サッカー観戦日記

2025年02月16日(日) 近畿大会準々決勝 京都橘−奈良育英 報徳学園−大阪桐蔭

近畿大会2日目。準々決勝。1回戦はゴール裏観戦かつ4試合同時観戦×2だったので理解の解像度が低いが、準々決勝はスタンドのある堺S1でメインスタンド?中央から観戦なので、純粋に観る目の範囲でゲームを理解できる。つまり準々決勝は堺S1で2試合、S2で2試合。こうなるとカードに関係なく観戦環境の良いS1のカードを選ぶことになる。

近畿大会準々決勝
京都橘高校−奈良育英高校
2月16日 11時 堺S1 ピッチ良 晴 主審・宮尾駿希氏


京都橘 監督・米澤一成

GK 1 平誠都   2年 183.79 岩田FC
DF   4 早苗優介  2年 190.67 セレッソ大阪西
    5 西山朝陽  2年 172.64 ガンバ門真
   23 磯井拓夢  1年 179.72 京都JマルカFC
MF   6 季亨柱  2年 177.64 S.C.インテルナシオナルジャパン
    7 岸村晃成  2年 169.63 奈良YMCA
   11 河村頼輝  2年 168.61 FC湖東
   13 青木俊介  2年 166.62 LEO SC
   24 野中瑛泰  1年 173.60 大阪市ジュネッスFC
FW 10 秋保宏樹 2年 175.62 美しが丘中
   26 永井暸太郎 1年 165.65 アイリスFC住吉



奈良育英 監督:梶村卓
GK 1 内村篤紀 2年 173.73 京都サンガ
DF 4 守田翔真 2年 170.61 BLINQ.FC KIZUGAWA
    5 西澤雅楽 2年 173.80 ポルベニルカシハラ
    6 西村優士 2年 177.65 vervento京都f.c
   27 北野颯 2年 171.59 奈良YMCA
MF 7 林怜志 2年 171.54 BLINQ.FC KIZUGAWA
   10 森嶋大琥 2年 170.59 法隆寺FC
   14 建野遼太郎 2年 163.53 宇治FC
   20 福西恭英 2年 170.62 ポルベニルカシハラ
   25 寺内蓮志郎 1年 169.55 FC LOZAAD OTOKUNI
FW 24 布村大地  2年 175.60 ディアブロッサ高田



5 西澤の体重80キロは明らかにミスだがプログラム通り記載する。

京都橘
二六十番
十一二四六番七番
五番四番二三十三
一番

奈良育英
十四二四
七番
二十二五十番
二七五番六番四番
一番

京都橘はキーパーは左足でフィードが蹴られてカバーもいい。ハイボールにも強い。もしかしてなかなか好選手かも知れないが、シビアなシュートがなかったので反応は分からない。13番はロングスロー担当。5番はレフティでセットプレー担当。クロスの形を持っている。4番は高い。190センチある。しかし競り合いには弱い。ひょろ長い。期待込みでの起用か。23番は下級生だがむしろ完成度が高い。マークを見失わない。ボランチ6番は右足フリーキックも蹴られて正確に繋ぐ。24番は忠実によく走る。7番は速い。11番はタメを作れて右足フリーキックも蹴る精度がある。10番は切り替えが早く常にアラート。エース。ボールの受け方がよい。中で張るパワーはないが、常に動いている。チームからの信頼も厚くボールが来る。しかも中体連出身者だ。26番はこぼれ球に対する反応が早い。全員に触れたが、京都橘は勝つために全員一人一芸がある。チームとしてはスペースにどんどん出してサイドを走らせたい。リトリートした相手にはどう戦えるのかは分からないが、前からくる奈良育英相手にはスペースを見つけて出せていた。強度はイマイチ。小柄な選手が多く、デュエルしていたが、奈良育英と互角だった。全国レベルに行くにはパワーは付けられないので、走力ベースの戦いになる。

対する奈良育英は前線からのハイプレスと、マイボール時は前線にどんどん当てて2列目の7番が拾いたい。10番は飛び出しを狙っている。
右センターバック6番は競り勝てている。左センターバック5番は苦戦。173センチでセンターバックというのは厳しい。ただ強度はある。サイドバックはあまり上がらない。左の27番は大苦戦。もしかして専門の左サイドバックじゃない?京都橘7番にやられている。ボランチ25番は展開力はあるが、コンタクトは頑張っている割に弱い。7番はトップ下レフティ。物凄く上手いわけではないがハードワーカー。20番は消えている。残念。どうしても奈良育英の左サイドは苦戦してしまう。2トップの24番はエースなのかもしれないが、パワー不足で京都橘4番と頑張って競っているが、やがてサイドに逃げ始める。体重60キロだしドリブラーなのだろうが、身体を張ってくれないと2列目が拾えない。本人の才能とチームオーダーがかみ合っていない。14番は163センチと小柄だからトップ脇の仕事をしたいが、身体を張れる選手がいないから、いい形で持てない。
立ち上がり、互角で進む。デュエル合戦。
さて17分、京都橘、5番の左クロスに裏を取った26番が倒されPK。これを10番が決めて1−0。そしてあっさり奈良育英が動揺して3分後、再び京都橘10番が右シュートを決めて2−0。以降、奈良育英にミスが散見され、儚くて脆い高校生のメンタルが出た。当たり前だが、高校サッカーファンというものはこういう脆さを愛せる、楽しめる人間である。完成品はプロで観ればいい。これはハーフタイムでプランBが出るまでは我慢と踏んだ。前半は以降スコア動かず、2−0で終わる。

ハーフタイム、奈良育英は2トップと20番を下げて入った9番と18番が2トップ。8番がトップ下で10番が左、7番が右に入った。まあ代えられるだろうと思っていた3人が下がった。
後半、再び奈良育英が強度を上げる。奈良育英には前半35分間強度を保つ力はあっただろうが、メンタル的に劣勢だった。リーダー不在?しかしスペースを突く京都橘がすぐに押し返す。つまり奈良育英には前から行く意識はあったが、強度が若干足りなかったのと、プレッシングの約束事が不徹底だった。後半11分、京都橘、右で10番が押し込み、奈良育英が蹴りだすも京都橘が拾った時には10番が走り始めていて、ダイレクトで裏に出ると10番が深くまで切れ込み右パスを26番が蹴り込み3−0。これで勝負がついた。切り替えの差というか、プレーイメージの差というか。直後に京都橘は余裕のキーパー交代。12番イン。11番アウト14番イン。26分、京都橘7番に対し奈良育英5番バックチャージで警告。その直後にすぐさま京都橘7番に対し奈良育英5番再度バックチャージ。しかし10番に出て決まって4−0。10番はハットトリック。奈良育英5番は2枚目の警告で退場が妥当だが、主審の教育的配慮か、注意で済んだ。が、奈良育英ベンチはすぐに5番→22番、10番→26番。このままなら退場するし、そうでなくても悪質なファウルを2回やったし。以降、京都橘は7番→16番。奈良育英25番→15番。30分、京都橘4番→28番、6番→15番、13番→25番。結局4−0で京都橘は完勝した。


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第2試合のカードについては1回戦で圧倒的に支配していたチーム同士で守備力は分からなかったから、予想はつかなかった。双方支配にかかるのだろうが、守り方が予想できなかったのだ。1回戦で観たのはカウンターに対する守備だけだった。

近畿大会準々決勝
報徳学園高校−大阪桐蔭高校
2月16日 13時30分 堺S1 ピッチ良 晴 主審・木村翔太氏


報徳学園 監督:高田秀一
GK 12 小原悠杜  1年 178.68.1 FC BASARA HYOGO
DF  3 山下颯大  1年 180 67 西宮タイガース
    4 林誠那   2年 176.75.1 A.C.Re:Salt
    5 吉田朔真  2年 175.65.8 エストレラ姫路
    6 堀田誠之助 2年 167.63.5 柏田SC
MF  7 高柴龍之介 2年 170.62.3 DESAFIAR
   10 中里瞭希  2年 174 72 DESAFIAR
   11 谷木綾真  2年 178.66 LAVIZON
   18 近田亮真  1年 173.63.7 西宮タイガース
FW  9 太田悠斗  2年 175.66 報徳学園中
   14 谷岡友歩  1年 165.56.9 サルパFC

大阪桐蔭 監督:永野悦次郎
GK  1 谷口悠成  2年 176.70 奈良YMCA
DF  2 深江翔太  2年 174.70 サルパFC
    3 石川虎門  2年 180.70 柏田SC
    4 木岡一輝  2年 174.65 宝塚FC
   14 岡澤颯真  2年 172.59 大阪市ジュネッス
MF  7 柴田柊大  2年 173.60 奈良YMCA
    8 岡仁大   2年 174.63 豊橋デュ―ミラン
   13 深瀬千翔  2年 170.57 ディアブロッサ高田
FW 10 住友颯太  2年 176.66 住吉大社SC
   11 小松和史  2年 169.58 セレッソ和歌山
   30 山本隼正  1年 178.68 東淀川FC

報徳学園
九番
十四
十一七番十番十八
五番三番四番六番
十二

大阪桐蔭
十一十番
三十七番十三十四
八番三番四番二番
一番



報徳学園は守備はミドルプレス。前から必死に追うわけではなく、ボールが中盤に入ったら一気に追いかける。デュエルにはなかなか強い。第1試合をフィジカルに難があるチーム同士が必死に戦っていたゲームとすると、このゲームは双方フィジカルに全く問題がない。パワー、高さ、走力に穴がなく、スピードで若干大阪桐蔭が上という印象。3番は完成度の高いセンターバック。下級生だがカバーも素晴らしい。来年のキャプテン候補?右サイドバック6番はスピードも守備の姿勢も若干難があった。専門のサイドバックだろうか?残念ながら彼のところが破られていた。7番は下がって彼のところでビルドアップ。大阪桐蔭が前から追えば下がって受けに来て、そうでなければ中盤でボールに絡む。気の利く選手。相方の中盤は攻撃の軸。パスが低く鋭い。9番に正確に当てる。14番は飛び出す選手。9番は素晴らしい。ガッチリ身体を入れるポストプレー、自分一人でシュートに持っていく迫力、タイミングよくサイドに現れる判断、スピードもなかなか。中体連出身。私学とはいえ報徳学園中が強いとは聞いてなかったのだが、彼は単なる素材系などではなく、きっちり磨かれており、ダイヤの原石などではない。身長175センチでは大学レベルではセンターフォワードは無理だが、センターフォワードしかできないような選手などではなく、なかなか楽しみ。

大阪桐蔭はやはりリトリートした守備。キーパー1番からは左足で正確なフィードがある。センターバックも同様。動かし続けるチームにあってセンターバックから鋭いキックでサイドハーフに出る。特に3番は素晴らしい。左サイドバック8番はレフティ。守備的で攻撃面はサポート役。豊橋デュ―ミラン出身選手は渋くてチームの中で生きる選手が多い。逆に右サイドバック2番はガンガン上がる。14番はこの番号を付けていながら大人しい。自分を出せない。スローインを2番じゃなく14番が入れるのは上半身が強いから?しかし全く仕掛けないし、登録通り、実はサイドバックが本職なのでは?30番は素晴らしい。切り返しが鋭く、トップスピードに乗っても切り返せる鋭さがある。東淀川FCの選手ってこういうタイプがよくいる。登録上3トップだが明確に2トップで両サイドハーフを置くチームにあって彼がいるから左の攻撃が冴える。動き出しも素晴らしい。切り返しの鋭さだけでは将来性は何とも言えないが、大学サッカーレベルなら通用する選手になれる。7番はビルドアップ役。13番は仕掛ける選手。10番はエース。周りを見えていて密集を打開できる。30番がスペースのある状況で生きる選手とすると10番は狭い局面でも何とかする選手。パスも見事。11番はスペースに走る。10番のプレーについていけている。

ポゼッション合戦の中、報徳学園はセンターフォワード9番に預け、大阪桐蔭はこの打開力がカギという展開。報徳学園は10番のフリーキックなどもチャンスだが、唐突に大阪桐蔭11番の正確なミドルで先制。以降、若干大阪桐蔭ペースかな?という展開で進み、前半は0−1。双方悪くなく、後半10分過ぎに選手交代で動く。大阪桐蔭は14番→9番、報徳学園は7番→8番、11番→13番。大阪桐蔭14番は不出来だった。報徳学園の7番の交代が意外。バスの関係で後半20分過ぎに帰路につく。最終スコア0−1だった。互角に近くどちらが勝っても不思議ではないが、まあ若干大阪桐蔭ペースだった。


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