江草 乗の言いたい放題
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2007年04月14日(土) ぼったくり家主を撲滅せよ!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 今日本には空き家が700万戸存在するという。人口が減少してるのに新しいマンションがどんどん建ってニュータウンが開発されるものだから、古い家が住む人もなく放置されていたり、ほとんどが空き家となったURの賃貸住宅が存在するという状況なのである。だったら適正家賃まで値下げしてくれたらよさそうなものだが、なぜか家賃は高止まりを続けていて、家主どもはぼったくり家賃の恩恵を被って不当なまでに高額の収入を得続けてるのだ。もちろんすべての家主がぼったくり家賃をとる悪徳家主であるとは思っていない。中には良心的な家主もいるだろうし、逆に平気で家賃を踏み倒す横着な入居者が存在することも事実である。入居者の快適のために老朽化したアパートを立て替えようとしても、わずかに残った居住者が法外な立ち退き料を要求するために思うにまかせない方もいるだろう。良心的に賃貸住宅を経営されてる方から見れば反論したくなる部分もあるだろう。それはオレも十分承知している。

 オレはすべてのものの価格は需要と供給の関係で適正に決まるのが資本主義社会のあるべき姿だと思っている。家賃収入というのは言わば不労所得である。今の世の中のおかしさというのは景気が悪くて通常の労働の対価としての勤労所得がどんどん減少してるのに、働かない連中が手に入れる不労所得がちっとも減らずにそのままであるということなのだ。こんな不公平をオレは断じて許すわけにはいかない。

オレがまだ学生だった頃、京都では敷金以外に礼金という仕組みが存在した。(今もまだあるかどうかはわからない。)退去時に戻ってくる敷金以外に、家賃の3〜4ヶ月分にあたるような金額の「礼金」という謎のゼニを請求するのである。ところが契約書にはその金額は記入されていない。ところが部屋を斡旋する不動産業者のところでは「家賃○○円、敷金○○円、礼金○○円」とちゃんと記されている。この礼金というのはその存在が書類の上に残らない、言わば家主にとっての裏金みたいなものであり、全額脱税できる(というか税務署が把握できないから当然である)ゼニだったわけである。

Wikipediaでは礼金についてこのように説明される。

 礼金(れいきん)というのは、主に関東地方の賃貸人や不動産が賃料のほかに求める、一回払いの料金である。礼金の合法性は議論のある問題である。礼金は関西地方で敷引とも呼ばれる。
 礼金は、地方から大都会(東京)に一人できた単身赴任・学生等の保護のために、上京した人の親戚が東京の下宿などの大家に払ったお金だった。上京する人は普通大都会に他に知り合い・親戚がいない人で、地元の人はいざとなるときの心配で、大家に、面倒を見てもらうように、“前もっての感謝”の意味で、お金を払った。その“お礼”の感謝から、礼金と呼ばれるようになった。言い換えれば、礼金を受け取る大家は、“これから借家人の面倒を見てあげる”という義理の約束をした。
 地方(北海道、東北)では礼金の習慣がないのは、地方内で引っ越しても普通の距離は“心配する”ほど大きくないから、とも思える。


 この項目の中の「関西では敷引と呼ばれる」というのは明らかな間違いだろう。だって礼金は入居するときに払うのだが、敷引は退去時に敷金から差し引かれるゼニだ。そして「主に関東地方」とあるが、東京と京都に特徴的な習慣であり、両者の共通点は「学生に対する賃貸が多い」ということである。更新料もそのことに関係するのだ。礼金というのはこのように古き良き時代の名残として残存するものであり、かつてはそうした意味合いがあったが、今はただの弱いものイジメのぼったくりシステムに過ぎない。

 大家が学生相手のアパートを経営してると、毎年春にはこの礼金が大量に入ってくるわけである。それだけでは飽きたらずに2年ごとに更新料という名目でさらに家賃の2ヶ月分くらいをぼったくったりしていたのである。月の家賃が3万円のアパートでも、敷金が10万礼金が15万、更新料が2年ごとに6万取られるので、4年間入居していれば175万円も払うことになったのである。一ヶ月あたり36400円だ。しかし一年で出るということになればかなり割高につく。一ヶ月あたり約5万円を払ってるのと同じである。そんなぼったくり家賃や礼金、更新料を支払っていた人が「どう考えてもこれはぼったくりだろう」と思ってその守銭奴家主を訴える訴訟を起こしたのである。

マンション更新料は無効 京都の会社員が貸主訴え
賃貸マンションで契約更新料として毎年10万円を支払わされたのは消費者契約法に違反するとして、京都市北区の50代の会社員が、貸主に更新料計50万円の返還を求める訴訟を13日、京都簡裁に起こした。同法に基づく更新料返還訴訟は初。
 訴状によると、会社員は平成12年8月、同市左京区にあるマンションの部屋を家賃4万5000円、更新料10万円で1年契約を結んだ。その後、合意の上で契約を更新し5年間で更新料計50万円を支払い、昨年11月に契約を終了した。更新料は、東京や京都では慣行となっているとされる。
 会社員の弁護団は「更新料は合理性がない単なる慣行。借り手が一方的に不利益になる不当な条項だ」としている。(2007/04/13 17:41)


 京都や東京でなぜこの「更新料」というぼったくりシステムが存在するのか。それは京都や東京では短期で出て行く学生が多いためである。家主にしてみればどんどん住人が回転してくれた方がそのたびに礼金もじゃかすか入ってくるのでサクサク儲かるわけだ。ところが社会人が入居すると迷惑なことに何年も居座るので家賃しか儲からない。(そんなこと当たり前だろ!)それで長期入居の人間からもゼニをじゃんじゃんふんだくるためにこの「更新料」という仕組みを編み出したのである。

 ここで考えて欲しいのは、礼金がたくさん転がり込むのはたまたま学生がたくさん入居しているという事情があったからであり、普通の社会人向けの賃貸住宅なら住人の入れ替わりなんてことはそんなにしょっちゅう起きるものではない。だから礼金なんてものもそんなに期待できない。そこで代わりに更新料をぼったくるということで、長期入居の人間に対して一種の懲罰を与える仕組みを考え出したのだ。車検制度のおかげで新車が売れる。車検の度にけっこうなゼニが掛かるので、どうせゼニが掛かるのならいっそのこと買い換えた方がと思う人も出てくる。つまり車検制度は実は自動車販売店の利益を陰で支えてるのである。それと同じ現象なのがこの「更新料ぼったくり」であり、その結果更新時期に更新しないでよそへ引っ越す(つまり車検を通すのをやめて買い換える)方たちが大勢発生するのである。その結果家主たちはみんなその恩恵を享受できるわけだ。

 ところが今は部屋は余ってるはずである。そう、条件の悪いところは空き室だらけである。しかしそうなると家主はさらにそのわずかに埋まった部屋の住人からぼったくるのである。決して家賃を下げようとはしないのである。とにかくひどい連中である。資本主義社会の需要と供給の論理がこの「家賃」という世界には働いていないのだ。価格破壊を行う家主が出てこない最大の理由として、オレは業界の陰謀を想像する。安くて適正な家賃を提示するような良心的な家主はなんらかの理由で排除されてしまっているのに決まっている。法外な値段を請求する悪徳家主ばかりが生き残るから家賃は高止まりしているのだ。

残業して遅くまで働いて日本の産業を支えている戦士たちには「一定以上の年収なら残業代なし」などという理不尽なことを押しつけようとし、その一方で家賃という何もしないで入ってくるゼニを手にする連中の側の利益は手厚く保護している、それが今の日本の姿なのである。オレはこんなことを断じて許したくない。勤労所得は手厚く、不労所得からは課税強化というのがあるべき税制度ではないのか。そして脱税の温床になっている礼金制度を即座に禁止させ、それでも更新料や礼金という名目で家賃以外のゼニをしつこくふんだくろうとするクソ家主を逮捕して罰金をとれるように、借地借家法は借り手保護の立場から改正させるべきである。

法外な価格に高止まりしている全国の家賃を引き下げさせることに成功すれば、生活保護費をその分だけ減額することが可能になり、それだけ国や地方の歳出も減らすことができるのである。家主の側はこれまでぼったくり続けてしこたまゼニは貯めているだろうから、ここで家賃を引き下げられてもさほど困らないだろう。とりあえずこの更新料というものの不当性を今回の訴訟で明らかにしてもらいたいものだぜ。ものを売る商売であっても、サービスを提供する商売であってもとにかくぼったくりは許さないぜ!それがオレの基本姿勢である。どうだ、わかったか!


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