ぶつぶつ日記
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2006年01月31日(火) それぞれの『自由』

デンマークの新聞に、預言者をテロリスト扱いする風刺画が乗り、
アラブで激しい抗議が起こっている。
サウジは駐デンマーク大使が帰国、
デンマーク製品(主に乳製品だそうだが)の不買運動は
アラブ各地に広がっている。

デンマーク政府としては、1新聞のことであり、
言論の自由があるので、介入も謝罪もしないということである。
こういうことが起こると、
言論の自由を守っている西側が正しく、
騒いでいるアラブが前時代的と思う人も多いんだろうか。

言論の自由、大いに結構。
しかし、それを受けて、抗議する自由がアラブ側にはあると思うし、
不買運動をする自由もあると思う。

もちろん、言論の自由は大事で、人の思想は操作できない。
でも、それと同じように、
狂信的に見えようがなんだろうが、
アラブ人にとって預言者は大事なのだ。
私は、その気持ちは尊重すべきだと思う。

何が大切か。
それは国や文化によって、全く違う。
どっちが正しいと一概には言えない。
でも、寝た子を起こすようなことを
わざとする必要はないと思うのだが。
それで、「やっぱりイスラムは・・・」と言うのは、
私にとっても耐え難く腹が立つ。
原因は、イスラム側だけか?

とりあえず願うのは、
こういう一種挑発的なことを受けて、
すぐに激昂し、イスラム側が暴力を起こさないこと。
むこうは、暴力ではないんだから、
こっちも暴力ではなく、『頭』を使ってやりかえすべき。
そういう意味では、不買運動は戦略的にはよろしいんじゃないでしょうか。
サウジ在住の友達から聞いたが、
一説によるとデンマークの乳製品の半分は、
サウジに入っているらしいというし。


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