2008年10月02日(木) |
消費税還付金で暮らしていた男 |
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オレは消費税の還付金の仕組みを悪用してなんらかの詐欺が絶対に発生しているはずだとずっと思っていた。戻し税と呼ばれる還付金に関する不正があるはずだと思っていたのだ。さすがに大企業は巧妙に会計処理しているのか、それとも断じて不正などしていないのか、これまでに不正な還付金の受領というケースが告発されたことはない。しかし、ペーパーカンパニーを使ってその不正を長年やってきたオッサンがいたのである。
違法還付金で生活か 消費税2400万円不正容疑で告発2008年10月2日0時40分
双眼鏡やカメラなどを国内で仕入れて海外に輸出したように装い、消費税約2400万円の還付を不正に受けたとして、東京国税局が光学機器輸出会社「イシイトレーディング」(東京都板橋区)と同社の社長の男(58)を消費税法違反などの容疑で東京地検に告発したことが分かった。容疑を認め、既に修正申告を済ませている模様だ。
関係者によると、男は光学機器を国内で仕入れたように見せかけ、香港やヨーロッパに輸出したと偽装。税務署に虚偽の還付申請をして、07年までの約3年間に計約2400万円を不正に受け取ったとされる。
同社は活動の実態が全くないペーパーカンパニーで、取引もすべて架空だった。実在する会社の領収書をスキャナーを使って複製。ウソの金額や日付を書き込み、仕入れ先からの領収書としていた。男はかつて実際に電子機器の販売・輸出の仕事をしたことがあり、偽造領収書の元になったのも、この時の取引先の会社のものだったという。販売・輸出の業務を通じて、消費税還付の仕組みを知り、不正な手口を思いついたらしい。
男は、1回200万円前後ずつ、年4回ほど還付を申請していた。不正に得た年約800万円以外に目立った収入は当時無かったとみられる。消費税還付を名目に国からだまし取った金で生活していたことになり、悪質性が高いとして告発に踏み切った。(中村信義、舟橋宏太)
うーん、オレが驚いたのは実体のないペーパーカンパニーがこういう不正をいとも簡単に実行できたということなのだ。書類さえ揃っていればごまかせるのだろうか。そして、こういう不正を行ってる業者が本当にこいつだけなんだろうかという疑問である。
もしも海外の企業にも協力者がいて、循環取引という形で実際には存在しない商品のやりとりがあったように見せかけられるならば、制度を悪用して大規模な還付金を受けることが可能になるわけだ。絶対に日本のどこかに、そうした還付金詐欺を巧妙に組織的にやってる集団がいそうな気がするのだ。もっともただのオッサンの憶測なんだが。少なくともこういう事件の報道によって「こんな金儲けの方法がある」ということが明らかになったのだから。
そして三笠フーズの事件の場合に農水省の側に協力者がいて不正に手を貸していたように、この還付金詐欺も国の側に協力者がいて不正をお目こぼししていれば摘発されずにいつまでも続けられるのではないかと言うことだ。そんな美味しい話を当事者は絶対に白状しないだろうし、チェックする部署がなければいつまでも野放しだろう。
オレはこの「還付金」というものの存在に反対である。原材料に掛かる消費税5%分は商品を作るコストの中に含めよというのがオレの主張である。そうすればこんな詐欺は困難になるような気がするのだ。
税金を不正に受け取っていたということは、すなわちオレが払った税がこのオッサンに不正に還流していたのと同じである。そんな輩は断じて許せないのである。そして、このオッサン以外に同様の手口で不正にゼニを受け取ってる連中を一網打尽にして欲しいものである。オレのようなまっとうな納税者は怒ってるんだぜ。
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