| 2014年08月17日(日) |
SBSカップ U−19日本代表ーU−19韓国代表。 |
毎年8月に静岡で開催されるSBSカップは日本、静岡選抜、および海外招待チーム2チームの計4チームによるリーグ戦形式で開催される国際大会である。重要なのは日本がユース代表、つまり偶数年はU−19代表、奇数年はU−18代表が参加し、U−20W杯の予選に相当するU−19アジア選手権に出場するチームの準備に充てられるということだ。かつて国体が高校3年生主体だった時代で静岡が圧倒的に強かった頃には静岡選抜の強化としても重要で、なおかつ有力選手を観られたのだが、現在では相対的に静岡選抜の価値は低下している。ただし、静岡は本気で強化しているし、ファンも日本より静岡の方が目当てだ。
今回はU−19代表の番。つまりU−19アジア選手権を控え、チームの完成が求められる。日本はかつてのU−20W杯に当たるワールドユースに全く出られず、95年の大会に地元開催以外で初めて出場でき、以降の大会ではコンスタントに出場していた。しかしここ3大会はアジアでの予選敗退が続いている。選手のレベルは上がっているし(U−20W杯に出られなかった2世代によるロンドン五輪代表が世界でベスト4に入ったことがそれを証明している)、以前と違って監督の人選にも気を配っている。しかしJ1、J2のレベルが上がり、若手がほとんど出られくなり、実戦経験の無さ、それにもちろんアジアのライバルたちが力をつけたこと、今まで幸運に恵まれ、逆にこの3大会不運に見舞われたなどの事情がある。2年前のU−19アジア選手権時にJ1、J2でレギュラー、準レギュラーの選手を数えたらわずか5人だった。今のJにはサテライトがない。だから公式戦を経験できない。その点が毎回心配ではある。Jも分かっていて今期から始まったJ3に22歳以下若手選抜を参加させ、実戦経験を積ませている。有望な若手は高卒即J3には加入しないので、この制度がどう出ているかも注目だ。監督は磐田で名波を中心にしたN−BOXで一世を風靡し、日体大でも育成実績を挙げた鈴木政一さん。人選は能力的に異論はない。
ということで草薙に足を運んだ。サッカー場建設が進んだ今となっては草薙陸は決していいスタジアムではないが、静岡県高校サッカーの思い出が詰まった会場であり、スタンドも傾斜があって、ピッチから距離がある割に観やすい。日本サッカーの、と言ったら大袈裟かもしれないが、少なくとも静岡サッカーの聖地だ。
SBSカップ U−19日本代表−U−19韓国代表 草薙陸 ピッチ良 晴れ 15時
日本 韓国 −−−越智−−高木−−− −−−十番−−十一−−− −金子−−−−−−坂井− −−−−−−−−−−−− −−−大山−−川辺−−− 十三−六番−−十四−七番 内田−三浦−−中谷−石田 三番−五番−−十五−二番 −−−−−中村−−−−− −−−−−十八−−−−−
日本 監督:鈴木政一 GK 1 中村航輔 柏 DF 2 石田峻真 磐田U−18 3 三浦弦太 清水 5 内田裕斗 ガンバ大阪 12 中谷進之介 柏 MF 7 大山啓輔 大宮 10 川辺駿 広島 11 越智大和 産業能率大 17 坂井大将 大分U−18 FW 13 高木大輔 清水 15 金子翔太 清水
韓国については省略。体格に恵まれ、特に10番はデカくてごつい。ただしベストメンバーではないらしい。
日本は立ち上がり前線が流動的に動いてボールを受け、相手スペースを連動して使うサッカーを見せる。大山と川辺は引いてボールを受けて中で細かくつなぎ組み立てる。そして2トップと両サイドの攻撃に託す。5分、韓国の右FK、6番の左足が誰にも当たらず左ポストを叩く。決定機。韓国は5番、3番、6番がレフティーだと思うが、両足使いが多い。韓国の育成トレンド?8分、日本がバイタルでの細かいパス回しから右フリーの坂井へ、左隅に決めて1−0。このころから韓国はバックラインでボールを回し、一気に放り込むサッカーをするようになった。そして大柄な10番が三浦を避けて中谷と勝負する。中谷はなかなか勝てない。中谷の代表での序列は三浦や内山より下だろうから、いいところを見せたいはずだが、これではアジア勢の放り込みには厳しいと思った。15分、日本、越智と高木が連動して越智が左シュートも韓国GK18番好セーブ。21分、韓国10番がペナ内でダイビング。警告。論議フィードを受けて前を向かせた中谷の守備に難があった。24分、給水タイムで韓国、7番→8番。日本の攻撃は片翼飛行で、左は攻守にいいのに対し、右は坂井が判断ミスが多く、石田は無難なプレーばかりで一段上のプレーを求められるとミスをし、守備でも効いてない。だから韓国は右サイドを固めれば何とかなる、と踏んだのだろう。11番が右ハーフに回り、8番がボランチへ。しかし29分、8番が警告を受ける。激しく日本の大山を潰した。32分、韓国、8番の左ヘッドが逆サイドネットに突き刺さり、1−1の同点に。これを潮目に韓国ペースになる。日本は流動性が落ち、2トップが開いて受けても中に飛び出して受ける選手がいない。サイドハーフは外にポジションを取り、川辺と大山は飛び出さない。攻撃も川辺に入らないと加速しないし、川辺は広島でいう森崎和のようなスタイルだから、大山が青山のように決定的なパスを出したり、ミドル撃ったりしなければならないのに、ゴールに絡むプレーがない。サイドハーフも突破を仕掛けない。40分、韓国10番にクサビ、日本の中谷が後方から激しく当たるが悲しいほどビクともしない。ポストから6番が左足で左上に突き刺す。1−2。これではどうにもならない。40分ハーフの前半終了。
ハーフタイムの修正が気になったが、高木が左ハーフ、金子がFWに移った。更に三浦が右CBで中谷が左CBになっている。2分、左スペースから内田がカットイン、仕掛ける。三浦からの対角線のパスを左に通すことを意図したものだろうか?さらに三浦なら韓国の10番も潰すパワーがある。しかし韓国の10番はあくまで中谷と勝負しようと張り付く。11分、日本��金子→��鈴木徳真。クレバーな捌き屋ボランチ。坂井が左ハーフ、大山が右ハーフに。18分、鈴木から左の坂井へ、折り返しを鈴木が受けて突っ込むもカット。鈴木はやるべきことがわかっている。主役を張るタイプじゃないけど、クレバーのチームに一人はほしい選手だ。給水タイムを挟んで23分、�テ眦弔�カットイン、左足シュートはブロックに会い左CKに。25分、日本、�浦箘罎�カットイン、左クロスに��越智シュート、外れる。決定機。28分、連動が出てきた日本、��越智が右スペースで受け��金子が右クロス、�浦箘罎�ヒールで落とすもカットされ、カウンターを受け、�テ眦弔�故意に倒し警告。30分、日本�浦箘罎�裏にだし、セットプレーで上がっていた中谷が裏を取り、ペナ内で倒されPK。ただし疑問の残る判定だということは付記しておこう。このPKを��大山がタイミングを外し、右隅に決める。2−2。32分、韓国13番→9番。38分、韓国11番→12番。日本��越智→�亜蔽�だか聞こえなかった)。結局タイムアップ。順位決定に意味はないけど一応PK戦が行われる。詳細は省くが韓国が4−5で勝った。日本のキッカーの結果だけ。
�� 金子、失敗。��鈴木、成功。�浦箘罅∪�功。��中谷、成功。��大山、成功。
非常に残念な一戦だった。一応チームとしては完成している。鈴木監督の仕事は合格点には達していると思う。だが、「可」であって「優」ではない。攻守にわたって流動性・連動性を重視する姿勢は浸透してないし、個性も出ていなかった。アジアは突破できる可能性は5割は越えていると思うが、これは過去3大会のユース代表にも言えたことだ。何とかなってもらいたいが……。
参考:スタメンのSBS時点でのJの出場経験
中村 J3に3試合 三浦 J1に2試合、J3に8試合 中谷 J3に5試合 内田 J3に6試合 川辺 J1に4試合、J3に1試合 大山 J3に9試合 金子 J3に9試合 高木 J2に14試合
まあ要するにクラブで試合に出ているのは高木だけだということだ。だからJ3の選抜での強化が気になっていたのだが……。
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