2008年12月20日(土) |
大阪滅亡計画進行中! |
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大阪といえばキタやミナミは知られていても、近鉄南大阪線の阿倍野橋駅はほとんど知られていない。そう、「あべのばし」と言っても首都圏の方にとっては「?????」だろう。そんな知名度もないへんぴな場所にある近鉄百貨店を建て替えて日本一の高層ビルにして、そこに商業テナントやオフィスを誘致しようなどという無謀な計画を近畿日本鉄道が打ち出したのは2007年8月のことだった。そのとき 「きみは阿部野橋を知ってるか?」というタイトルの日記をオレは書いたのである。先日阿部野橋駅を訪れる機会があったのだが、そのときにオレはホームが延長されて電車の発着位置がホームの先っちょの方に移動していたことを発見した。前は改札を抜けたらすぐの位置に電車があったのに、一両分くらい先に移動していて、そこには新たな空間を作ろうとしていたのである。もしかしたらこの部分が高層ビルの土台となる所かも知れない。そうして工事が進められてるということは、近鉄はどうやらこの高層ビル計画を本気でやるようなのである。なんとむちゃなことをするのか。世界が不況に沈もうとしているこんな時期にわざわざやることもないだろうとオレは改めて驚いたのだ。
大阪は今、開発計画が目白押しである。たとえばオレが愛読している ゴリモンさんのブログでは、JR大阪駅周辺の開発の進行状況が逐一報告されている。阪急百貨店も高層化するし、三越も大阪駅前にやってくる。巨大店舗が次々と登場するのだ。しかし郊外にも次々と巨大商業施設がオープンしている。阪急電車の西宮北口駅前には西日本最大のショッピングモールである阪急西宮ガーデンズが2008年11月26日にグランドオープンした。これは全国でも3番目の規模である。人口が増えているわけでもなく、みんなが金持ちになったわけでもなくむしろ不況で貧しくなっている。そんな中で客を奪い合いながら巨大店舗が競争しているのである。これでは共倒れするのに決まっている。オレはこの動きを密かに「大阪滅亡計画」と呼んでいるのだ。
少し前にできた巨大商業施設の中にはすでに廃墟やシャッター通りとなってしまったところもある。たとえば近鉄が高層ビルを建てようとしている阿倍野地区には「あべのベルタ」という大阪市が再開発した商業施設がある。テナントはガラガラで、シャッターがしまったままの所ばかりである。住之江公園駅のところには「オスカードリーム」というやはり壊滅状態の施設がある。その惨状は以前にオレが書いた 「オスカードリームという名の税金墓場」に詳しい。
大阪にはこんなハコものはいらない。高層ビルも不要だ。そんなふうに上に伸びなくても大阪には買い手がつかずに余った埋め立て地がいくらでもある。じゃんじゃん建設するのにかかったゼニは誰が払うのか。融資した金融機関にとってそのゼニが貸し倒れの巨額な不良債権となるのは確実だろう。大阪府や大阪市といった自治体が破産寸前の綱渡りのような財政運営を迫られてるのである。破綻した民間企業まで救済する余裕はない。自分がコケそうなのにどうして他の誰かを助ける余裕があるのか。
なんばパークスがオープンしたとき、オレが期待したのはそこに開業した「浪花麺だらけ」というフードテーマパークだった。麺類好きのオレにとってそこはかなり楽しめる場所だったのである。しかし、いつのまにかそこは閉鎖されてしまい、なんばパークスの第二期工事完成後は「ご当地フードパーク コバランチ」として再開業したが、かなり雰囲気は変わってしまった。オープン当初は超満員だったのに、もうすっかり大阪の人間には飽きられてしまったのである。
なぜそうした巨大商業施設が駄目なのか。それははっきりしている。家賃が高すぎて商売にならないのである。その高い家賃を払うためにはかなりぼったくりの商売をしないといけない。そんなことをすれば大阪ではたちまち客に見放される。だから長続きしないのである。大阪に似合うのは昔ながらの商店街である。天神橋筋商店街や空堀商店街など、大阪にはまだまだそういう昔ながらの商店街が残っている。もしも大阪に観光旅行で来るなら、ぜひともそうした商店街に足を運んで欲しい。時の流れはそこだけ昭和のままである。そのレトロな世界をオレは愛しているのである。
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