2007年03月20日(火) |
日本は世界一治安のよい国でした |
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岐阜県高山市の美術館「大橋コレクション館」で、展示品の約100キロの金塊(約2億円相当)が3人組の男に盗まれるという事件が起きた。そんな高価なモノを手が触れられるような形で展示してあるのに、警備員もなくて女性の職員と支配人だけという状況だったことにオレは驚いたのだが、それでこれまで何の問題もなかったことがやはり日本の治安のよさを物語っていたのである。
そこに高価なモノが存在し、抵抗する人間を皆殺しにすればいとも簡単に手に入るという場合、必ず強盗が押し入って奪い取り、抵抗すれば殺されるという状況が世界標準であり、これまで何の危険もなかったことが極めて日本的なことだったのだ。家にカギをかけないことが普通であり、泥棒が入るなんて思いもよらないし、そもそも入られても盗まれるような高価なモノはない。それがオレの子どもの頃の生活だった。今、都市にはもうそんな安全な場所はない。そして田舎も着実に治安は悪化している。老人だけの世帯になった農村で、外国人(だけとは限らないが)の強盗団が金目のものを奪い家人を殺害するという事件が頻繁に起きる。いつから日本の治安はこんなに悪化してしまったのか。
電線や外に置いてある資材が盗まれ、金属がゼニになるということで鉄板やガードレール、門扉やマンホールなどあらゆるモノが盗まれるような時代になってしまった。ゼニになるのならなんでもするというふうにモラルがすっかり失われた状況は、少年から政治家まで犯罪をする人間の垣根がもはや存在しないことからも明らかだ。今や日本では貧しい者にも豊かな者にも少年にも老人にも男にも女にも、平等に犯罪というものの機会が与えられているのである。その中で多くの者達が簡単にハードルをこえてしまうのだ。
オレはそんな風潮の中で無駄な抵抗かも知れないが道徳教育の価値を訴えたい。武士道精神を持たせたい。なぜ人のものを盗んではならないか。それは「卑怯」な行為であるからだ。なぜその行為を行わないのか。それは「恥」だからだ。そんなモラルを一人一人の国民が持つようになるにはどうすればいいのか。国会議員のあの醜態を見ると、しょせんこんなヤツらが議員なんだから国民も推して知るべしという気がする。やはり罪を犯した国会議員には詰め腹を切らせるべきだとオレは思う。それが選良としてのけじめのつけ方であり、国民に「責任を取ること」の意味を教えることになるからだ。
かつて日本は「世界一治安のよい国」だったのだ。財布を落としたらちゃんと拾われて交番に届けられ手元に帰ってきた。それが当たり前であることに誰も疑いをさしはさまなかった。いつからこんな情けない国になってしまったのだろう。少年たちはホームレスを襲って面白半分に虐殺し、政治家は平気で談合を取り仕切り怪しげなゼニをフトコロに入れてしまう。上も下も遵法意識などない。
下手にテレビで取り上げられたりして、家にカネがあるとバレてしまったらもうそれでおしまい。翌朝には一家全員殺されていたなんてことが起きるほど、近い将来の日本の治安は悪化しているのかも知れない。なぜ国民のモラルが低くなるのか。「恒産無き者は恒心無し。」と言われる。格差社会で社会の上層と下層のギャップがますます大きくなったことが治安の悪化に全く影響のないことは考えられない。ただ、オレはここで「貧しいから犯罪に走る」なんてことを言うつもりはない。
オレは今の日本を犯罪平等国家だと思っている。金持ちも貧乏人もそれぞれのポジションに応じて犯罪に走るからだ。社会のすべての階級の中でモラルは崩壊し続けている。そして二極分化は中流層を消滅させた。今や日本は金持ちと貧乏人ばかりになってしまったのだ。いったい普通の人々はどこに消えてしまったのだ。
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