サッカー観戦日記

2015年09月12日(土) 全国ビーチサッカー大会(第1試合まで)

この日は初のビーチサッカー観戦に明石の大蔵海岸を訪れた。ビーチサッカーは英語でもそのままで、なぜビーチフットボールじゃないかと言うと、ラグビーがあとから考案されたスポーツにも関わらずその名称を使ったからだ。(1990年日本で考案)ただしラグビーのほうはのちにビーチラグビーと改称している。ビーチサッカーはブラジルを発祥として世界各地で行われてきたため、世界統一ルールは1992年まで待たなくてはならなかった。

大まかなルールとしては5人制でFKは壁なし。オーバーヘッドやジャンピングハイボレーなど浮き球シュートはブロック禁止。プレー再開後1度だけGKにバックパスで手を使うことが認められ、オフサイドはなし、ビーチでラインが引けない為、フラッグでゴールライン、ペナルティエリア、ハーフウェイライン、タッチラインが示され、ペナルティエリアはタッチライン際まで広がっているということ。12分1ピリオドの3ピリオド制、そして3分の延長で決着がつかなければ、いきなり一人目からサドンデスのPK戦。そして交代は自由ということ。ゴールはサッカーよりは小さいが、フットサルよりははるかに大きく、ロングシュートが狙えること。5号球を用いるがサッカー用よりも反発力が高く、反発力低めのフットサルとは対照的ということ。 


またプレーの特徴としてドリブルが困難でグラウンダーのパスも困難なため、リフティングドリブルや一旦ボールを浮かせての浮き球パスなど、ボールが空中にあることが多く、アクロバティックなプレーが多いこと、同じ5人制でポジションもフットサルと同じながら、まるで異なるスポーツという点が挙げられる。11人制サッカーとの親和性はフットサルよりも近く、サッカーを引退した選手がビーチサッカーに流れるケースも多い。

全国大会は東京レキオスBSが圧倒的に強く、あとは沖縄のソーマプライアしか優勝経験がない。ソーマプライアはSOL MAR PRAIAといい、JでもおなじみだがレイソルのSOLが太陽、ベルマーレのMARが海、そしてPRAIAがビーチの意味。プロチームである。
一方のレキオスも沖縄発祥のクラブで、ポルトガル語で「琉球人」を指す。ただしこちらは東京に移転。

会場の大蔵海岸はJR朝霧駅を出てすぐの好立地。会場の白い砂はオーストラリア産のビーチサッカーに適したものらしい。並んで作られたAコートとBコートで同時に試合が進み、同時観戦可能である。ポジション名はゴレイロ、フィクソ、アラ、ピヴォをフットサルと同じ。ブラジル発祥の為。まあフットサルはウルグアイ発祥なんだけど。

同時観戦可能ということで双方を視野に入れての観戦だったが、結局一方に集中した。

全国ビーチサッカー大会
アクアモルセーゴ−ソーマプライア
大蔵海岸特設会場ピッチB 8時30分 晴

ソーマプライア
−−−九七−−上原−−− −−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
−−−−磯−−斉藤−−− −−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
−−−−−河合−−−−− −−−−−−−−−−−−


12 河合雄介  177/70 88.05.06
15 斉藤巧   167/60 88.08.16
 4 磯裕章   181/77 81.04.05
 6 上原朋也  165/60 84.03.22
97 ヴィクトルユーリ ワタリ 175/73 93.09.07



上原が代表選手。あとスターターではないGKの照喜名辰吾も代表選手。

アクアモルセーゴは自陣に引き、ソーマプライアGK河合がリフティングドリブルでボールを運び、組み立てる。アクアモルセーゴは新潟のチームでビーチの環境が悪いのか、イマイチ様になってない。そしてビーチサッカーにおいては重量感が重要だと思った。ここもフットサルとはかなり違う。第1ピリオド、ロング、で先制。第2ピリオド、ヘッド、ミドル、オーバーヘッド、ミドルでソーマプライアが5点リード。FKは壁がないためハーフウェイライン付近からでも狙える。第3ピリオド、右パスをダイレクトで決めて0−6。ソーマプライアが大勝した。初の生観戦で観る目などないが、ソーマプライアが鍛え抜かれていること。足腰が強く砂場でも動けて空中のボールを自在にコントロールできることは分かった。ビーチサッカーはオーバーヘッドなど連発の派手なスポーツという印象だったが、確かな足腰こそ重要なスポーツだと思った。

なお隣のピッチAはいきなりPK戦に。ネリネとアレイアは二人ずつ成功し、3人目はともに失敗、4人目をネリネは決めてアレイアは石塚勇は枠外に外し、ネリネが勝ち点1を獲得。ちなみに普通の勝ちが勝ち点3、延長なら勝ち点2である。

第1試合を観てすぐ思ったのは、南国のサッカー少年はビーチサッカーを経験すべきだと思ったこと。最近はサッカーとフットサルの経験は常識となってるが、ビーチにはフットボールが本来持つ派手なプレーの楽しさと、足腰の強さが求められ、足先のパスに逃げられない。これはサッカープロパーにとってもいい経験になる。北海道のサッカー少年がフットサルで本州より高度なテクニックやパスワークを身につけたように、沖縄のサッカー少年がビーチサッカーで南米並みの浮き球処理やボレーを身につけることも可能に思える。


 < 過去  INDEX  未来 >


T.K. [MAIL]