2006年08月19日(土) |
能古島の片想い〜井上陽水 |
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九州に関連した日記をこれだけ過去に書いています。
井上陽水の初期のアルバム「陽水II センチメンタル」に、「能古島の片想い」という曲が収録されている。これはオレがかなり気に入ってる曲で、カラオケで得意にしてる曲でもある。ユーカラで100点を出したこともある。
つきせぬ波のざわめく声に 今夜は眠れそうにない
浜辺におりて裸足になれば 届かぬ波のもどかしさ
僕の声が君に届いたら 素敵なのに
歌詞はオッサンのオレに似合わない「きゃはっ」と恥ずかしくなってしまうような内容なんだが、こいつを歌うときの気持ちは完全に二十歳前の頃の自分にタイムスリップしているのだった。
この能古島(のこのしま)というのは博多湾に実在する島である。博多湾にはもう一つ志賀島(しかのしま)という海の中道でつながった島があって、こちらは漢倭奴国王の金印が発見された島として日本史の教科書にも出てくるし、九州旅行の時に立ち寄ったこともあるが、能古島には船で渡らないといけないので一度も行ったことがなかった。
確か「火宅の人」で有名な無頼派の作家、檀一雄が一時この島で暮らしていたことがあったという。オレが興味があるのはどちらかというとそのお嬢さんの檀ふみの方だがそんなことはここではどうでもいい。
その能古島ではなんと「能古島サイダー」という名物が売られているらしい。そういう話を聞くと、ついついオレは興味を持ってしまうのである。いったいどんな味なんだろうかと。7月末の発売開始からもう約2400本を売り上げる超人気商品で、島を訪れる海水浴客は必ず一度は飲むそうである。この能古島サイダーを企画したのは島内の喫茶店「ノコニコ・カフェ」で、一年掛けて完成にこぎつけたという。サイダーやラムネというレトロな飲み物が大好きなオレはものすごくこのニュースが気になったのである。上質のグラニュー糖を使っていて強めの炭酸が特徴だという。瓶にはレトロなラベルが貼られのんびりとした島の様子を表現しているらしい。330ミリリットル入りで1本210円と手頃な価格である。
能古島では他にも島でしか買えないお土産品がある。その一つが最初に紹介した井上陽水の歌「能古島の片想い」のシングルCDである。能古島の「のこのしまアイランドパーク」でしか売っていない地域限定発売のシングルで、3インチシングルを収めたロングケースには、西島伊三雄の描いた能古島と島へ向かう船のイラストが描かれているという。しかし、1990年の発売ということで今でもこの商品があるかどうかはわからない。
オレは夏に九州を旅行したことはこれまでの人生で一度しかない。九州に行ったのはいつも冬か春だった。20代の後半に経験したたった一度の夏の九州旅行の時、なんでオレはこんな暑いところに暑い季節に来たのかと後悔した。鹿児島の天文館にある喫茶店で食べた「白熊」というかき氷がおいしかったことくらいしかいい思い出はない。もっとも小学生の頃は、お盆の頃になると帰省して母の郷里である薩摩半島の南端、坊津で過ごしていたのだが、海で泳いでばかりいて暑くて大変だったという記憶は余りない。
でも、能古島で能古島サイダーをぷはーっと一気飲みするにはやっぱり夏に行かなければならない。少なくともこれで能古島に行く理由はちゃんとできたのである。そして久しぶりにカラオケで「能古島の片想い」を力一杯歌いたくなった。忙しくて長いことカラオケにも行ってないことに気がついたからである。
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