江草 乗の言いたい放題
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2010年04月19日(月) 豊川引きこもり殺人を考察する        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 一家にこんな迷惑な人間が存在すればどうすればいいのか。当事者だった家族の苦しみは想像を絶するものだっただろう。自分の親の収入を取り上げて自由に使い、暴力によって一家の中に君臨しつつ、引きこもって家の中で王様を続けたキチガイが、インターネットという唯一の楽しみを奪われたことで逆ギレして家族全員の殺害を発作的に行おうとした悲惨な事件である。自分に危害を加える相手が家族であった場合どうやって逃れればいいのか。こういう状況の場合、警察も「家族のことは家族で解決してくれ」とまじめに向き合ってくれないのである。インターネットを取り上げることを提案したのは警察だという。その結果この悲劇は起きたのだ。アサヒコムの記事を引用しよう。

長男、ネット通販・借金200万円超 愛知・一家殺傷2010年4月18日5時6分
 愛知県豊川市の会社員岩瀬一美さん(58)方で家族5人が刺され、一美さんら2人が死亡した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された長男の高之容疑者(30)が動機と語った、家族によるインターネットの接続解除は事件前日の16日だったことがわかった。同容疑者の弟である次男(24)が17日、朝日新聞の取材に答えた。同容疑者はネットの通信販売などで200万円以上を使っており、警察などの助言でネットの契約を解除したという。
 次男は事件発生当時、仕事で外出していて無事だった。次男によると、同容疑者には、買い物160万円とキャッシング(借金)70万円のクレジットカードの利用額があったほか、父親の一美さんの給料を自ら管理するなど、家族間に金銭トラブルがあったという。  同容疑者がネットを通じて買い物をするようになったのは2、3年前から。父親名義のカードを使い、写真集やTシャツなど衣類を購入していた。しかし、届いても中身は開けず、段ボールに入ったまま。「毎日届く荷物は、2階の部屋のほとんどを埋めていた」と次男は語る。
 「兄の『買い物依存』をどうすればいいのか」。3月ごろから豊橋市内にある県の相談部署・県民生活プラザや豊川署、豊川保健所を訪ねた。次男は「県民プラザや警察では、クレジットを止めて、ネットも止めた方がいいとアドバイスを受けた」と語る。
 父親や次男は16日、信用情報機関でクレジットカードの履歴を照会し、総額200万円を超す利用額が判明。2週間ほど前に、家族がいったんネットを休止させていたが、同容疑者が勝手に復活させていたため、16日に改めて父親がネットを解約したという。
 家計を管理していた同容疑者は毎月、父親に5万円、母親に4万円を渡し、残りを自分のものにしていた。次男は「父が、兄に強く言えずにそうなってしまった」と語った。
同容疑者は中学卒業後、製菓会社に就職したが、病気をきっかけに退職し、自宅に引きこもるようになった。パソコンでインターネットをして過ごす日々で、次男は「私たち兄弟の間に会話はほとんどなかった」と語った。


 この新聞の見出しはおかしい。正確には「借金200万円」ではない。クレジットカードで購入して、まだ引き落としが済んでない分は確かに借金だが、すでに支払ったモノは借金ではなくなってるわけで、正しくは「浪費200万円超」と書くべきだろう。オレはよくクレジットカードを利用するが。年間の利用額は150万円くらいだと思う。これまでトータルの利用額なら1000万円を超えているはずだが、それを「借金1000万円」と言われるとなんだか誤解を招きそうなのである。

 まあそんなことはどうでもいい。この何も生産しないし稼がない引きこもりニートが、家族で最大の浪費家であることが問題なのだ。そして一家の最高権力者として君臨していたのである。このままでは家族全員が救われないこの悲劇を脱出するのにどんな方法があったのだろうか。そこで「インターネット接続を解除すれば」と安易に勧めた警察には今回の悲劇を招いた最大の原因があるとオレは思ってしまうのだ。

 ゲーム依存症の子どもから親がゲーム機を取り上げたら、その子どもは狂ったように暴れ、場合によっては親に刃物を向けるかも知れない。そういうクソガキは今日本中の家庭に無数にいるはずである。どうすればいいのか。どうにもならないのである。そうやって腐ってしまった人間を救済する方法などない。ゲームよりももっと面白いもの、たとえば恋愛とかにのめり込む形で興味関心が変化すれば依存症は治るかも知れない。しかしそれはもっと危険な状況に陥る可能性もある。ゲーム依存症よりも恋愛やセックス依存症の方が厄介である。

 ゲームに熱中する小学生と同じレベルの意識でそのままオッサンになってしまう人間が居てもおかしくない。なにしろ中学卒業後の15年間がほぼ引きこもりなのである。クソガキが切れてモノを壊すレベルの行動が家族に向かっただけである。

 引きこもりの中年オタクからインターネットを取り上げたら、そいつはブチ切れて家族を殺した・・・という悲劇はそうした引きこもりが日本中に無数に存在することを思えばこれからいくらでも発生する可能性のある事件である。だから我々が考えないといけないのは、このような悲劇からどうやって他の家族を守るかということなのだ。事件が起こる前にそこで起きている状況を知ったとしても、誰も救いの手をさしのべない可能性が高いのである。「そんな状態になるまでほっといた親が悪い」と思うのが普通だろう。中学を卒業してからずっとまともに社会に向き合わなかったこの男が、いまさら就職してまっとうな人生を送れるわけがない。親が先に死ぬから生涯引きこもりを続けるわけにもいかない。この家族はどうすればこの迷惑な男を排除できたのだろうか。

 社会に出ないままインターネットとだけ向き合って妄想を肥大させた人間ほど始末に負えないものはない。オレはかつてそうした妄想野郎というかキチガイから何度も執拗に絡まれ、実生活へのテロまで受けてきた。警察に相談に行ったこともある。赤の他人のオレでさえこうなのだ。そうしたキチガイを抱えた家族の苦しみはどれほどだろうか。

 今回の事件、警察の連中は相談に乗ったときになぜその異常さを理解しなかったのか。なぜすぐにこのキチガイを予防拘禁しなかったのか。こういう引きこもりやニートが重大事件を平気で起こすのはなぜか。それは彼らにとって失うモノが何もないからである。

 ごくつぶしの自分が一家の長として君臨し、家族を支配していたという状態が脅かされたとき、その王はすべてをぶちこわすことで決着を付けようとした。家族全員を殺し、家に火をつけてすべてをこの世から消滅させたかったのだ。一種の自爆テロである。日本中の多くの家庭にこのキチガイの予備軍が居る。今回の事件は決して特異な事態ではないとオレは思っている。今後もこういうヤツはいくらでも発生するだろう。

 こうした問題の唯一の解決方法は、引きこもり収容所を設置して家族からの通報に応じてそこに連行することである。かつては戸塚ヨットスクールとかがその役目を果たしていたが、世間からのバッシングにあって消えてしまった。どうすればこの地獄から家族を救えるのか。もしも逆に家族がこの長男を殺してしまった場合、ちゃんと裁判官は情状酌量して執行猶予をつけてくれただろうか。


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