サッカー観戦日記

2024年06月02日(日) 高校総体奈良県大会男子準決勝 奈良育英−五條 大和広陵−生駒 女子決勝 高取国際−合同チーム

この日は大阪府準々決勝と奈良県準決勝で迷った。大阪府は総体女子決勝もある。が、大阪府は堺S2とS5で人垣に隠れて観戦困難な会場である。女子決勝は最優先だった。そして奈良県も女子決勝が同じ会場だと分かったので、奈良県会場に決断した。会場は新庄健民。最寄り駅はJR和歌山線の大和新庄駅である。


高校総体奈良県大会男子準決勝
奈良育英高校−五條高校
6月2日 10時 新庄健民 ピッチ並み 曇

奈良育英
九番
五番十番八番十三
十四
六番三番十五十六
一番

五條
十番八番
九番七番六番十一
二番三番四番五番
一番

奈良育英は中盤の守備を意識した4−1−4−1。基本的に中盤は作らず、ワントップ9番に当てるかサイドか。1番上手い6番(水津)は左サイドバックだが、偽サイドバック的なポジションを取り後方から組み立てる。センターバックコンビは3番が安定していて15番は高さがある。中盤14番は中盤のスイーパー。こぼれ球をカバーして素早く蹴る。5番はレフティーでクロスを入れたい。10番は中盤の中では上手い。レフティ。9番のポストがカギだがイマイチ機能してない。したがって奈良育英は両サイドがカギになるが、五條は対人守備がよく、サイドを突破できず、パッサーもいないので膠着する。

五條はドリブルが得意で対人守備が強く、基本的には昔のイタリアスタイルのカウンタースタイルである。右サイドバック5番は奈良育英の左ハーフ5番をほぼ完封する
守備の強さ。キャプテン。4番はロングスローがある。身体が強く奈良育英9番によく対抗。3番はレフティーでフィードがいい。コーナーも左足フリーキックも蹴る。11番は右クロスの名手。9番はチーム1身体が強い。体格もある。8番は上手い。右足フリーキック担当。ドリブラーでもある。10番もドリブラー。高さは足りない。基本的にはカウンターで前向きに8番10番に出したいチーム。

互角でゲームが進み、これはセットプレーがカギだと思ったら、前半アディショナルタイムに奈良育英が10番の左足右コーナーを14番のヘッドで決めて1−0。後半は
奈良育英の10番の左クロスに8番中で当たり損ねも五條ゴールキーパーのタイミングを外し、逆にとんだところをコロコロと左隅に転がり2点目。五條とすれば不運、奈良育英とすれば幸運な追加点で2−0とした。終盤に五條の猛攻で1点追撃したが、結局奈良育英が2−1で勝利して決勝進出した。まさに互角の勝負だったが、10番が好調だった分、幸運の女神が奈良育英に微笑んだか。

さて、第二試合はリーグに差がある。つまり大和広陵は3部リーグだ。生駒はもちろん県1部リーグ。大和広陵はカップ戦に強い高校で、もともと全国経験のある広陵と高田東が合併して誕生した高校だ。試合前から力に差があることは予想された。

高校総体奈良県大会男子準決勝
大和広陵高校−生駒高校
6月2日 12時半 新庄健民 ピッチ並み 曇



大和広陵
九番七番
六番八番十番二三
四番十四十六五番
誰々

生駒
六番四番
十五二番三番十番
九番五番八番十九
一番

選手を一目見て体格差があり、やはり生駒が圧倒的に優位と判断した。そして立ち上がりにやはり生駒が押し込む。しかしカウンターで大和広陵が残っていた2トップの9番が左に持ち出し、一人ついていたが、左足で適当とも思える裏への放り込みに生駒のバックラインとキーパーの間に落ち、そこに走っていた7番がループでキーパーの上を抜き、大和広陵先制。生駒とすればこれさえ警戒していれば、という攻撃でまんまとやられた。以降は大和広陵がキーパーと8人で守り、生駒が攻める展開。生駒はボランチの2番3番はボール回収係で、攻撃ではほとんど経由しない。3番は右足フリーキック担当で技術はあるはずなのだが。生駒の監督はもとJリーガーのキーパー出身の古田先生で元はキーパーからのビルドアップをするチームを作っていた。中盤を支配して完全に崩して勝つタイプの理想を追求していた。しかし最近は現実路線にシフトしていて、中盤省略になっている。経営陣から結果を求められる私学ならよくあることだが、県立高の生駒の場合、ほぼ100パーセント古田先生の決断だろう。今年のチームもキーパーはしっかり指導されていて、ビルドアップの起点だが、ボランチを経由しないのでセンターバックはシンプルにサイドに出すチームになっている。そして守備強度が高く、大和広陵からあっさり奪還する。大和広陵が守備強度が足りず、生駒は余裕でキープする。そして生駒の猛攻が続くが、数ある決定機を決められず、前半は1−0で終了した。たぶん普通に決めていれば生駒には5点は入った。

ハーフタイムで生駒は4番に代えて11番が入る。そして後半からドリブルが増えて、10分(35分ハーフ)に9番が中央突破ごぼう抜きドリブルから決めて1−1。大和広陵は当たりが弱く、まんまと突破を許した。以降も猛攻。19分には11番が決めて1−2。そして勝ちに辛い生駒が本領発揮。安全第一になり、残り10分からコーナーキープを始めて逃げ切った。1−2でタイムアップ。




さて、高校女子選手権は昨年までは各地域代表制で、一例をあげると関西各府県で予選を行い、さらに関西大会を行って関西代表を決める。つまり府県大会に優勝しただけでは全国には行けなかった。が、今年からは1県1代表制になることが発表されている。つまり奈良県大会に優勝すれば全国だ。今まで高校女子選手権(と総体)を見てきて全国レベルは把握しているつもりだったが、この制度改革で全国レベルの物差し自体が変わる。関西の場合、京阪神は強くて、次いで滋賀県で、奈良県と和歌山県は落ちる。それだけに奈良県決勝を観る価値はある。

が、すでに空腹で限界が近いので、チーム力が分かるまでの観戦にしようと思っていた。奈良県の決勝は高取国際対合同チームである。


高校総体奈良県大会女子決勝
高取国際−合同チーム
6月2日 15時 新庄健民 ピッチ並み 曇

高取国際
九番
十一十番八番七番
六番
四番三番五番二番
一番

合同チームの番号は把握できず。観づらい。

高取国際は左センターバック3番がしっかり左足で蹴れてカバーもできて、相手の力が落ちるのでよくわからないがマークもしっかりしている。明らかに経験者。10番はボールが持てる。キックはそれほどでもなく迷ったが、経験者だ。9番はポストになれて強いシュートが打てる。彼女も経験者。この3人が主軸だ。
9番の強烈な右シュートと10番が左から持ち込んで右足アウトで流し込んで2点先制。1点返され飲水タイムで2−1と高取国際がリード。力は分かったと判断して会場を後にする。なお、近畿大会1回戦は高取国際0−10京都精華だった。まあそのくらいの力だった。


 < 過去  INDEX  未来 >


T.K. [MAIL]