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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年01月13日(日)
(野球日記なのに何故か)女子駅伝の話

 今季、野球以外のスポーツを初めてきちんと見た。女子駅伝である。

 まず、京都チーム優勝、おめでとう♪

 今年も優勝候補にあがっていたが、序盤でまごついた。でも、それが私をテレビにかぎりつかせた要因でもあった。

 結局、4区で3位に躍り出たあと、後半は1位。いわゆる一人旅状態が続き、6年ぶりの優勝を果たした。

 優勝の最大の功労者である4区の選手も5区の選手も、明らかに「それで、ほんまに走れるの?」というフォームだったのだが、それでも速かった。やはり人にはそれぞれ自分にあうフォームというものを持っているんだと思った。

 野球でもそうだ。あのイチローも、若いころは振り子打法を直さないがために、試合に出してもらえなかったという冷遇時代があったという。もし、前述の2選手がそんな指導者も元にいたら、今日の京都チームの優勝はなかったかもしれない。ちょっと飛躍論だけど。

 
 この全日本女子駅伝は、非常にいい要素をいくつも取り込んでいると思う。

 まず、中学生、高校生、大学生、実業団選手等の多世代の選手(一部、高校生以上の選手がいないチームもあったが)が一つのチームで走るということ。

 普段接することが出来ない年齢層の人とコミュニケーションを取ることは、いろんなことを吸収できるチャンスだ。それは、中学生でも実業団選手でも同じだろう。また、中学生という比較的若い世代で大舞台を経験させることは、そのスポーツでも課題にあげられる「若手育成」を意識していると思われる。

 テレビ中継においては、各区間あるいはゴール地点を全チームが通過するまできちんと中継していたこと、また、レースの展開が変わってときは、なによりもそれを優先したこと、解説もあくまでマラソンや選手の話からそれなかったことがよかった。

 野球中継を見ていると、しばしば「それ、今、この試合と関係ないやん」ということばかり話していて、試合そのものが取り残されているときもあり、ストレスがたまる。

 あと、各都道府県チームの通過順位がテロップに出るときに、実況アナウンサーが、「さて、あなたの応援する都道府県の順位はいかがでしょう」という表現をしていたことが印象的だった。

 世の中にはふるさとがない人やわからない人、なんらかの事情でふるさとを愛せない人もいる。また、プロ野球のように選手やチーム力で応援するチームを選ぶ人もいるからだ。

 これが、もし野球の中継だったら、「あなたのふるさとのチームはどうでしょうか?」と言いかねないなあと思ってしまう。あーあ、この1年で、ずいぶん野球の実況不信になってしまったもんだ。

 ゴールの西京極陸上競技場では、トラックに入ってきた選手を簡単にではあるが紹介するという粋な試みがなされていた。

 「次入ってきましたのは、ゼッケンナンバ○番、○○県の○○さんです。○○さんは、中学2年生のときは初めて都大路を走り、今年で2年連続アンカーをつとめます…」と言った感じ。

 ちなみに、京都チームにアンカー・福士佳代子選手は、前にアンカーを走ったときは区間43位だったという。今回は見事ゴールテープを切った。ちょっとしたエピソードを小耳に挟むだけでも、感動の度合いがぐっと増す。


 京都チームの優勝を追うと同時に、お隣・滋賀チームの40位代脱出にも注目していた。聞くところによると、滋賀チームには中高生しかいないのだとか。他にもそういう都道府県を見受けたのだが、残念ながら、そういうチームはやはり上位にはきていない。

 滋賀には、野球部を持っている某大手企業もある。ここでなんとか女子陸上部の強化を図ってもらえないものかなと思う(もしやっていたら、ごめんなさい)。女子マラソンは、今や世界でもトップレベル。不況ですたれさせるのはあまりにももったいない。

 中継の終わりに、ゲストで来られていたマラソンの関係者が、企業に依存しない新しいクラブスタイルを確立して、一人でも多くのランナーを育成したいと話していた。

 いい試みだと思う。

 野球では、クラブチームからプロ選手を輩出するようになった。今後、この傾向に拍車がかかると思う。

 私は、メジャーリーグにはそれほど興味はないが、マイナーリーグの醸し出す雰囲気は好きだ。そして、クラブチームがもっと盛んになれば、このマイナーリーグの雰囲気により近づけると思う。

 野球界のためとかではなく、私個人の好みのためにそんな時代がくることを楽しみにしている…なんて言ったら元も子もないか。