僕には妹がいるが、 どうやら妹がもう一人いたらしい。
小さい頃から水子供養に行ってた僕は、 それがとても疑問だったので、さっき聞いてみた。
「なんでうちは一年に一度水子供養に行くんだ?」
と。
妹がいたらしい。
女の子と、はっきりとは分かる段階ではなかったが、 感覚らしい。
僕より3つ下の妹。 きっと可愛かっただろう。 いもしない妹に、そう思う。
話を聞いて、すぐに上にあがってきた。
何故か悲しくて泣きそうになったから。
おかんがそうしなければならなかった理由。 そう、「しなければならなかった」理由。
それを考えると辛いのだ。
その頃はまだ若かったおかん。 俺より4,5つくらい上なだけだっただろう。
熊本から三重に渡り、不安も多く、 それどころじゃなかったんだろう。
親父を責める気も、おかんを責める気もないが、 (本当は責めたいが、終ってしまったことは仕方ない) どうしてそうしてしまったんだと言いたい。
首元まででかけてしまった。 だけど、抑えた。
おかんは後悔しているってこと、 俺は間違いなく確信していたから。
親父とおかんは、いまだに水子供養に毎年行く。
おかんにとってどれだけショックなことだっただろう。 親父はどう考えているかも、本当は知りたい。
適当なこと言いやがったらぶん殴ってやる。
そして、自分に振り返る。
俺は愛のあるセックスばかりを今までしてきただろうか? いつでも、この行為には0.1%でも、 子どもを授かる可能生があると、 そう感じながらしてきただろうか?
・・・正直、正直な話。 そうではないと思う。
出来うる限り考えてきた。 相手のことも、自分のことも、将来のことも考えてきた。
だけど、行為自体、していることは変わらないのだ。
「責任ある行動」ってのはどういうことなのだろうか。 コンドームをつけることが「責任」なのだろうか。 セックスをしないことが一番いいのだろうか。
今、一度振り返って考えてみたい。
今僕が一番大切に思っている子のためにも。
皆さんも一度考えてみたらどうでしょうか?
セックスについて。
そして、愛について。
//BGM 小沢健二 天使たちのシーン in『犬は吠えるがキャラバンは進む』
|