江草 乗の言いたい放題
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2005年12月27日(火) なんだこの殺人的な寒波は!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 程度が甚だしい時のたとえとして「殺人的」という表現がある。

「ウチの会社の忙しさといったら本当にもう殺人的ですよ」
「あいつのヘタクソな歌はまさに殺人的だな。聴けば即死だ。」
「こんなまずいもの喰わせるんですか。こんな殺人的な料理は初めてだ!」


というふうに用いるらしい。今、日本を襲ってるのは殺人的な寒波なのである。この「殺人的」というのは程度の激しさを言うのではない。本当に死者が出ているから使っているのである。

 毎日のように新聞では雪下ろし中に転落して死亡したり雪に埋まって死んだり、雪の重みで家が押しつぶされて住人が死亡するというニュースが報道される。この時期特有の突風で羽越線では鉄橋通過中の特急列車が脱線して死者が出るという痛ましい事故があった。以前に山陰本線の余部鉄橋でも通過中の列車が風で転落するという事故が起きたことがあるが、それも確かこの季節だったはずだ。

 「寒さで人が死ぬ」などという事態がこの豊かな日本で起きているということがオレには納得いかないのである。なぜ雪下ろしなんかしないといけないのか。雪が積もるということははじめからわかっていることである。それならいちいち人力で重労働して下ろさなくてもいいように屋根を工夫すればいいではないか。つもった雪を全部熱で溶かして地下の貯水槽に貯め、水がいっぱいになれば下水に流す装置を装備すればいい。どんなに雪が積もってもOKなように屋根に十分な強度を持たせるとか。いくら地上に雪が積もっても大丈夫なように雪国の街は全部地下に作ってしまうとか。

 雪下ろしもできなくなった老人が一人暮らししてるような家が多数あるのなら、この事態は十分に予測できたはずである。どうして危機管理をきちっと行わないのか。「こんな大雪は想定しなかった」と主張するヤツが居るかも知れないが、そのわりには50年に一度や100年に一度の水害に備えた河川の改修工事だけは、ちゃっかり談合して利益を山分けしながら行っているのである。全くもって不可解である。不要なモノにはゼニをふんだんに使い、必要なモノを後回しにしているとは。地球の温暖化が進んで年々雪が減ってきていたことも今回の被害を大きくしているのだろう。若い世代には昔の大雪の記憶がない。だから安易に考えてしまうのである。

 オレは今のところ雪国に住む気はない。長野県の八ヶ岳のふもとあたりに別荘を買いたいとは思うが、そこに住むのはおそらく夏だけで、冬の厳しさを耐えようとは思わない。もしもオレが雪深い土地でゼニに糸目をつけずに豪邸を建てる必要に迫られたら、降った雪を完全に利用するための仕組みをあれこれ装備した超ハイテク防寒ハウスを建設するだろう。住居を完全に地下に建設するというのは建築基準法上何か問題があるのだろうか。地上にあるのは入り口の小さな建物だけで他は芝生と森になっているとか、あるいはリモコンを操作すれば可動式の石垣が動いて入り口が出現するというふうにふざけた家を造ってみたいのである。

 大勢の死者が出てしまったこの冬のことを教訓にして、セキスイハウスやミサワホームなどの住宅メーカーは「寒さに強い家造り」というものをもっと積極的に工夫してもらいたいぜ。大阪の住宅展示場にはそんなものは一つもないが、もしかして雪国の住宅展示場ならちゃんと雪対策のシステムがあれこれ盛り込まれているのだろうか?

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