2007年07月29日(日) |
江草乗、参議院選挙を占う! |
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オレの日記のような多くの読者のいるコラムで選挙についてあれこれ書くことは「選挙違反」になる可能性があるらしい。またここで特定候補のことを罵倒することは「当選妨害」と受け取られる可能性があるらしい。そういうわけで日記でしばらく政治ネタは封印して(だからといって性事ネタを書いたわけではないが……)いたのである。なんともうひとつ書いてるブログ、個人日記(←こちらもランキングの投票をよろしく)の方では「選挙を前にして政治を語れぬ大バカ野郎!!こんな馬鹿な京大卒は恥だ!!ブロクを書くのをやめろ、きっことはりあうだと、ふざけるな!!」と罵倒されてしまったのである。さっきまで野球ネタを書くかそれ以外を書くか散々迷っていたのだが、とりあえず政治ネタで書き始めることにする。タイトルは「占う」と書いたけど、ここから書く内容はどちらかというと「選挙雑感」に近い。
投資家のオレはいつも、選挙の結果で株価はどう動くかということを考える。郵政選挙でコイズミ自民党が大勝した直後にものすごい勢いで日経平均は上昇していった。それを思うと「自民大勝→政局安定→株価上昇」と考えている人が多いだろう。だったら7月27日の日経平均暴落、そしてNY市場の大幅下げで警戒感を増した日本の投資家たちは基本的に自民党に投票することが考えられる。これは政治的なことを全く考えずに自分の財産を守りたいという私利私欲からの行動である。誰だって自分の持ち株が値下がりして欲しくはない。だったら「自民党が負けると株価は下がります!」と宣伝することは一定の効果が上がるかも知れない。そしてイカサマを確固たるものにするために、自民敗北時には外資のモルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスに空売りを仕掛けてもらって暴落させることで「これは野党に投票したあなたがたの責任です!」と言おうとするのだろうか。そんな茶番劇をオレはふと予想してしまうのである。
それにしても今度の選挙の争点はいったいなんだ。自民党も民主党も「年金改革」と同じ公約を並べていていったいどこに違いがあるんだ。これまで自分たちがやれなかったことを今になって急に選挙目当てのカラ公約で主張する自民党と、さして実行力があるとは思えずかえって現場の混乱を招いて処理を停滞させそうな民主党のいずれも選択肢にならないような気もする。だったらどこに入れればいいのか・・・ということだがそんなことをオレがここで書くと特定政党に肩入れして書いたということでどこかから突っ込まれないとも限らないのである。何しろ読者数一日7000を超えるオレの日記はそれだけの票数の影響を与えるかも知れないからだ。
直近に発生した自民党議員のゼニにまつわる疑惑は自民党にとってダメージを与えた。しかし、自民党の議員の中にはそういう不正を合法的に巧妙にやって絶対に尻尾を掴ませないヤツらがいくらでもいるということは周知の事実である。赤城大臣のスキャンダルや顔に絆創膏を貼った情けない顔の映像が流れるたびに自民党は票を失っていった。これも紛れもない事実である。民主党も覚せい剤常習者の救いようのない馬鹿議員がいたが、そんな昔のことをもう有権者はすっかり忘れている。山本モナと不倫関係にあった議員が誰かということもみんな答えられないだろう。安倍晋三にとっての不幸は、これらのスキャンダルが投票日の直前75日以内に発生してしまったということなのだ。せめて75日経ってさえいればみんな忘れてくれるのである。
選挙戦終盤になってどんどん悲壮感が増して絶叫調になっていく安倍晋三の動画(←youtubeにいくらでも落ちている)を見るのもなかなか興味深かった。「改革実行力があるのは自民党と民主党です!」という言い間違いには最高に笑わせてもらった。誰も自民党に改革実行力があるなんて思っていないよ。もしもあるのなら今までにできていただろう。できなかったから今こういうていたらくなんじゃないか。そんなことを言ってて恥ずかしくないのかと言いたい。正直に言うならば「これまで改革は口先だけでしたが、今度はちゃんと実行します。ウソじゃあありません!」とすべきだろう。
さて、明日の選挙の結果だが、オレの予想は自民党の大敗なんだ。なんだかムードがあの消費税選挙のときに似てるような気がしてならないのだ。あのときは社会党の党首だった土井たか子が「ダメなものはダメなんです!」と理由にならない理由を語り、その影響であのオバハンの本質を理解できなかった大衆が社会党に票を投じて野党は過半数を獲得したのだったっけ。もうかなり昔のことなんだが、あのときと雰囲気が似てるような気がしてならないのだ。
今回の選挙の争点は「年金」とされてるが、自民党の示す年金改革案と民主党案の間にどんな落差があるのかオレにはよくわからない。ちゃんと実行できるならばどっちでもいいじゃないかと思う。そうなると実現可能性の高い方に投票するということになるだろうか。それよりもオレは安倍晋三が国民投票法案を可決させていることの法が重要だと思うのだ。これは憲法改正のために必要な手順だからである。だから野党議員や参院選の候補者は立場を明確にして「憲法改正しない!」とアピールした方が効果は上がったかも知れない。
オレは安倍晋三という男を基本的に、アメリカの走狗になることが国益と信じるかわいそうなメリケンかぶれの馬鹿だと思っている。そして、そんなのしか総理大臣にする人材がいない自民党の人手不足の深刻さに同情する。今回かき集められた候補者の中には「えっ。この人まで自民党?」っていうのが何人も含まれるからだ。オレは基本的に自民党を支持などしないが、ゼニを積まれたら考え方も変わるかも知れない。
「占う」とタイトルに書きながらちっとも占っていないなあ。選挙の結果などフタを開けるまでわからないからだ。ただマスコミが今回自民党に対するネガティブキャンペーンを仕掛けてきて、それがたまたまタイミング良く選挙直前にツボに入ってしまったこともまた事実なのである。真夏のさなかに押し上げられた投票率は、浮動票の多くを巻き込んで全国各地でさまざまなドラマを生み出すだろう。オレは今回の選挙で全国区は個人的に応援したいある候補者に入れるつもりである。詳しくは日記左下に貼り付けたバナーを参照して欲しい。もう一票行使できる大阪地方区は……まだ迷っている。自分が候補者として出ていれば迷わなかったのにと思うだけである。
今、29日22:05 自民党の敗北は決定的となり一人区のほとんどで民主党が勝利を収めるという歴史的瞬間が起きた。ここまでの与党大敗は私にとって全く想像も付かなかったのである。さて、政局はどのように動くのか。安倍晋三はとりあえずやめないみたいだ。それもまた楽しみである。この坊ちゃん総理はまだいてくれる方がいじりがいがあるぜ。
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