サッカー観戦日記

2017年02月05日(日) プレミアカップ関西大会準決勝 G大阪−京都 C大阪−千里丘

中学生の三大タイトルの一つ、JFAプレミアカップ。中学部活も参加可能だが、関西ではクラブのほうが圧倒的に強い。今年の関西は1枠で、5月の全国大会を目指す。現時点では中2以下での大会だ。第1試合はサンライズリーグ、つまり関西リーグ優勝のG大阪と全日本ユース関西大会準優勝、サンライズリーグ5位の京都が対戦する。


JFAプレミアカップ関西大会準決勝
ガンバ大阪ジュニアユース−京都サンガU−15
2月5日 堺S1 雨 ピッチ良

G大阪          京都
−−−十一−−九番−−− −−−九番−−十一−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
八番−七番−−六番−十四 十番−十四−−六番−七番
四番−五番−−三番−二番 八番−五番−−二番−四番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−


G大阪は素早く確実な判断で近くの空いた味方に繋ごうとする。連動したショートパスサッカー。しかしボランチのところで囲まれるのでバックラインで回すことが多く、しかもCBからのロングフィードもない。7番が起点。SBは2番が状況はあまり考えず大胆に上がり、好感が持てる。上がる判断が素早い。左SB4番はレフティー。8番は受け方が上手い。9番もレフティーでマークを外す動きが鋭い。14番もレフティー。タメを作り2番のオーバーラップを促す。11番はよく走る。対する京都はどんどん仕掛けるチーム。ドリブルや勝負パス、ロングフィードと、ボールロストを恐れないワイルドなチームである。ポゼッションでははっきり上回り、中盤の守備力も高い。ぺースはレフティーの7番で細かい局面をドリブルで打開でき、決定的なパスやサイドチェンジを狙う。右SB4番はフィードが良い。5番はパワフルなCB。8番はバランス感覚がよく、数的不利の状況でも落ち着いて味方の戻りまで我慢できる。6番もレフティーでドリブルもある。9番と11番は下がって受けたり、裏を狙ったり、サイドに流れたりと受け方が素晴らしい。GKも出る判断が良くてキックも正確。
京都が押す中、6番が強烈な左足ミドルを叩き込み先制。個を前面に出した京都らしいゴール。しかしG大阪は前半終了間際右から細かくつなぎ7番が決めて1−1。パスを繋ぐG大阪らしい同点ゴール。30分ハーフの後半はG大阪がほぼ互角に持ち込む。そして途中出場の10番が右寄りから唐突な左足ミドル、DFの陰に隠れたか、京都GKは反応が遅れ、左隅に決まる。2−1。しかし直後に京都も押し込み誰かわからないが決める。2−2。結局引き分けてPK戦で決勝進出を決める。

G大阪:7番、成功。逆を突いて左隅。
京都:7番、成功。逆を突いて右隅。
G大阪:11番、成功。左。GK、動かず。
京都:9番、成功。右。GK、動かず。
G大阪:5番、成功。右。
京都:8番、失敗。右をセーブ。
G大阪:10番、失敗。右、弾く。
京都:20番、成功。逆を突いて左。
G大阪:14番、成功。
京都:5番、成功。左。

ここからサドンデス。
G大阪:2番、成功。左。
京都:11番、成功。左。
G大阪:6番、成功。右。
京都:6番、成功。右。GK動かず。
G大阪:8番、失敗。右をセーブ。
京都:19番、成功。逆を突いて左。

結局京都が決勝進出を決めた。

京都は7番を軸に個性を前面に出していた。勝負を落とすことも多いタイプのサッカーだが、魅力的だった。近年京都は7番を個性的な選手がつける。対するG大阪は突破があまりなかった。双方7番がキャプテンだが、G大阪は7番が捌くタイプの割にはミスが多かった。そのこともあって仕掛けづらかったのかもしれない。





JFAプレミアカップ関西大会準決勝
セレッソ大阪U‐15−千里丘FC
2月5日 堺S1 雨 ピッチ良



C大阪          千里丘
−−−十七−−九番−−− −七番−−九番−−十一−
−−−−−−−−−−−− −−−八番−−十番−−−
七番−六番−−十番−八番 −−−−−六番−−−−−
三四−十八−−二番−十九 四番−二番−−五番−三番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

開始3分C大阪が左寄りフォアチェックでカット、8番が中に入り左側から右隅に流し込み1−0。C大阪は2トップのフォアチェックが激しく、しかも2人ともポストプレーが得意で、千里丘の激しい寄せに対して半身でトリッキーにアウトサイドを多用して正確に味方に落とすので手に負えない。10番と6番は運べるボランチで10番は決定的なパスも出せて声も出る。6番はレフティーで正確なキックが光る。8番と7番は搾り気味で受け方が上手く、特に8番は中に入り、スピード豊かな右SB19番を活かす。34番はフィードが正確。2番と18番のCBコンビは高さはないが、千里丘の長身CF9番に激しく寄せて対抗、地上戦の守備力は極めて高い。GKはキックが伸びる。要するに全員が一芸を持っている。対する千里丘はいつもながら激しい守備ができるチームでセンターラインが強烈。CB5番は大柄で強く激しい寄せがある。C大阪2トップにしっかり寄せるが、C大阪は足先で正確に落とせるのが誤算だった。2シャドーの10番はレフティーの技巧派で運べるしトリッキー。8番も大柄で強靭な身体を活かしたキープからパスを狙う。キャプテン9番はチーム1の長身ポストプレーヤーで責任感も強く、激しくフォアチェックする。GK1番はキャッチングが高くて安定している。
ゲームはC大阪がポゼッションで上回る上にカウンターでも2ポストが活き、ずっとペースを握る。こういう展開でも耐えられるのが千里丘というクラブだ。しかし前半終了間際、後方でのミスを奪われ、パスにDFが対処ミス、C大阪9番が左裏を抜けて角度のないところからニア上を破り、2−0。前半終了。

ハーフタイムでC大阪17番→20番、8番→59番。千里丘の必死の全員守備が光るが、前半から頑張っていた9番が警告を受けてしまう。繰り返し?無論この繰り返しは悪質なものではなく、人一倍フォアチェックしているので仕方ないものではある。40分(30分ハーフ)千里丘6番→14番。8番が1ボランチに、7番がシャドー、14番が左ウイングに。8番はボランチとしての守備力もなかなかで、交代は攻撃を厚くする意図だろう。しかし14番はC大阪19番に大苦戦。19番に限らずC大阪バックラインは個人で止め切れる守備力があるので、ウインガー・タイプには厳しい。46分千里丘14番→15番。C大阪は18番の左足フィードも生き始め、ますます千里丘は苦しい。そして50分、9番アウトで右サイドバックを入れ、8番がCFに、右サイドバック3番がボランチに回る。8番も必死にポストプレーをこなそうとする。見事なまでの万能選手ぶりである。しかしC大阪の攻勢は続き、終了間際には押し込んで20番が決めて3−0でC大阪が決勝進出を決めた。

C大阪が個々の能力で上回ったのは確かだ。全員に観るべきものがあった。しかし決定力があったから点差はついたが、千里丘もよく耐えていた。普通なら点差はつかなかったのでは?やはり局面で戦うのは大事だな、と思う。激しく当たってC大阪に気持ちよくプレーさせなかった。新チームも期待できそうだ。


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T.K. [MAIL]