2004年12月13日(月) |
涙のランナー 負債からの脱出 |
すみません かなりローカルな話です m(_ _)m
地元農協の広報誌に「涙のランナー・負債からの脱出」という記事が掲載されていて
タイトルを見た瞬間 おお 農協もなかなか良い記事を載せるじゃないかと
感心しながら読み出すと あれ? なんじゃこれ?
それは昭和55年前後の事で ある酪農家の負債額が雪だるま式に増えて行き
搾乳牛26頭の経営で5千万を超えたという話
しかし負債と言っても 農家の農協からの借り入れはあたりまえの話で
例え負債が増えていっても 農協が貸す限りは負債という意味は
それほど大きな意味としては捉えていなかった時代
設備の投資と自宅の新築にと負債は更に増えて行き
ついには返済のめどが立たず 農協から融資どころか
牛にさえも差し押さえの記しが付けられ その時の融資は14種類に39本にもなっていた
それから経費の削減に挑み経営再建を果たして行くという事だった
たぶんこの農家は見事に再建を果たしていったのだろうと思う
この記事を読んで 私としてはどうもふに落ちない
これって地元の話なんだろうか? 確かに米農家が殆どではあるけれど
当時には少数の酪農家が点在していた事は確かだ
もちろん酪農地域ではないから規模としても乳牛26頭というのもありだろう
でも それにしても ふに落ちなくてネットで調べてみたら
「涙のランナー」は昭和60年の日本農業新聞にシリーズで掲載されたものでした
またまた ふに落ちない
地元の事なら広報誌に掲載されてもおかしくはないけど。。。いやいや おかしいよ
だって この頃の農協と農家の関係って 足元を見ないお殿様と
厳しい年貢を強いられてる小作人のような関係で
農家自身が農業を経営しているというより農協からの指図で作物や牛を飼っていた時代
新しい機械が出たら農家に買いなさい 肥料もたんと買って田畑に蒔きなさい
良い農薬が開発されたから使いなさい 離農の田畑を買い取りなさい
土地に肥よくを与えるのに客土をして改良しなさい
その全てを農協で融資してあげるから 安心して借りなさい
ただし 融資額に見合った生命保険も掛けなさい
借金が返せなくなりましたか じゃあ土地も家も機械も全て差し押さえて離農ですね
離農後も残った借金は返して貰いますよ 差し押さえ物件は心配ありません
まだ融資に余裕のある農家に借金をさせて買い取らせますから
ここらあたりの話は「北の国から」で草太兄ちゃん(岩城滉一)が
借金で追いつめられて行ったパターンですね
農家に対して適切な営農指導もせずに融資を重ね 農家を追いつめていった時代で
後に融資の回収が出来ない いわゆる不良債権となり農協自身も自滅の危機に陥って行く
どう考えても農協の体質に問題があったと あまり営農に関係ない私だってそう思ってる
今さら 当時の事を持ち出して どうなると言うのだろうか
涙のランナーには農協の反省点など何も記されていない
農家が切りつめていってなんとか返済のめどを見つけたという話で締めくくっているのだ
しかも広報誌には20年も前の農業新聞からの抜粋とも何も断りもなくいきなりの書き出しであり
それについてのコメントも何もなく 掲載の主旨もない
農協自信が新たに再生していかなければならない時に
なにひとつ反省が見られない記事に いったい何を得るのだろうかと
もの凄く疑問に思う
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