる壮年ドライバー」は、「事故をよく起こす高齢者ドライバー」の分まで負担させられていることになるわけでなんとも理不尽な話である。
運転操作を誤れば、クルマはいつでも大量殺人の道具となる。もしも大阪・梅田の阪急百貨店の前の横断歩道で信号待ちしているクルマが、アクセルとブレーキの踏み間違いで急発進すれば何十人もの犠牲者が出るだろう。ところがそうした部分での安全装置は存在しない。乗員を保護するためのエアバッグなどは装備されていても、クルマの外側の歩行者の安全を守るような仕組みは全く搭載されていないのだ。歩行者は暴走車両から身を守る術はないのである。
バンパーに何かが接触した際に安全装置が働いて急停止するようなメカニズムは搭載できないのだろうか。これだけでもかなり多くの事故の被害を小さくできるような気がするのだ。少なくとも後者の記事にあるような「スーパー店内への突入」事故の場合、最初の接触で安全装置が働けば被害の拡大は防げたはずである。
最近のクルマは快適な装備はどんどん標準化されてしまっている。たとえば スズキ・パレットのようなかなり安価な軽自動車でさえもキーレスエントリーになっていて、いちいちエンジンキーを差し込まなくてもボタンを押して始動できるし、キーをポケットに入れたまま指でタッチするだけでドアロックを操作できる。そんな部分のハイテク化よりも、暴走して人をひき殺さないようにする部分のハイテク化の方がより大切なことではないのか。
エアバッグは今は前方だけではなくて両サイドにもつくようになった。横からの衝突に備えるためである。このように乗員の安全を守るための装備はどんどん進化しても、歩行者を守るための装備はほとんど変わっていないのだ。
接触時に急停止する装置や、前方に生体反応があれば急停止する装置を装備していれば自動車保険の掛け金が安くなるなどの制度は存在するのだろうか。もしかしたらオレが不勉強で知らないだけで、ちゃんとそうした仕組みはあるのかも知れないが。これから高齢者のドライバーがどんどん増えていく中で免許を彼らから取り上げることが困難ならば、なおさらその暴走運転から子どもや若者を守るための工夫が必要となってくるのである。各自動車メーカーに今すぐに考えて欲しい部分である。あと、形だけの更新時の高齢者講習ではなくて、もっと厳しい基準でどんどん免許を剥奪する形の高齢者講習を設けて欲しいのである。街をヨタヨタ運転して交通の障害となっている高齢ドライバーを見るとオレはいらいらするのである。
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