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| 2002年02月01日(金) ■ |
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| “甲子園” 光と陰 |
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このところ、朝起きたら新聞を見る習慣がつきつつある。野球シーズンの幕開けが近いというのもあるのだが、最近ようやく、新聞がおもしろいと思うようになってきた。
我が家で購読している新聞は、「京都新聞」という地元の新聞だ。微妙にローカルチックでそこも素敵だと思う。(また、滋賀県のこともしっかりピックアップしてくれるのがいい。ただ、滋賀版では京都の扱いは小さいんだとか)
さて、今朝の朝刊。それは出来すぎているほど「光と陰」が反映されていたもので、「禍福はあざなえる縄のごとし」という言葉をふと思った。
昨日、春の訪れを告げるセンバツ大会出場校が発表された。地元からは、平安高校が出場する。1面も平安ナインが万歳しているカラー写真で飾られていたし、またいたるところに関連記事や写真が躍っていた。
そのカラー写真の横にあった、こんな見出しの記事を目にした。 「甲子園で急死 監督に労災 〜 福島の労基署・期待でストレス原因〜」
ご存じの方も多いと思う。 学法石川高校野球部総監督・柳沢泰典氏が、3年前、1999年夏の甲子園大会をスタンドで観戦中、くも膜下出血で倒れて、その一週間後に亡くなられた。
学法石川高校。私が最も甲子園大会にのめり込んでいた中学3年から高校3年の4年間、何度となく、甲子園に出場した学校だ。ユニフォームも印象に残っている。監督時代の柳沢氏は、部員の練習メニューを女子マネジャーに任せるといった「部員主体」を重んじるところもあったという。(演歌歌手の門倉有希さんが、元マネジャーだったというのはわりと有名な話)最近では、オリックス・川越投手が同校のOBで、今もプロの世界でがんばっている。
私はずいぶん経ってからこのことを知ったが、「(亡くなるには)あまりにも早すぎるなあ」と思った覚えがある。
そのときは、何とも思っていなかったのだが、実はこの死が、前述の通り、労災として認められたのだ。きわめて珍しい例。期待やプレッシャーなど、目に見えないものを判定するのはとても難しい。ニュースをそれほど見ない私だが、過労死が労災と認められるのは、かなり困難であることはわかっているつもりだ。
好きなこと、やりたいことを仕事にしている人は、世間ではごくわずかだ。だから、そういう人は羨ましいと思うし、ストレスもたまらないと思いがちだが、実はそうではないんだなと痛感した。
これはあくまで氷山に一角で、監督業で心身の不調を抱えている人は少なくないと思う。それはまた、私たち一般社会で働く者と何ら変わりはない。
もし、自分の父親が、恋人が、友人が、そして自分自身が…。そう思うと、何とも言えない気分になる。
センバツ出場校決定と労災認定の日が同じだなんて、何という皮肉。
横の華やかなカラー写真がかすみ、太い黒文字の見だしが目に鮮やかになるばかりだ。
追伸:この日、残念ながら21世紀枠での出場がかなわなかった彦根東ナインが、がっくり肩を落としているカラー写真も掲載されていた。他校と同じように、決定に備えていろいろ準備がなされていたことを思うと、これまた何とも言えない気分になった。すぐ上には、喜びの表情から早くもセンバツ決戦に向けて、引き締まった表情の平安ナインがいた。
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