江草 乗の言いたい放題
コラムニスト江草乗の日記風エッセイ クリック募金にご協力お願いします。

日記目次(検索可能)前日翌日 エンピツ投票ランキング  江草乗の写真日記  ブログ  お勧めLINKS  

ご愛読ありがとうございます。「江草乗の言いたい放題」は読者100万人を目指す社会派コラムです。一人でも多くの方が読んでくださることで、執筆意欲は倍増します。ぜひ、お友達に勧めて読者数UPにご協力ください。掲示板へのご意見の書き込みもお願いします。

2006年12月05日(火) 貧乏人は芦屋に住むな!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 芦屋のお嬢さんの生活を知りたかったら小説「ミーナの行進」がお勧めです。その本を紹介した日記はこれ


 芦屋といえば阪神間でも特に高級住宅街のイメージが強い。実際には金持ちだけではなく芦屋にだってきっとホームレスはいるだろうし、収入がなくて生活保護を受けている人もいれば、バラックに毛が生えた程度の小汚いアパートだってあるだろう。芦屋の住民全員が大金持ちというわけではないのは言うまでもない。ただ、芦屋には六麓荘という超高級住宅街が存在し、豪邸が並んでるのである。航空写真を見ればそこだけはたくさんの屋敷森があって緑が豊かなのである。ところが近年その六麓荘が危機に瀕してるのだ。相続税が払えずに土地を切り売りしたりする親不孝者が続出していて、小さな区画に分割されミニ開発され、街の雰囲気にそぐわない育ちの悪い住民が流入してくる可能性が出てきたのである。それを食い止めるためになんと芦屋市は独自の条例案を打ち出したのである。以下は毎日新聞の記事からの引用である。

<新建築>市条例で「豪邸」限定へ 兵庫・芦屋の高級住宅街
 兵庫県芦屋市は4日、全国屈指の高級住宅街として知られる同市六麓荘(ろくろくそう)町(37.7ヘクタール)で新たに建物を建築する場合、敷地面積400平方メートル以上、高さ10メートル以下の一戸建てに限るとした「建築物の制限に関する条例」改正案を市議会に提出した。多額の相続税を払えないなどの理由で近年、土地を手放す住民が増えており、豪邸が建ち並ぶ景観の保全を求める住民の要望に市が応えた。
 六麓荘は1928年、大阪の財界人らによって、香港の高級住宅地を手本に六甲山麓の高台傾斜地に開発された。一戸建ての豪邸が続き、マンションや商店はない。電線や電話線などを地下に埋設しており、閑静なたたずまいを誇ってきた。住民はこれまで町内会独自の協定で、敷地400平方メートル以上などの基準を設けてきたが、相続税を払うため土地を売却したり、物納したりする住民が増え、土地の分割化が進んできた。
 このため、強制力のある条例で「六麓荘ブランド」の崩壊を食い止めようと、約270の地権者の承認を得て市に提案。市も六麓荘の景観の保全は市のブランド力に必要として、住民案に基づき条例改正案を作成した。
 六麓荘町内会の坂本武文会長(68)は「紳士協定だけでは開発に対抗できなくなった。芦屋のブランドイメージを象徴する六麓荘を守りたい」と話した。【西浦久雄】


 この六麓荘町内会に入るには入会金が50万円もいるのである。わずか500円ほどしか町内会費をとらないオレの住む貧民街とは大違いである。その六麓荘が、相続税を払えないという理由で土地を手放す住民が増えているのだという。そういう事態になるのはやはり跡継ぎがボンクラだからである。相続財産の中で不動産以外の簡単に換金できる財産(現金や有価証券)を持っていれば、それで相続税を払えば済むことである。不動産以外にろくな財産を持ってないからこういうことになるのだ。少なくともそれだけの豪邸を維持しようと思うなら、それに見合った資産を持つことは必須条件だ。

 相続税が払えないということに対して「税率が高すぎる」と文句を言うヤツもいるが、オレははっきり言って相続税が100%でもかまわないと思っている。自分が稼いだゼニをちゃんと自分が死ぬまでに使い切らないからこういうことになるのである。もしも相続税が100%ということになれば、せっかく稼いだゼニを国に持っていかれたくなどないからみんな必死で使うだろう。その結果消費が促進されて景気は良くなるのである。子どもや孫に財産を残したいという親心もわからないでもないが、親が財産を残してくれるからと安心して働かないクソガキも多いのである。相続税が100%になれば誰も親の遺産などあてに出来ないからみんなゼロからのスタートで平等と言うことになる。

 もっともそうなると合法的に贈与という形で少しずつ財産を伝えたり、死ぬ直前に離婚して妻に慰謝料の形で財産をみんな渡したりという卑怯なヤツらも増える可能性があるわけだが。

 親が金持ちだから子どもも金持ちになれるとは限らない。優秀な親から優秀な子どもが産まれるとは限らない。何不自由なく甘やかされて育ったために救いようのないクソガキになる可能性だってある。親のようにゼニをしっかり稼げる人間になるかどうかは未知数なのだ。もしも豪邸を守りたいのなら、相続税をキャッシュで払えるほどの現金を残せばいいのだが、たいていそういうものはどこかに隠されているわけで、たとえ現金が10億円あってもそれをお上に相続税として差し出すとは思えないのである。卑怯な隠し財産ばかりにしてしまうから払えないと言うことになって「物納」という不細工な結果になるのである。田中真紀子だってきっとそうだ。角栄が死んだときに目白の田中邸の土地の一部を物納したのは、現金を払いたくなかったからだろう。新潟屈指の金持ちであるあの一家がその程度のゼニを持っていないとは思えないからだ。本当にゼニがある人間はそれを隠すから物納。ゼニのない人間は払えないから物納。というわけで高級住宅街がどんどん分割されて行ってしまうのである。

 さて、今回の条例案施行で小さく分割された土地には家を建てられないということになったわけだが、そうなるとその小さい土地はどうなるのか。物納という形で国に差し出された土地が住宅街の中に散在し、それらの土地はみんな離ればなれに存在するからまとめて使うわけにもいかず・・・という事態まで今回の条例案は考えられてるのだろうか。これは条例でどうこうの問題ではなく、せっかく豪邸に住んでるのにそれを守れないヘタレの問題だとオレは無礼にも思ってしまうのである。高級住宅街などにはおそらく死ぬまで縁がなさそうなオレだからこういうことを思うのかも知れないのだが。ヘタレを撲滅できれば、高級住宅街は永遠に維持することが可能だろう。そんなことは到底無理だが。


↑エンピツ投票ボタン。押せば続きが読めます。登録不要です。投票ありがとうございます。←そんな豪邸に住んでみたいと思う人も思わない人もクリックをお願いします。


My追加
江草乗の言いたい放題 - にほんブログ村

前の日記   後の日記
江草 乗 |ファンレターと告発メール   お勧めSHOP エンピツユニオン