最近、新聞では道州制に関する議論が盛んである。日本を9の州に分けて、国の持つ機能を大幅に州に委譲するという方法で税金の無駄遣いを減らし、その地域に見合った施策を実施するというものである。大いにやってもらいたいのだが、どうせやるならそれぞれの州を独立国並みの権限を持たせて競争させればいいのである。それくらいやらないと効果は上がらないのである。
たとえば財政基盤が弱いことが予想される四国州などは「相続税廃止」などの方法で金持ちがどんどん移住するようにすればいいのである。おそらく日本中の金持ちが住民票だけ四国に移そうとするだろう。住民票があれば地方税が入ってくる。結果的に税収の大幅アップにつながるのである。近畿州は関西弁を公用語にして、教科書やテレビ放送をみんな関西弁にしてしまえばいいのである。国語教科書も大幅に改訂するのだ。今載ってる話をみんな関西弁に書き直せばいいのである。たとえば「走れメロス」ならこうだ。
<原文>
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
<関西弁>
メロスは怒ったんや。ぜったいにあの根性悪の王をやめさせんとあかんておもたんや。メロスには政治がわからへんねん。メロスは、村の牧人やさかい笛吹いて羊と遊んで暮して来たんや。そやけど邪悪に対しては、人一倍に敏感やったんやで。
東海州は名古屋弁、九州は博多弁を公用語にして、鹿児島弁は第二公用語にすればいい。それぞれの州の言葉をみんな変えてしまえばいいのである。教育政策も州ごとの特色を出す。たとえば北海道州では希望者全員が高校や大学に入れるように入学試験を廃止するとか。関東州では小学校でも落第制を導入して、勉強しないヤツにはもう一度同じ学年を勉強させるというのもいい。東北州では無修正ポルノ解禁、中国州ではカジノの合法化というようにそれぞれの州が特色を打ち出せばいいのである。
州と州との移動には通行手形が必要なようにして、犯罪の場合の容疑者は安易に他州へは逃げ込めないようにすればいいのだ。そうすれば犯罪の検挙率もアップするだろう。それぞれの州にはすべて国際空港を設置して外国への直行便を飛ばすのだ。そして各州にライバル意識を持たせるのである。競い合うことでお互いが向上することは世間にいくらでも例が転がってるだろうし、ドラマの題材にもしやすい。
平均寿命競争、交通事故を減らす競争、犯罪の発生率を下げる競争などなんでもありである。おっと忘れていた。美人の数も競い合ってくれ。美人の多い州ということになれば男性が他の州から移住してくるだろう。いい女の居るところに男は集まるのである。その競争に勝ったからとなんの特典もなくただの自己満足に過ぎないのだが、それでも競争は地域を必ず活性化させる。食糧自給率を高める運動、大学進学率を上げる運動、さまざまなキャンペーンをいくらでも思いつくことができるぜ。法律だって州ごとに変えればいい。死刑制度を強化する州があればその一方で刑罰がやたら緩い州を存在させて、住民に選択させればいいのだ。パンを盗んでも懲役10年という州があってもいいじゃないか。
道州制の最大の問題は、運営に失敗して破産する州が出てくることである。そのときは州民全員の頭数で割って借金を背負わせ、州民負担の原則を確立すればいいのである。
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