2008年06月22日(日) |
わたしたち、出産します! |
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今、アメリカの女子高生の間では妊娠が密かなブームになってるらしい。ある片田舎の高校で、女子生徒が示し合わせて妊娠したことが話題になっている。アサヒコムの記事を引用しよう。
女子高生17人、「出産協定」 米東部、同時期に妊娠 2008年6月21日
米東部マサチューセッツ州グロスター市の高校で、女子生徒17人が同じ時期に妊娠し、その半数近くが一緒に出産して子育てをする「協定」を結んでいたことが分かった。米メディアが20日伝えた。
ロイター通信などによると、同校の診療所が妊娠検査を受ける女子生徒が増えたことを不審に思い、協定の存在が発覚した。妊娠した生徒の多くは16歳以下で、父親には男子同級生のほか24歳のホームレス男性もいるという。
同校の校長はタイム誌の取材に対し、「一部の生徒は検査で妊娠していないことが分かり、がっかりしていたようだった」と話したという。
同州では16歳未満の少女との性交は犯罪。当局は相手の男性らを強姦(ごうかん)罪で訴追するかどうか検討している。
米国では06年に10代の妊娠が増加に転じた。最近では人気歌手ブリトニー・スピアーズさんの妹が17歳で女児を出産。女子高生の妊娠をテーマにした映画もヒットしており、一部メディアはこうした風潮を背景と指摘している。
日本は10代の妊娠・出産が極端に少ない。ところがアメリカでは2006年から増加に転じたのだという。今の少子化の問題を考えたとき、どちらがいいのかは悩ましい問題である。少子化は将来の高齢化社会を加速させるわけだが、かといって妊娠年齢の低年齢化は生まれてくる子供の生育環境に深刻な影響を与える可能性があるからだ。
10代で妊娠する少女のその相手がちゃんと子どもの養育に対して責任を負えるだけの大人であれば問題はないのだが、多くは同年代の少年であったり、まだ収入の少ない若者であったりする。上記記事では24歳のホームレスが父親だったりするわけである。当然の事ながらその養育費を負担する余裕はない。ここで社会はどう対処すべきなのだろうか。子どもを養育することのできない両親から生まれてきた子どもを社会はどう受け入れるのか。それらの子どもに対する支援体制をどう作るかである。我々が目指すのは、とりあえず子どもをじゃんじゃん作ってしまえば、後は社会が面倒をみてくれる社会なのだろうか。もしもそうなのだとしたら、オレはどうも不安なのだ。
子どもをよりよく育てるのは難しい。ちゃんとした家庭は少なくとも不可欠であるとオレは思っている。ここでいう「ちゃんとした」というのは別に「両親が揃っているかどうか」という意味ではない。片親でもその親がちゃんとした善悪の判断基準を持ち、まっとうな価値観で子どもを育てているかということなのだ。そこが狂ってしまっている場合、そしてそんな狂った価値観で支配された親に育てられた子どもが増えていくことは社会にとって重大なリスクを内包することにつながるからである。
一緒に出産して子育てすることを示し合わせた女子高生たちが、その子どもをどんなふうに育てたいと思っているのか、オレはとても興味がある。少なくとも彼女たちが「子育て」という行為に対してある理想を追求しようとしている気がするからだ。「できちゃった」結婚を余儀なくされる大人たちよりも、主体的に子供を持とうとしているこの女子高生たちの勇気に対してオレは応援したい。それが大人たちの築いた社会の秩序を破壊する行為だとしても、少なくとも「悪」であるとはオレは思えないからである。妊娠・出産という行為を主体的に選び取ろうとした少女たちの勇気をオレは評価したいのである。
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