| 2013年09月22日(日) |
プレミアＷＥＳＴ Ｇ大阪−大津 |
私の観戦試合の選択基準はシンプルだ。選手にかかるプレッシャーの高い、より真剣勝負を選ぶ。この日はプレミア８位の大津高校と９位のＧ大阪ユースの試合。つまり残留争いの直接対決だ。プレミアは１０チーム中９位以下がプリンスリーグに降格する。Ｇ大阪としてはこの日の大津に勝てば８位に上がり、降格圏を脱出し、さらに最下位アビスパ福岡戦を残している。つまりこの２試合を勝てば、残留にグッと近づく。
Ｇ大阪寄りの目線とはいえ、大津も魅力的だ。Ｊリーガーを大量に輩出しながら勝負に勝てないチームの印象が強い。サッカーはユース年代では勝つための近道が存在するスポーツ。しかし大津は育成を重視し、勝つ上で困難な技巧的サッカーを選択している。それだけに頑張って欲しい気持ちはある。大津としてはこの試合アウェイだし、引き分けでもいいのだが、勝てばかなり楽になる。
なおこの試合、当初は堺の人工芝の予定だった。堺なら大学サッカーと掛け持ちでき、私にとっては都合がいい。しかし、選手たちにとっては天然芝の慣れた万博のほうが好都合だろう。いい経験にもなるし。
試合前のアップ、大津がよく声が出ているのに対し、Ｇ大阪は大人しく、しかもアップ時間が長い。非常に緊張している印象。
プレミアリーグＷＥＳＴ
ガンバ大阪ユース−大津高校
１５時 ガンバグラウンド ピッチ良 晴れ
Ｇ大阪 大津
−−−小川−−妹尾�◆檗檗 檗檗歟翹�−−橋田�◆檗�
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
市丸�＾羲蠍���東−−山崎�¬邯�−葛谷�◆飮核棔欹筝記�
内田−和田−−福川−吉岡�ヾ篷棔歟單帖檗殘酖牒ゞ矍鍬�
−−−−−林�◆檗檗檗檗檗 檗檗檗檗歉綢次檗檗檗檗�
Ｇ大阪 監督：梅津博徳 前所属記載なしはジュニアユース出身
ＧＫ １ 林瑞輝 181/75 96/09/04
ＤＦ ３ 和田一真 178/70 95/11/27
４ 福川和希 180/68 95/07/04
５ 内田裕斗 171/62 95/04/29
２４ 吉岡裕貴 174/65 97/07/07
ＭＦ ６ 東宏樹 175/68 95/06/28 門真
８ 小川直毅 168/62 95/07/03
１０ 井手口陽介 170/71 96/08/23
１７ 市丸瑞希 172/60 97/05/08
２８ 妹尾直哉 172/59 96/08/15 津ラピドＦＣ
ＦＷ １８ 山崎拓海 167/60 96/05/04
大津高校 監督：平岡和徳
ＧＫ １ 上村侑大 188/72 95/08/28 ＦＣＫ ＭＡＲＩ ＧＯＬＤ ＫＵＭＡＭＯＴＯ
ＤＦ ３ 金澤卓巳 174/67 96/03/28 熊本ユナイテッドＳＣ
４ 野田裕喜 180/72 97/07/27 ブレイズ熊本Ｕ−１５
５ 池田祐樹 183/75 96/01/16 宇城市立松橋中
２６ 岩本祥明 172/60 95/05/01 八代市立第四中
ＭＦ ６ 中満健太 181/70 95/09/01 ルーテル学院中
７ 橋田夏希 172/60 96/08/05 ロアッソ熊本ジュニアユース
８ 葛谷将平 165/60 96/12/29 府ロクジュニアユース
１０ 山本宗太朗 184/70 96/02/07 ロアッソ熊本ジュニアユース
１１ 野口航 166/55 96/01/18 大分トリニータＵ−１５
ＦＷ ９ 坂元大希 172/60 96/04/15 サガン鳥栖Ｕ−１５
試合開始直後、わかりやすい展開が明らかになる。両者フォアチェックが甘い。にも拘らずバックラインが高い。そして大津はシンプルに裏を狙い、こぼれを二列目が狙ってくる。４分、大津�Ф凝弔�裏を取り左から切れ込むが、Ｇ大阪�ε譴�好カバー。１対１になりかけの大チャンス一歩手前だった。１２分、Ｇ大阪�テ眦弔�パスカットしそのまま切れ込みファウルゲット。左寄り。基本的にスピードを活かしたタテ突破が得意だが中にも切れ込める技術と高い守備センスを兼ね備えた内田の魅力が存分に発揮されたプレー。このＦＫを��井手口が蹴り�な＼逎悒奪匹癲�大津もきっちり競っていて、ヘディングシュート？は弱い。１５分にもＧ大阪は左ＦＫをゲットするが逸機。Ｇ大阪はＦＷ陣が�睫擇簔翅爾覆藜虍�センスがあるのだが、�睫擇鷲垪澆巴翅爾魯戰鵐繊Ｃ翅爾麓虍�力は高いが得点力はそうあるほうではないので、必勝のこの試合、小川と妹尾の起用になったのだと思うが、小川はスピードを活かしたサイドアタック、妹尾は足元で受けてのプレーが得意なタイプで、ともに前線での守備力が高くない。そのため、大津が後方で安定してつないで、前線への一気のフィードを狙うシナリオどおりの展開になっている。またＦＫ担当の��野口は只者ではなく、足元だけでなく、飛び出しも抜群にいい。ほかのＭＦも運動量豊富にＦＷをフォローする。２０分、大津スルーパスが��坂元に通るが、Ｇ大阪24松岡カット。Ｇ大阪はパワフルな守備力を誇る��井手口がチャージらしいチャージをさせてもらえない。そして全体的にミスが多い。Ｇ大阪は��井手口も�ε譴盥況皀札鵐垢�あるのだからインサイドで繋げ、と思うのだが大津の前で回してばかり。２８分、Ｇ大阪、左７０度２５ｍＦＫゲット。これを��井手口狙い、左上を襲うが大津ＧＫ�‐綢執ゥ察璽屐９ィ韮砲鯒攴个垢訛臘鼎療租�か？３４分、Ｇ大阪のバックパスを大津�Ф凝張�ット、ＧＫと１対１になりかけるが東がいい判断で戻り奪い返す。そして一気にカウンター、28妹尾から�┥�川が一人かわして決める。１−０。双方にとってゲームプラン変更が迫られる大きなゴール。３６分、Ｇ大阪�┥�川が左を高速突破、クロスは中でカットされ、左ＣＫへ。これは逸機。４１分、24松岡が上がり、�音該蠅箸離錺鵐帖爾捻Δ鯑庸砲轡�ロス、�┥�川がきっちり詰めて決める。２−０。４０分、大津��坂元→��吉武。そのまま右ハーフ。４１分、主審、唐突に笛を吹いてプレーを止める。しかし第４審判がピッチ内に駆け寄る。明らかに主審はこのゲームを４０分ハーフと勘違いしていて、第４審判が止めたシーン。ボーンヘッドくらい誰にでもあるが、プレミアは４５分ハーフなのは常識化と思っていたがなあ。４２分、大津��山本→��田原。結局前半は２−０で終了。Ｇ大阪は拙い展開の中大きな2点リード。しかし東の好カバーで1対１になりかけるシーンを２度止めていなければどうなったか？楽勝ムードでもなんでもないです。
ハーフタイムで大津�┳訝�→��池永。大津は様相が一変する。中盤に入ったテクニシャンたちが足元で受けたがり、ドリブルを見せ、判断が遅くなりパスのテンポが悪くなる。まあ、イメージどおりの大津である。テクニック自慢の大津は育成には長けているが勝負弱さの象徴でもある。４８分、Ｇ大阪�┥�川が裏を取りかけるがカット。５０分、Ｇ大阪�テ眦弔�上がり大津ＤＦにプレッシャーをかけて奪い左クロス、28妹尾は蹴り込むだけ。３−０。大津ＤＦの体の入れ方が甘かった。またＧ大阪のフォアチェックが機能し始めた。５４分、Ｇ大阪�テ眦弔虜献�ロスに�┥�川ミドルも上に外れる。決定機。５６分、Ｇ大阪�┥�川から右でフリーの�音該蠅悄▲潺疋襪�左上に決まり４−０。ＧＫはノーチャンスのいいシュートだった。６０分、またしてもＧ大阪、�テ眦弔�左突破、クロスは28妹尾がトラップミスで逸機。６３分、Ｇ大阪、左４５度３０ｍＦＫに��井手口狙うがわずかに上。いいシュート。大津��池永はなかなかのドリブルがある。パスのテンポは悪いけど、ドリブルですべてを解決しそうな雰囲気がある。６９分、Ｇ大阪カウンター28妹尾からのパスをカット。給水タイムを挟んでＧ大阪�テ眦帳��幹篷棔↓Ｏ妥帳�27松岡、�┥�川→��中村。大津�γ翹�→22一美。７７分、Ｇ大阪28妹尾→��嫁阪。暑さで両者がくっと運動量が落ちる。８１分、Ｇ大阪��井手口から左の�瓜坿櫃悄▲轡紂璽箸魯�ットするが��嫁阪詰めて５−０。８４分、Ｇ大阪24吉岡負傷。��平尾が入る。８６分、大津、右クロスに26岩本ヘッド左ポストに当たってゴールイン。大胆な、とも無謀な、とも言えるオーバーラップ。結局試合は５−１で終了。
大津は前半でゲームプランが崩れたのが痛かった。五分のペースに持ち込みながら得点できず、失点してからは中盤を足元が得意な選手に代えて、かえって流れを悪くしてしまった。大敗だけど、勝つチャンスはあった。それをつぶした東がマン・オブ・ザ・マッチでしょう。下級生のころは攻撃が持ち味だと思っていたが、すっかり守備のできるいい選手に育ちましたね。多分大学でも即戦力でしょう。
この結果Ｇ大阪が８位に上がり、残留に近づいた。もともと個々の能力は高いチーム。機能すればこんな順位のはずがないのだ。関西勢として無事残留を果たしてほしい。大津も強いです。この日の出来からすると、いいところは見せるものの惜敗パターンか、という気もするが、前半は勝負にこだわったゲームプランでしたね。高校選手権でも全国制覇を狙えると思うのだが、さて首脳はどういう選択をするか？
なお公式記録には会場がガンバ練習場の人工芝グラウンドとあるが誤りです。天然芝です。
公式記録
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