2007年08月11日(土) |
いかりスーパーに怒りの鉄拳! |
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いかりスーパーマーケットと言えばセレブの行く店だ。IKARIと書かれた紙袋を手にしているだけで回りからはお金持ちに見える。高級品ばかり並べていて他のスーパーとは一線を画すのがこのいかりスーパーの戦略だ。駐車場にはベンツやBMWが多く、クルマで通りかかって知らずに入ったときにオレは商品の余りの値段の高さに唖然としたのである。牛乳や食パンが500円もして買えないのである。こんな店で買い物できるのはよほどゼニの余ってる金持ちか、金勘定のできない単なる馬鹿しかいないと思ったくらいだ。もちろん消費者心理としては「高いから高級」「こんなに高いのだからまともな食品しか売ってない」「国産100%と書いてあれば絶対に中国産じゃない」というふうに、絶大なる信頼を阪神間の主婦に築いていたのである。そのいかりスーパーがこのように商品の偽装表示をしていたことに関して、買い物客たちは怒りを感じるべきだ。以下読売新聞の記事を引用しよう。
和牛表示コロッケ、実はホルスタイン…いかりスーパー
高級食材の販売などで知られる「いかりスーパーマーケット」(本社・兵庫県尼崎市)が2005年から約2年半にわたり、ホルスタイン牛のミンチを使いながら和牛肉を使用したとビーフコロッケに表示し、10万7334個を製造・販売していたことがわかった。
農林水産省は10日、日本農林規格(JAS)法に基づき、業務改善を指示した。来月11日までに改善報告書の提出を求めており、同スーパーは既に店頭からこの商品を撤去した。
農水省によると、問題のコロッケは「ikariビーフコロッケ」(6個入り、410円)。同スーパーは商品パッケージに「和牛肉の旨味(うまみ)をいかした」などと表示し、北海道産じゃがいもに加えて米国産マッシュポテトも使用していたのに「北海道産男爵芋」と表記していた。
同スーパーによると、この商品は1993年から販売しており、当初は和牛を使用していた。しかし、03年に加工食品製造工場の担当者が「和牛」と指定せずに牛肉のミンチを発注したため、ホルスタイン牛の使用が始まり、05年からパッケージに「和牛肉」と記載していたという。
同社の堀美信・取締役部長は「再発防止に徹底して取り組む」と陳謝している。(2007年8月10日22時48分 読売新聞)
高級品を売り物にしていたスーパーでありながら、こうして意図的に商品の製造コストを下げる工夫をしていたのである。これは明らかに故意犯である。和牛の代わりにホルスタイン牛のミンチを使い、北海道産男爵いもの代わりに米国産マッシュポテトを使用するというのはコスト削減の工夫以外の何ものでもない。そして、商品の売りが「和牛」「北海道産男爵いも」である以上、それを偽る行為はまぎれもなく「詐欺」である。これが安物を売ることを得意にしている某大手スーパーや某企業舎弟スーパーならば、客の方も「安物だからウソもあるだろう」と半ば承知してるわけだし、こんなに安いのだからしゃあないと許してくれるわけだが、高級品を売り物にしているいかりスーパーの不祥事だけに買い物客は正当に怒るべきである。少なくともこれまでに販売した分はすべて客にゼニを返してお詫びするべきだろう。オレが客なら絶対に許さない。自分が買ったコロッケ代はすべて返却させるぜ。
この事件をいかりスーパーは会社としてどう受け止め、どう反省してるのか知りたくてオレはいかりスーパーのWEBサイトに行ってみたのである。そこにあったお詫びの文章を読んで激しく脱力した。なんだこれは。ふざけるのもいいかげんにしろと言いたくなった。こんな連中には怒りの鉄拳を浴びせないとダメだ。そこには「冷凍ビーフコロッケ語表記のお詫び」としてこのような文章があったのだ。
お詫び
お客様各位
平素は弊社商品に格別 のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
この度、弊社が製造・販売致しました「冷凍 いかりビーフコロッケ」につきまして、農林水産省及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター様の弊社調理食品工場への調査により、誤表記が判明致しました。
●和牛肉表記に対して「国産牛(ホルスタイン種)」を使用
●北海道産男爵芋使用に対し、食感と水分調整のため使用している米国産乾燥マッシュポテト7%の原材料表記欠落
上記2点を製造担当者の誤認識により誤表記しておりました事を 心からお詫び申し上げます。今後このような事のない様、原材料表示の管理を徹底し、再発防止に万全を期して参ります。
お客様に、ご心配とご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。
オレはこの事件を「故意犯」と断定している。コストを下げるために安い材料を使ったという卑怯な詐欺事件なのである。ところがこの「お詫び」では「誤表記」という形でその事件を説明してるのだ。調査によってバレたのは偽装であって誤表記ではないのである。全く何を考えてるのか。買い物客はこれを読んで「ふざけるな!」と怒るべきだ。米国産マッシュポテトを使用したのは食感と水分調整のためだったのか。そのポテトの材料にはアメリカのことだから遺伝子組み換えのじゃがいもも混じってることは知ってるのか。それともマッシュポテトになってしまえばその先などはどうでもいいのか。我が家でもコロッケを作ることはあるが、米国産マッシュポテトなんか使わなくてもちゃんとおいしく作れるぜ。和牛なんか使っていないのに「和牛肉の旨味(うまみ)をいかした」などと書いて購入者をだましていたのである。
いかりスーパーが今後やらなければならないことは「偽装防止」である。商品に関してウソをつかないこと。コストを下げるためのイカサマをやらないことである。「原材料表示の管理を徹底」することではないのである。あくまで今回の事件を「表示ミス」だと開き直るその隠蔽体質というか、往生際の悪さに対してオレはかなりあきれたのである。おそらくこの店では他にも「高級品」と称したイカサマ商品が存在し、今頃は慌てて証拠隠滅をはかってるのじゃないだろうか。もしもここ数日で消えた食品が存在すればそれが怪しかったということである。こういうのはこっそり購入して検査してやればいいのである。
今はDNA鑑定という方法でウソがどんどんばれるようになった。専門機関がやってるその調査を勝手に実施する個人がいれば、それをネタにして店をゆする恐喝犯も出てくるかも知れない。正直にやっていればそんな心配はないのだが、それにしても科学の進歩はこれまで精肉業界の常識だった偽装をすべて明るみに引き出したという点で大きな成果があったというべきだろう。まだまだどんどん出てくるのだろうなあ。
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