夏になった。夏と言えばアレですよ。恐怖のアレ。GKですよ、GK。
この前夕飯の片づけを済ませ、リビングで果物を食べ、そのお皿を洗おうとキッチンへ行った時、何とも言えない違和感を覚えた。心がザワザワと波立つような、いつもと違う風景。
そこに存在するはずのない何者かが目の前にいた。それが恐怖のゴキだと認識するまでの一瞬が、とてもとても長い時間だった。その一瞬の沈黙を破って私は叫んだ。
「キャー、ゴキーーー!!」
暫くの間、ゴキと私のにらみ合いが続いていた。その間ずっと考えていた。潰そうか、それとも殺虫剤をかけようか。一応そばにあった新聞を丸めて持ち、一歩づつ近づく。すると、GKは只ならぬ、殺気を感じたのかちょっとだけ動いた。
「キャーーー!!」
ダメだー。思わず、びっくりして叫んじゃったら、ゴキがまたその叫びに更に反応して、サササササッーと、移動した。
「キャーーー!!キャーーーー!!」娘と私は、またまた叫んだ。
額に汗が噴出してきた。このままでは、ゴキが逃げてしまう・・・。でも、ここで逃がしたら、常にゴキの存在にビクビクしながら生活しなければならない。そんな生活は絶対にイヤだ。勇気を出さなきゃ。
私は、新聞はやめてー、最終兵器である殺虫剤を手に取り、ゴキに近付く。するとヤツは、素早い動きで床を移動し、冷蔵の裏へ隠れた。そこですかさずスプレーを噴射。
・・・・。マズイ。このまま出てこないかも・・・と思ったら、よろよろとゴキが出てきた。そこでとどめの殺虫剤攻撃!!ゴキは、冷蔵庫の前で動かなくなった。
しかし、まだ足とか動いていた。怖いよぅ。また動きだしたらどうしよう。私は勇気を振り絞って、透明の空き瓶をゴキに被せて逃げないようにした(はい?)そして、もうすぐ仕事から帰ってくるダーリンに処理依頼のメールを送る。
瓶の中のゴキを見たくないんだけど、動いていないかどうか、ついつい確認してしまう。ダーリン早く帰ってきて。こんなにもダーリンの帰りが待ち遠しいのは何年ぶりだろう。思いだそうとするんだけど、思い出せない(←おいおい)らむりんであった。
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