万談館
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様々な”家族”が一ヶ所に”親戚”として集まる。 普段の生活の中では会話することも稀であろう職業の人々が、”親戚”になると距離感が無くなる。 これは、俺も知っている、かつて経験した”親戚”の姿が見えた。 俺は小学生の頃から、この”親戚”の距離感が苦手だった。 それはちょうど健二と重ねて見ることができた。
子供たちは家に着くまでは携帯ゲームをして挨拶もしない。顔も上げない。 しかし家に着いたら一緒に遊ぶ。携帯ゲームなんかしない。 ”親戚”の家にはゲームより面白い物がたくさんあるからだ。 それに、”親戚”の大人たちは子供を”子供”として見ない。 ちゃんと”親戚”として見てくれるんですよね。
健二という”非親戚”が外から来たとき、男たちは好意的に受け入れる。 女たちは値踏みをする。 その対比が面白い。
夜になると”親戚”は”家族”に分かれて、別々の部屋で寝る。 そのとき、家は無人のように静かだ。
子供たちが、おばあちゃんの死を見ている。 これは大事なことだ。 昨日まで生きていた人間が、冷たくなっている事実。
台所の女性陣を見ていて、力関係がとてもよくわかる。 奈々さんは外から来て、若いから弱い。 歳の近い由美さんと直美さんが、唯一話し掛けられる相手。 あれ、邦彦さん次男じゃん、と思ったけど、子供を見たら克彦さんは3人の子供がいて、上が高校生だから一番早く結婚したみたい。
夏希先輩好きなんだけどな〜。 好感度が上がらない。 手をつなぐのは、もっと健二と心が通ってからだったら良いのに。 だって夏希先輩が泣いているのって、親代わりだし、侘助さんの代わりでしかない。 でも、女の子が泣いているのを見て立ち上がる、健二は男の子! この後の健二の顔は、男の顔になっているのだった。
あのドイツ人の少年には泣く。 序盤で侘助さんが否定していたことを、証明している形になっていた。 侘助さんも最初は嫌いだったけど、2回目以降はけっこう好き。 家族でご飯食べるのを断っていたのに、一緒に食べていた。 帰ってきたんだ。
夜は同じテーブルで食べていた”親戚”たちが、おばあちゃんが死んだ朝は皆バラバラ。 いや、俺の実際の経験でも、朝食はそんなものだったけど、何か心までバラバラになっている感じがする。
佳主馬きゅんは可愛い。 これは真理。 でもメインヒロインは栄ばあちゃんだと思う。
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