「あ、そういやーお互いの呼び方の話してたよね」
「あ、そうやったね〜」
「なんでもええんやっけ?」
「うんっ。ええに♪」
「なら、まる子。」
「それはいや。」
「でもなー…俺あまり普段、下の名前で人を呼ぶことないからなぁ 俺が下の名前で呼ばれるのが嫌だし。」
「じゃー下の名前で呼んで!!」
「えっ?」
キナコはよくわかんないけど、 なんとなく面白いと思うskです。こんばんわ。 キナコは特別になりたいのかなぁとたまに思います。 今回の呼び方だってそうかなと。
で、俺をどう呼ぶかって話になると、
何故か黙る。
でも、本当は僕の下の名前で呼びたいらしい。 だけど、恥かしいらしい。 だから当分は下の名前に「さん」付けらしい。
今日は付き合いだして、キナコと初めてのデート。 色々ドキドキすることもありました。 キナコのお母様がなかなかファンキーな人で、 「俺に会う」と、キナコ経由に言うてきて、 土壇場で、冗談冗談!って笑って去っていったそうです。 俺は相当びびってました。
会ったのは夜の19時半。 キナコの住んでいる三重県四日市市は、 大雪で、学校が休みになるほどになった。 だけど、僕が昼間に、16ミリ映写機の講座を受けていたので、
(お前は何をしているんだというツッコミはなしで。 こんなことなら毎週してますから(w ちなみに来週はこども電話相談室の電話受け取り係の 講習を受けてきます(笑)
結局キナコに会えたのは19時半。 おかんの車を借りて、キナコの住む町まで走る。 結構どきどきする。 キナコのお母様に会わなきゃだったし、 キナコに会うのが少し、恥かしかった。
キナコの家の前のファミレスに着く。 着いたよってメールする。 キナコが走ってくる。 僕は無言で、「乗りな」という、サインをする。 キナコはうなずき、乗る。
「こんばんわ。」
「こんばんわっ」
キナコ少し元気に答える。 俺は緊張してる。
「今日、何時くらいまで?」
「お母さんに21時半までやって」
「なら2時間くらいやね」
「うんっ」
キナコは元気。 俺はちょっとまだ恥かしい。
車を走らせようとすると、キナコが大声あげて、 甲高く、
「あっ!!!」
という、思わず急ブレーキ。
「忘れもの!!!!」
「何忘れたん?」
「skさんに手紙書いたん。」
「ほう・・・取りに行きたいの?」
「ぅん・・・だめ?」
「ええよ。行ってき。」
「ありがとっ!」
テッテッテと家に向かい、 テッテッテと帰ってきた。
そして、手紙を渡される。
本当はどっかに隠したかったらしい。 モロばれじゃないか。キナコ。 って言うかそう思ってるなら忘れるなYO
手紙が暗くて最初は、
「なんでこんな、ギザギザなんだ・・・?」
と、思っていて、ルームランプつけてみたら、 なんと「いちご」型に折ってあった。
うわ〜 すげ〜
と、思った。 何か俺改めて女子高生と付き合ってるんだなぁと思った(笑
がんばって折ったことを、どうやら誉めてほしいらしい。 いちごの赤いところには赤で、 いちごのへたの部分には、緑で色を塗ってある。 手間がかかったらしい。
がんばったねって言って欲しいみたい。
それがわかってるから、意地悪な僕は余計に言えない。 でも、 「うん。すごいね。」 と、言った。 そしたら、すげぇ嬉しそうな顔をする。 もっと正直に嬉しいって言えばよかったって思った。
キナコのこういうところが好きだ。
その後キナコとデパートに行って、いろいろ見て廻った。 デパートに着いたはいいものの、まだ雪が残ってる。 キナコがこけかける。 って言うか2回こける。 2回目こけたところで、雪が降ってくる。
「あ。」
「雪やね。」
ちょっとロマンチックだなって一人思う。 でも、キナコには言えない。 キナコは雪が嬉しいみたいではしゃいでる。 でも、ほっぺたはこれでもかってくらいに赤くなってる。
触ってみると、冷たい。 キナコは 「どうしたん?」 って顔でコッチを見る。
「ううん。どうもせんで。」
とだけ、答える。 本当はすごく可愛いなと思ってた。
キナコはどうやら雑貨屋が好きなようだ。 雑貨屋で「かわいい」を連発。 僕は苦笑してしまう。 だけど、きっとホントの気持ちで、 ただ、それに対する修飾語が「かわいい」なんだろうって そう思う。
二人で歩いていると、カップルが何組かいて、 抱き合っていたり、キス直前だったりしてる。
俺は、ありえへんと思いながら歩く。
キナコは、、、、どんな表情してたっけな。わかんない。
だけど、キナコは最初からずっと僕にちょっかいかけたり、 突付いたり、エスカレーターを一段上にあがって、
「あたしの方が背高い!」
と、喜んでいる。 僕はそれを見て可愛いと思う。 だけど、言わない。
僕が雑貨屋で少しかがんでみてると、 後ろからのっかって、見ようとする。 重くはない。 ただ、店員の目が気になったりする。
「何みとん?」
「いや、これ」
って言うか、乗ってるやんキミ。
何かの拍子に手をつなぐ。 僕からつなぐ。 キナコ喜ぶ。くっついてくる。 恥かしい。とても恥かしい。 チラリとキナコを見ると、キナコと目が合う。 どうしても上目遣いになる。
かわいいと思う。 でも、言わない。言えない。
夕ご飯はマック。 キナコはハッピーセット。 おもちゃいりますか?と聞かれ、 全力で「はい!」と答えるキナコ。 自分でも恥かしいことをしたと気づいたみたい。 そして、恥かしそうに、選ぶキナコ。
「商品ができるまでお席でお待ちください」
待ってみる。 キナコが壁のデザインを見て、
「これ落書きみたいだね。」
と言う。
僕は、
「そう見えるね」
と答える。
キナコはその落書き風デザインが、 本当は落書きなんじゃないかと、壁紙を 指で少しこすってる。 僕は横顔をずっと見てた。
僕が見てるのに、キナコ気づく。 最初は笑って、そのあと、おどおど目が泳ぎだす。
「な、なにぃ?」
「いや、別に。」
ずっと、キナコを見ながら言う。
「なにーさ!!!!」
「いや、別に・・・」
『70番でお待ちのお客様〜』
あ、僕らだ。
「もう!!!!何?!!?!?!」
「いや、かわいいなと思って」
僕は商品をそのままとりに行く。 キナコは机でつっぷして、顔を赤くしている。
「ほら、行くよ」
「ぁぁぁぅあえ・・・はい」
マックの自動ドアが開くと、 外から突風がくる。
僕はキナコを縦にして出る。
「あ!ちょっとskさん!!!!もう!!!ああ!!!寒い!」
キナコは非難ごうごう。
だけど、そのあと、また手をつないで、車に向かった。
きっと、何でもない日常。
だけど、きっとこれはとても光り輝く日常になる。 僕のとても大切な想い出になる。
もらった手紙には、こう書いてあったよ。
目標は、skさんを支えられるような彼女でいること。 ありのままの自分でいること。 skさんの誰にももっていないものを見つけること。
だって。 サトミちゃん。言葉は少し違えど、意味は同じだね。 キミは霊能力者かい。いやいや、そうやないな。
たまにはこういう日記もいいかなって感じで 書いてみました。
俺は今すげぇ幸せです。 夢がずっと続いているようだ。
キナコと付き合えてるなんて、 手をつないで歩いているなんて。
この何ヶ月間。 どれだけ悩み、考えただろう。 よかった。がんばって。
そして、応援してくれた皆に、改めてありがとうなのです。
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