天使のながばなし
maki



 悲しみの記憶

よく悲しみについて書いていた。
突然姿を現す悲しみと幾度となく向き合った。
重くてつぶされそうになったこともあった。
引き裂かれて戻れないんじゃないかと思ったこともあった。
潮の満ち干みたいに終わらず巡ってくるんだとあきらめていたし、
ずっと付き合っていくものなんだと受け止めようとしていた。
そうではないのだと今は知ってる。
だからこそ悲しみについて書くこともほとんどなくなった。

今日は過去に私に悲しみを運んだシチュエーションに出会った。
あぁ〜こんな時はいつも、
言い様のない悲しみや絶望感がやってきていたなぁ。
くるまれてしばらく出られなかったなぁ。
今はどうだろう。どうにか大丈夫みたい。
悲しんだ記憶が少しだけ胸にクッとくるけど。

あまりにもたくさんのものを捨てることになって、
それは本当は必要のないものばかりだった。
そしてあまりにもかけがえのないものを手に入れた。
私がどんなに傷ついて悲しんだとしても、
今ここにいることが全て払拭してくれる。

これ以外あっただろうか。
あったのだろうけど、これで良かった。
「良かったと思う」と言うと私は泣き出しそうになる。
どうしてかわからないけど。
膨大な悲しみの記憶を流してくれてるのかな。

音楽があって良かったと思う。
詩を書けて良かったと思う。
あなたに会えて良かったと思う。
本当に良かったと思う。



2005年02月28日(月)
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