2006年10月09日(月) |
回転寿司は100円を守れるのか? |
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世界中で魚の消費が拡大して価格が上昇しているという。それというのも牛肉はBSEが怖い、鶏肉は鳥インフルエンザの影響で消費が減少してるということで残る動物性タンパクというと魚と昆虫くらいだが、まさか世界で昆虫食が増えるわけにもいかないので魚の消費が増えてるのである。だったらクジラをもっと喰えばいいのだが、残念ながらクジラを喰うのは日本だけで世界でその行動は「異端」と見なされてるのでやっぱり魚を喰うしかないのである。経済成長著しい中国も魚の輸入量が増えていて、その影響で昔から魚を大量に喰う国である日本が大打撃を受けているのだ。
輸入しないといけないあらゆる魚種の国内価格がガンガン上昇中である。しかも輸入量そのものが減ってるのだ。輸入している水産大手が「こんな高値で買ってもさばけない」という理由から買うのをあきらめてしまうのである。実はその影響はすでに回転寿司に顕著に現れているのだ。最近、回転寿司に出かけたことのある人は、流れてくるネタを見て何か感じなかっただろうか。値上がりしている魚種をできるだけ喰われないようにと、レーンに流す量を減らしてるのである。もちろん注文されれば仕方ないのだが、レーンには価格が上昇して採算が悪くなっているネタをできるだけ流さないようにしてるのである。
その一例としてアラスカ産紅ザケの価格が上昇しているために、回転寿司店ではサーモンを出しても引き合わなくなってきているのだ。オレの好きなオニオンサーモンももしかしたら流れなくなるかも知れない。なんということだ。安定供給を守るためには高くても買い付けるしかなく、そうなると卸売価格が上昇する。それを仕入れる回転寿司各社は値上げしない限り採算割れしてしまうことになる。全品100円で人気の回転寿司「くら」などはまさに存立の危機に立たされてるのである。このまま魚介類価格が上昇すれば大打撃を受けてしまうのだ。
危機なのは回転寿司だけではない。ほとんどすべての魚種の価格が上昇しているからだ。カマボコの原料になるスケトウダラのすり身や、タラバガニやズワイガニなども、韓国やカナダが日本よりも高値をつけて買い取ってしまうのである。醤油という文化を持たず、その結果魚のおいしさもろくに理解できない国の連中に貴重な魚資源がどんどん食い荒らされてしまうのだ。実にもったいない話である。
日本は約4割の魚を輸入ものでまかなっている。高くて買えないためにその輸入が減っているのだ。輸入がそれだけ減れば流通する水産物の総量も減る。東京、大阪など10都市の中央卸売市場で7月に取り扱われた水産物の総量は約14万トンでこれは前年同月より6%減っている。昨年9月から11カ月連続で前年割れが続いてるのだ。その煽りを受けて卸売り価格は3〜8%上昇中で、さらに年末の需要期にかけて価格は上昇しそうである。マグロやエビの価格が年末に急上昇するのは避けられないと見られている。
この状況を回転寿司はどんなふうに乗り切るのか。「函館市場」のように価格の高い皿が多く非寿司メニューに特色のある店ならまだなんとかなるが、「くら」や「スシロー」のように100円均一ということで客を集めてきた店が、その売り物の価格を維持し続けないといけないとなれば、たちまち業績かネタの質かいずれかが大幅に下落することになる。透き通って向こうが見えるほど薄いマグロやサーモンが登場することになるかも知れないのだ。
しかし外人どもはなぜ日本人に魚を安く売らないのだ。魚を食べる食文化の一番発達している国は日本である。その日本の食文化を守るためにも中国やカナダのような魚食文化の劣った国はあきらめるべきである。カナダ人は牛肉やトナカイを喰えばいいし、中国人は豚を喰えばいいのである。マグロやエビといううまいものは断じて日本人が独占して喰うのだ。この際他の国は遠慮するべきである。もしも年末にかけて値上がりしてしまった時のために、まだ安く喰える今のうちに回転寿司に行かなければとオレは思ったのである。
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