2006年04月07日(金) |
これからのマンガはケータイで読め! |
携帯用URL
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オレはまだ一度も利用したことがないのだが、携帯電話で漫画を読む「コミックサイト」が人気を集めているらしい。雑誌連載の1話分を読むのにかかる料金が平均40円程度ということや、「店頭では恥ずかしくて少女漫画が買えない」という男や、「好きなマンガだけ読むから雑誌一冊分よりも安い」という人たちに支持されているという。確かに納得できる理由である。
マンガ雑誌を読んでいてもつまらないものが増えた。「スペリオール」の中で読みたくなるマンガは今は「あずみ」しかない。「モーニング」では島耕作しか読まない。ほとんどの作品がはっきり言って面白くないのだ。雑誌に掲載されているマンガの質は確実に低下している。読まずにとばしてしまう大量のマンガに対してゼニを払うよりも、自分の読みたいものだけにその分のゼニを払う方がいいのは当たり前のことである。
とあるコミックサイトでは「北斗の拳」が2005年8月から毎週5話ずつ更新中で、1話分の料金は60円、ボタンを使ってコマ送りし、横長のコマは自動的に左右に動き、「あたたたた−−っ!!」のセリフと共に携帯のバイブレーターが振動するらしい。
ためしに業界最大手のNTTソルマーレの主催するサイトに行ってみた。ちゃんと無料で読めるサンプルがあったので開いてみたが、大きなコマはゆっくり動いて全部が表示されるし、かなり読みやすいのである。一ページに複数のコマがある時に比べて、一コマ一コマをかえって丹念に味わって読むことができるという点でじっくり読めるのかも知れない。
このサイトを開始した2004年は利用者の80%が男だったのが、現在は男女半々だという。配信形式から考えて通勤時の電車の中とかで読まれてるのかと思うとそうではなく、ダウンロードは深夜に集中しているという。家にいるときにわざわざ携帯で読むのである。全くもって不思議なのである。そんなときは別に携帯で読まなくてもいいだろう。
携帯電話の通話料は各社激しい値下げ競争の中で頭打ちだ。ここから下げることはあっても上がることは絶対にない。そうなると新たな収益源というのは「おさいふケータイ」といったクレジットカード代わりの機能であったり、こうしたコミック配信のような付加料金を必要とするサービスであったりするわけだ。出版者側の関心は最初は低かったそうだが、音楽業界が「着うたフル」などで配信する形でアルバムの中の楽曲の単体売りという生き残りを計ったように、これからのマンガもまたこうしたバラ売りによって生き延びようとするわけである。
先に紹介した携帯のコミックサイトに並んでいた作品はどれも有名なものばかりだった。一度読んだことがあっても、その話を完全に覚えてるわけではない。もう一度新鮮な気持ちで読みたくなるものもあってオレも会員登録したくなったくらいだぜ。登録されてる作品の中には「サラリーマン金太郎」(本宮ひろ志)、「東京ラブストーリー」(柴門ふみ)、「東京大学物語」(江川達也)などもあった。
出版社の中には自前でサイトをオープンして顧客の囲い込みをはかるところも出始めている。おそらくこれからは、最初から携帯向けで書かれたマンガが登場するだろう。このような配信方法では1ページの中のコマ割りというものが全く不要になるからである。そうやって新たな文化が創造されるのは面白いかも知れない。ただ、いずれ配信されるマンガの中にはいわゆる「エロマンガ」というものも登場するはずだ。ネットで顧客を増やしているアダルトビデオの宅配業者や、有料で無修正画像を閲覧させてくれるサービスが存在するわけだから、有料でエロマンガを携帯に配信するサービスも当然登場するだろう。
今でも存在するのかどうかわからないが、オレが学生の時は「エロジュニカ」とか「エロトピア」という粗悪な紙に印刷されたエロマンガ雑誌があって、たまたまオレのアパートの真下にエロマンガの自動販売機があって深夜によく売れていた。そういう猥褻なものも配信されるのだろうか。あるいは一つのコマがやたらでかい「聖マッスル」(ふくしま政美)のようなマニアなものをどうやって携帯で配信するのか。そんなことをオレは考えてしまうのである。そんなこと、オレがいちいち心配するまでもなく、業界の方々はちゃんと名案を出してくるんだろう。
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