2006年08月26日(土) |
トヨタ、歩行者をよけるクルマを発売 |
携帯用URL
| |
|
読者の皆様、いつも貴重な時間を無駄にして暴言日記をお読みになってくださることに深く感謝いたします。休日は日記のアクセス数も減るのですが、時間のあるときにぜひ江草の本サイトである教師EXAの秘密の部屋においでになって、そこに置いてあるたくさんのテキストやさまざまなお気に入りコンテンツなどをお楽しみになってくだされば、書き手冥利に尽きるというものです。よろしくお願いします。日記の下部から入れる感想掲示板や常連用掲示板では活発な議論が交わされています。どうぞごらんになってください。またお勧めリンクにあるリンク先のサイトの訪問もよろしくお願いします。
どうすれば交通事故を防げるのか。オレはこれまでいろんなアイデアを書いてきた。事故の原因の一つである飲酒運転を防ぐために、アルコールを検知したらエンジンが掛からない仕組みとか、歩行者にぶつかる前にクルマを自爆させる装置とか、さまざまなアイデアをこれまでここで書き散らしてきたのである。残念ながら自動車メーカーから「ぜひそのアイデアを!」と引き合いがきたものは一件もないのだが。
クルマの安全性が昔に比べてはるかに向上してるのは事実だ。交通事故死者は過去には年間1万人を越えたが、今は7000人程度まで減っている。AT限定免許の導入や、高齢運転者の増加で運転のへたくそなドライバーが激増してることを思えば事故死者が減ってることはやはり、クルマそのものの安全性が向上しているからである。しかし、それだけではやはり事故をゼロにすることはできない。
トヨタ自動車は9月発売の高級車、レクサスLSに新たな安全システムを搭載していくと発表した。個別に作動していたセンサー類や機能部品を連携させることで、従来より安全性が高まるという。ドライバー・サポート・システム(DSS)と呼ばれるコンピュータを車載して、車間距離や歩行者を検知するセンサーからの情報を解析し、前方車両に近づきすぎれば警報音で知らせるとか、ブレーキやハンドルを制御し、テールランプを点灯して後方の車両に知らせるなどの複数の動作を瞬時に実行するという。前方の障害物が人間であるかどうかを車載センサーが判別するのである。こんな画期的なシステムをやがては全車種に展開していくという。そこまでやるのならオレの日頃主張しているアルコール検知装置もぜひ搭載してもらいたいぜ。
ただ、そこまでクルマを賢くしても、歩行者の方が交通ルールを守らなかったり、道路に欠陥があればどうしようもない。長野自動車道にはよくクルマが道路外に飛び出してしまう魔のカーブがあるそうだが、そんな構造上の欠陥もこの際改善しないと事故をゼロにするのは困難だろう。あと、運転してはいけない人に免許を与えないことも大事だ。免許証はICチップを身体に埋め込むようにして、無免許の場合はクルマのエンジンが掛からないようにするというのはどうだ。どんなに安全装備を充実させても、わざと事故を起こそうと思えばやっぱり起こせるのである。それすらも防げるような工夫をぜひとも考えてもらいたい。どれだけゼニがかかるかわからないが、高速道路を動く歩道みたいにして、クルマをそこに置いておくだけで勝手に目的地についてくれる装置なんてものが実現できれば事故は完全に防げるだろう。
さて、トヨタ自動車がこうしたシステムを導入するようになれば、同業他社も同様の仕組みを開発して追いつかないといけなくなる。そうしないと明らかにクルマの性能に差がついてしまって競争力を失うからだ。そして、開発力のないメーカーはこのシステムをトヨタから購入するか、あるいは自動車を製造することから撤退するかの二者択一を迫られることとなる。どちらにしても他社にとっては死活問題である。自前でのハイブリッド車の開発をあきらめてトヨタからハイブリッドシステムを購入することにした日産などは、臆面もなくトヨタの軍門に降ってこの安全システムを購入しそうな気がする。自前のハイブリッド車にこだわったホンダは意地でも同様のものを自前で開発してきそうな気がするのである。そんな各メーカーの思惑があれこれと想像できて面白いのである。オレが今運転しているFTOが廃車になる頃には、日本中のクルマがトヨタのこの安全システムを搭載してるのだろうか。
←それでも事故を100%なくすことはできないと思う方は投票をよろしくお願いします。
前の日記 後の日記