女房様とお呼びっ!
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2001年07月12日(木) |
「犬」と「女房」とセックスレス #7 |
『イマデモアイシテル』と手紙を書いて、『返事はいずれ』と言われただけで、 すっかり安穏としてしまう私は、やはりチョットずるいってか脳天気だわね(笑) 夫としては「何を今更」と鼻白んだり、戸惑ったりって面倒が降って湧いただけ、 やり過ごすのが精々で、あとは時が過ぎるに任そうって思惑かもしれないのにサ。
・・・夫のホントの気持ちはわからない。けど、私がやれる事はやった気がした。 たちまち鬱屈が解けていく。古い人や新しい人に会う。色気のある毎日が蘇った。 酔っ払って帰宅して、夫より先に寝てしまった翌朝に、夫が笑顔でこう言った。 「ああ、ヨカッタ。落ち込んで早寝してるのかと思った」・・・ちょっと照れた。
その時、漸く自分の方針を確信したんだ。もの凄く単純で当たり前な事だけど。 「私は、私なりのやり方で、明るく幸せにいよう。互いの為にそうしよう・・・」
・・・・・。
あれ程悩んだインポだけど、実のところ、一体いつ性感が戻ったかの記憶がない。 自慰や性行為で再びイケて感動、ってな結末の方が分かり易かったんだけど(笑) でも、「犬」の呪縛から逃れて取り戻したSMは、私のエロをのびのびと解放した。 暫くSMに没頭してて、実質的なセックスを果たしたのは随分後になってからだ。
もちろん、SMもセックスも夫以外の他人とだ。ゆきずりでやったこともあるよ。 ただ、その誰も「犬」の代わりとして捉えてない。「犬」は別格と思ってるんだ。 コレってまさに、ありがちな「浮気なオットの身勝手な言い訳」そのものだわ(汗) うーん、でも本気でそう思ってるしなぁ・・・「犬」は私の心の殿堂入りしたのよね。
・・・・・。
「夫」のしがらみを離れ、単独で、パーティーやスポットにも積極的に出向いた。 私が表に出るのと入れ替わるように、夫は表だったSMの場からは退いていった。 その端境期、私達の友人主催の大きなfemdomパーティに、二人して伺った折、 着てくドレスを一緒に選んでくれたのが印象に残ってる。とても珍しい事なんだ。
公の活動を止めた夫だったけど、私達は再々SMを話題した。今や同志としてね。 私はリアルにSMに関わっていたので、あまり自分のことを話さなかったけれど、 夫は割と、等身大の自分について語っていたように思う。「犬」の時代も含めて。 「主」だった私を分析したりさ(笑)ま、そんな想い出話も出来る様になったのよ。
S女な私について、夫は一貫して肯定的だ。というか、そんな私が嬉しいらしい。 その心境の由来がM性の発揮なのか、SMへの愛着なのか、同志的心情なのか それはわからないけれど、時折私に投げかけてくる言葉の端々にニヤけてしまう。 その事も含め、私の活動や行動に一切口を挟まない夫に、心から感謝している。
夫のM的将来や、それが招く私達の関係性の変容について、当然不安はあるよ。 でも、何となく確信もする。私が傍にいる限り、彼は誰にも隷属しないだろうと。 もし、夫がヨソの誰かの「犬」になることがあれば、私はきっとすぐには諦めない。 全力で走り、全力で奪還にかかるだろう。結果決別したとしても、多分そうする。
ただ今んとこは、TV画面を差して「この子、苛めたいタイプじゃない?」とか、 何かの拍子に「やっぱ鞭でぶってるの?」とか「ちゃんと頭踏んできた?」とか、 ボソッと言われると、ヘンに照れちゃって、「んぁ・・・」とか口ごもってしまう。 勇を得て「んじゃヤル?」てな展開は未だに無理だ。そんな度胸ないの、私(笑)
・・・・・。
夫婦間セックスが目指す「生殖」についても、私達は折々に話し合ってきた。 子を持つ意志がない私に対し、夫の意志は、環境や心境と共に変化してるようだ。 ただ、現在までは「生殖の為のセックスは必要ない」との結論が続いてきている。 けれどこの先、互いの意志の変化によって、婚姻を見直す事もあるかもしれない。
ま、そりゃそん時に考えればイイコトヨ、とまたも楽観する私なのだけども(笑) そうそう、この話題の折に「たまにはセックスしてもいいよ」と言ったことがある。 たぶん夫には聞こえていた筈なんだけど、そっくり無視されてしまったわ(苦笑) まぁね、ちょっとお義理で言っちゃった私が悪い。失礼しました、ダーリン。
・・・・・。
さて、冗長に纏まりなく綴ってきた物語は、ここで一区切りとしよう。疲れた(笑) いずれまた、物語の続きや余談など、うだうだ書き連ねるかもしれないけどネ。 この世は常ならず。私もまた、夫もまた、私達もまた、無常の理を免れない。 もっとも、無常でなければ、物語なんて生まれやしない、とも言う(笑)
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