サッカー観戦日記

2024年03月24日(日) 中国リーグ開幕戦 福山−バンメル鳥取

私はユース年代や大学生主体の観戦者で、社会人は優先度が低かった。遠征費をユース年代に回す意味でも、地域リーグで遠征することはまずなく、社会人選手権や地域チャンピオンズリーグを除くと、地域リーグ遠征は北信越リーグしか観たことがなかった。
だが高校生のリーグ戦が基本的に4月以降となった今では、3月は少し余裕がある。つまり青春18きっぷでの遠征を地域リーグに回せる。そして中国リーグは3月開幕である。
中国リーグは現状では福山シティとバレイン下関の二強の争いとなっている。同じ県にはもちろんサンフレッチェ広島やレノファ山口もあるが、広島県も山口県も県域が広く、商圏が分かれており、県第2のクラブを目指している。しかも福山シティは昨シーズンの地域チャンピオンズリーグで観ている。そういうわけで福山シティのホームゲーム観戦を決断した。生観戦とはチームのレベルを確認したいというのもあるが、運営をみたいという気持ちが強い。
ところでここのところ天候不順である。春分の日も過ぎて、三寒四温という時季でもないだろうが、ここのところの観戦プランは散々である。前の週の土曜日、カマタマーレ讃岐は天候はよかったが、讃岐うどんの名店の行列が凄くて1時間以上並び、其の結果として丸亀駅から出るシャトルバス最終便に間に合わず、観戦断念。翌日曜日のなでしこリーグ開幕戦、ハリマアルビオンのゲームは屋根のある会場とはいえ、やはりきつい雨で寒かった。
ミッドウィークの水曜日は春分の日でファジアーノ岡山のゲームに足を運んだが、屋根のないバックスタンドで、その日は瀬戸大橋線(本四備讃線)も止まるほどの春の嵐。前半でスタジアムを後にした。そして前日土曜日はいわゆる春の高校フェスティバル、つまり高校生の非公式招待大会である大垣フェスティバル(大垣市長杯全国選抜大会)に足を運んだが、雨でピッチが止まり、まるっきり参考にならない状況で、午前の2試合観戦予定も、第2試合前半途中に帰る状況だった。とにかくここのところ良好な観戦ができていない。
で、この日もなかなかの雨だ。行楽には不向きだが、私は自宅でじっとしているタイプではない。迷わず福山へ出発する。高槻を新快速で出て、姫路で乗り換える。播州赤穂行きで相生で乗り換える。この電車に座るために高槻を一本速い新快速で出た。相生から山陽本線だが、進行方向窓側に座りたい。そのために姫路・相生間を乗り換えがスムーズな通路側に座る。そして相生で手早く乗り換え、目論見通り窓際に座った。相生・岡山間は1時間に1本しかないのに4両編成なので混んでおり、立っている人も珍しくなかった。狙いの席に座ったのは山陽本線の岡山県側の和気・万富間を吉井川に並走するからだ。この車窓こそ、山陽本線の売り?だ。吉井川は津山方面から流れて児島湾に注ぐ、岡山県3大河川であり、他に旭川と高梁川がある。旭川は津山線に乗ると蛇行に沿って線路があり、高梁川は伯備線が寄り添っている。
岡山からはネット検索により時刻表に載ってない電車に乗る。実は16日に北陸新幹線延伸など、JRが大幅なダイヤ改正を行ったのだ。私は古い時刻表しか持っていない。まあスムーズに乗り換えて、福山駅の手前の東福山駅で降りる。ここからグーグルマップの案内に従う。会場へは駅から2.5キロ以上歩く。まずは国道2号線に沿って歩くが歩道が狭い。無論交通量は多いのだが。そして南に向けて左折して港湾部方面に向かう。橋を渡ったらすぐ会場。人工芝会場の手前にフットサルコートがある。駐車場に出店が二つある。コロッケを二個買い、入場者パスを受け取る。中国リーグのプログラムはない、見たこともない、とのことだったが、チラシをもらった。会場はピッチ脇に折りたたみ個椅子がある。屋根もある席もあるがスポンサー席なり後援会員のようだ。私は雨を受けながらの観戦になる。運営ボランティアがタオルで席を拭いてくれた。スタグルもあり、本部もしっかりしていて、ボランティアも足りていて、運営はしっかりしている。しかしバスすらなく車でしか行けない、スタンドもない人工芝の会場という状況では運営努力だけではどうにもならない。陸上競技場を使えなかったのは分かるが、この会場難ではJFLに昇格してもやっていけるのか?とは思った。とにかく日本のスポーツ界は貧しくて、しかも一部サッカーファンにさえ税金でサッカースタジアム建設に反対する残念な知性の人もいるので、なかなか整備が進まず、福山シティ主体に建設を進める動きすらあるくらいだ。



中国リーグ開幕戦
福山シティ−バンメル鳥取
3月24日 14時 エヴォルヴィンフットボールフィールド 人工芝 雨 ピッチ悪

二六九番
二八七番十七八番
三十十六二七三番


3  徳永椋太  97.08.15 170.71 北陸大
27 西尾響   04.12.04 182.70 ガイナーレ鳥取
16 黒宮渉   98.12.21 185.73 いわきFC
30 澤田健太  00.07.26 175.69 カマタマーレ讃岐
8  塚田裕介  99.06.09 161.60 横浜FマリノスU−18
17 角田薫平  99.05.08 180。 アルビレックス新潟シンガポール
7  藤井敦仁  98.12.11 178.72 広島皆実
28 若宮健人  99/05.28 168.65 FC Bocholt
9  高橋佳   96.08.29 174.70 FC大阪(JFL)一言。警察犬に並ぶ得点感覚
26 野浜友哉  01.11.26 167.62 京都サンガU−18



さて、ゲームは簡潔に。プログラムがないのでよく分からないが、バンメル鳥取は地元の愛好家のチームではないだろうか?コンディション悪そうで、走れない。言ってみれば、人をしっかりマークしてない、いわば佇んでいるだけのゾーンディフェンス?でベタ引き。フォアチェックなどはない。これに対し、福山シティも前進ルートがあまりなく、ボランチ7がひいたら預けるが、基本的にはサイドに出して起点にする。ただ高校生と違うのはグラウンダーのパスが強くて鋭く、雨のピッチでも止まらない。当たり前だがグラウンダーのインサイドキックは基本だ。だが基本ゆえに高校生ではできてないことが多い。それが出来るから福山シティはこの高みにある。さらにはロングボールもしっかり蹴れる。センターバックから逆サイドのサイドハーフにしっかり出せる。だからこのピッチでボランチ経由の前進が出来なくても形を作れる。結局前半2点。後半も2点取って4−0で福山シティが快勝した。
なお試合後ライバルのバレイン下関がホームゲームを落としていた情報が入る。優勝争いは二強の争いと思っていたが、これは案外今期は福山シティが独走するかもしれない。

私の隣、ペナ近くでサポーター席よりは中央寄りで子供たちが5,6人観戦していた。タッチに近づき出たボールを拾いたがる子たちだったが、選手のプレーに素直に「速ええええ」とか「巧えええ」とか歓声上げるし、選手としてもちょっと困った部分はあっても乗せられるちびっこファンだったと思う。最後はサポーターに合わせてチャントを歌っていた。ピッチと観客席がしっかり仕切られていない、手作りの街のイベントあるある。今は福山シティは地元密着の真っただ中だから。


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T.K. [MAIL]