どうかお読みになる前に サンリオは2005年10月に大きく株価を下げ、10月24日には992円まで下がった。なぜ下げたかというと、三菱UFJ証券がサンリオの転換社債を引き受けたからである。株価に応じて決定される株式への転換価額を下げておくために三菱UFJ証券は空売りを仕掛け、まず918円、その後1004円で大量のサンリオ株を入手したのである。そうして入手したサンリオ株を今度は三菱UFJ証券は高値で売り抜けなければならないのである。そこから一種の仕手戦が仕掛けられたのである。証券会社がこうして株価操作することはOKなのかとオレはいつも不思議に思うのだが、考えたら証券取引法違反で捕まるのはホリエモンや村上ファンドのような側であって決して証券会社の連中ではないのである。日興コーディアル証券のように粉飾決算やっていても上場廃止どころかお咎めなしになるわけで、あの世界にはイカサマしかないのである。 サンリオ株はそこから急上昇し、なんと翌年の2月6日には2540円の高値をつけたのである。短期間で株価は2.5倍になったのである。その値上がりを支えたいくつかの風説の中には「ビル・ゲイツがキティちゃんのファンなのでサンリオ買収を狙っている」というものまであった。いったい誰がそんな馬鹿馬鹿しいウワサを流したのか。オレは三菱UFJ証券の連中に対して、ゲスの勘ぐりをしたくなるのである。もっとも証拠なんてないし、誰かが2chに無責任に書き込んだことが一人歩きしただけかも知れないが。 実力以上に値上がりしたのならそこから空売りすれば個人投資家は大儲けできることになる。しかし、サンリオ株はなぜか東証によって「空売り禁止」という規制がかかっていた。個人投資家は空売りできなかったのである。その株を高値で大量に売ることができたのは、1000円くらいで入手した大量のサンリオ株を持つ三菱UFJ証券だけだったのだ。 サンリオ株はその後暴落し、何度か反発を繰り返しながらも下がっていった。そして下がった後で提出された大量保有報告書により、個人投資家はすでに三菱UFJ証券がサンリオ株を売り抜けていたことがやっとわかったのである。個人投資家はみごとにハメ込まれたのだ。サンリオ株の上昇時に三菱UFJ証券が推奨していたのも自社の売り抜けのためのはめ込みだったのである。 最近に三菱UFJ証券が行ったハメ込み相場の例としては昨年からのサイゼリヤ株の一連の動きがある。ピザへのメラミン混入問題で大きく値下がりしたサイゼリヤ株は10月23日に1101円をつけてから、なんと3週間後の11月14日に1868円まで値上がりしてるのである。三菱UFJ証券の新井勝己アナリストは、 「ピザ問題のあった10月の既存店売上高は減ったが、同問題が業績全体に与える影響は軽微と見られる」と指摘。その上で、 「円高や食品市況の低下でコストダウンが見込まれ、株式市場で見直し機運が高まっている」と話している。それだけの理由でこんなに上げるなんてどう考えても変だじゃないか。 しかし、サイゼリヤは為替のデリバティブ取引で約150億円の損失を出していたことが判明してその直後に暴落した。連日のストップ安でいったん994円まで下げたのである。高値から半値近くになったのである。ただ、そこからこの株は何度かの乱高下を繰り返すのだ。オレは三菱UFJ証券の新井勝己氏がデリバティブの損失を知らなかったとは思えないのである。情報がオモテに出て直後に暴落することを知った上でわざと推奨したような気がするのだ。 その後も三菱UFJはサイゼリヤ株に対する悪質な株価操作を続けた。たとえば1月7日にはこんなイカサマレーティングを出している。 レーティング情報=三菱UFJ証がサイゼリヤを「2」に引き上げ 三菱UFJ証券は7日付で、サイゼリヤ<7581.T>のレーティングを「3」(中立)から「2」(やや強気)に引き上げた。 サイゼリヤは6日、09年8月期連結業績予想の修正を発表。08年12月10日に実施したデリバティブ取引の解約により、解約損153億1000万円の営業外費用が発生し、通期最終損益では42億円の黒字から58億円の赤字(前期実績は40億1100万円の黒字)に修正した。 三菱UFJ証では、会社の通期計画修正と、同時に発表された第1四半期決算から、デリバティブ損失の確定と営業利益ベースでの円高効果が確認できたとしている。また、メラミンピザ事件以降低迷していた既存店売上高が12月に関しては実質的にフラットまで回復し、販売動向の改善も確認できたとしている。 このイカサマレーティングに市場はすぐに反応して、サイゼリヤの株価は3連騰して1192円から1320円まで上昇している。確かにデリバティブを解消して損切りは終了した。しかし、豪州ドルは55円台をつけてからはじわじわと上昇して円高メリットはなくなりつつある。また既存店売上高が回復したのは12月だけでまたマイナスに転じているのである。それなのにレーティングを「強気」にするなんてどう考えても不自然である。しかし、投資家はそのイカサマレーティングを指標にしてサイゼリヤ株を買いに走った。日経平均が大きく下げていた中でもサイゼリヤ株は大きく逆行高したのである。これを株価操作と言わずしてなんというのだろうか。もっとも昨年の暴落前に推奨したせいで、サイゼリヤ株を高値づかみしてしまった大量の顧客を抱えた三菱UFJ証券としては、少しでも株価を上げて顧客の損失を減らしたかったのかも知れない。実際の業績がよくないのにイカサマのレーティングで株価を上げようとしてもしょせん無理があるわけで、上昇もほんの一時的なものであり最終的には株価は下がっていき、サイゼリヤ株も今は1000円を割ったところ、つまり元の株価水準に戻ってしまった。三菱UFJ証券の推奨でここの株を買った客は全員が含み損なのである。 以下に参考としてサイゼリヤの株価チャートを示しておきたい。この一連の異常な値動きがよくわかるだろう。 まあ株屋の推奨する銘柄というのはそんなものである。連中は客を儲けさせてくれるのではなくて、自社を儲けさせることが目的だ。そんな会社の中から顧客の情報をゼニで売り飛ばす不良社員が出てもオレは全然驚かないのである。そしてレーティングを維持して株価操作をする背後に、それによって巨額の利益を得ている第三者が存在するような気がするのだ。政治家への利益給与かあるいは暴力団への資金供与なのか。それはオレの単なる憶測に過ぎないのだが。 多くの年収を得てるはずの幹部社員がわずか32万円で情報を売るだろうか?オレはそこにも疑惑を抱くのだ。もしかしたら会社ぐるみで暴力団などとのつながりがあって、こいつはトカゲのしっぽ切りにあっただけではないのかと。もっと大きな犯罪を隠すために、個人的犯行ということにしたのではないかとオレは疑うのである。この部長代理に執行猶予がついて、ほとぼりが冷めた頃に子会社の社長とかになっていればオレの憶測は当たっていたということになる。巨悪を隠すための八百長だったことになるからだ。 こういう事件を起こす三菱UFJ証券がクソであることは明らかだ。ただ証券会社の中でここだけがクソなのか、それとも他の証券会社もみんなクソなのか。それは今後検証していきたいとオレは思っている。各社が繰り出すイカサマレーティングを見ながらじっくりと考えていきたい。
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