サッカー観戦日記

2013年03月28日(木) 兵庫ユースサッカー大会 JFAアカデミー福島−レッドブル・ザルツブルクU−18 FCシャルケ04U−18−ヴィッセル神戸U−18

高校生の春休みは公式試合がない。しかしせっかくの休暇期間。試合をしていないわけではない。練習試合はもちろん、準公式戦とも言える体制を整えた大会もある。通称高校フェスティバル。近年各地で様々な高校フェスティバルが新規に始まっている。高校フェスティバルといってもクラブユースチームや都道府県選抜チームも参加する。豪華な大会の中には海外招待チームまである。

今年から始まった「GOVERNOR CUP 知事杯兵庫ユースサッカー大会に足を運ぶ。大会形式は3チームずつ2グループでのリーグ戦と順位決定戦。海外招待チームはFCシャルケ04とレッドブル・ザルツブルク。それにチャイニーズタイペイU−18。シャルケはトップチームにご存知内田篤人の所属するクラブ。ドイツの炭鉱の町・ゲルゼンキルヘンのビッグクラブ。近年日本では「04」をゼロヨンと読むケースも多いが、本来ヌルフィアと読む。レッドブル・ザルツブルクはもともとカジノ・ザルツブルクの名で知られたオーストリアのビッグクラブ。飲料メーカーのレッドブルがスポンサーに付いて改名した。この日の対戦相手は一方はJFAアカデミー福島、人呼んで「アカ福」。震災前は福島原発の地元Jヴィレッジで活動していたが、今は静岡・御殿場で活動する。日本サッカー協会によるエリート育成機関である。一方は地元ヴィッセル神戸U−18。どちらもプロ予備軍であり、ともに新年度の全国最強20チームによる「プレミアリーグ」に所属する。
 
第1試合は「アカ福」対レッドブル。大会プログラムと実際の選手名が大きく異なるため、日本のチームしか姓名を記載しない。なお場内放送では海外チームも姓が先に紹介していた。


兵庫ユースサッカー大会グループB
JFAアカデミー福島−レッドブル・ザルツブルクU−18
15時 三木防災公園陸 ピッチ良 晴れ

アカ福          レッドブル
−−−平岡−−服部?−− −−−−−十二−−−−−
−名畑� 檗檗檗檗蘖筺�− 二四−二十−−二二−十七
−−−石川−−小池−−− −−−−−十三−−−−−
木下−浅岡−−下口�羸樟遏―熟察歃衆譟檗飮揚屐飮鞍�
−−−−−オビ� 檗檗檗檗 檗檗檗檗歹鶲譟檗檗檗檗�

アカ福 
GK 31 オビ・パウエル・オビンナ 190/72 1年
DF  2 木下諒   162/58 3年  
    4 石川朝貴  173/61 3年
    5 浅岡大貴  172/64 3年
   13 西川智史  174/60 3年
   17 下口椎葉  176/65 中3 
   28 名畑祐杏  164/54 1年 
MF  7 小池龍太  169/61 3年
    9 延??
   32 服部??
FW 11 平岡将豪  173/63 3年

まずレッドブルは声がでかい。試合前の円陣の声が場内を圧倒する。体格も凄い。全員ガッチリしていてアカ福とは大人と子供ほどの差がある。開始すぐ。激しい当たりで中盤を制圧。プレーも直線的で、ボールを蹴る音もまるで違う。そして2列目もガンガン飛び出す。いきなり22番がGKオビと1対1の大チャンス。しかしセーブ。決定機。直後にもロングボールが左に流れた22番へ、角度のないところから思い切ったシュートは左サイドネットへ。決定機。アカ福もサイドチェンジで左の28名畑へ、切り返して左から右足へ持ち替えシュートはセーブ。決定機。アカ福の平岡が技術があり、DFと絶えず駆け引きをして外しにかかる。しかし中盤はあまりのパワー差の前に何もできず。浮き球が競り合いにすらならず、アカ福の選手が当たってもレッドブルはびくともしない。16分、レッドブルのパス回しをレフェリーがブロック、飛び出したアカ福�Ь�池が右クロスも戻りが素早いレッドブルがカット。レッドブル20番は修正が早く、サッカーを分かっている選手。19分、レッドブル、細かいパスワークから12番が抜け出しGKオビと1対1、これもセーブ。超決定機。オビは完全に代表クラスのGKだ。大勢が安定していて、1対1にもギリギリまで相手を見極めている。レッドブルはCB二人で回し、様子を伺い、FWに直接入れたり、高い位置取りのSBに出したり、ボランチに当てたりとビルドアップがしっかりしている。31分、レッドブル11番に警告。アカ福がいいカットしたところを倒す。プロフェッショナルファウル。11番はデカイし、足元もいいし。ポジション修正も的確。33分、レッドブルCBでまわしてから22番に当て12番に落とし、再び22番が持ち出し1対1を今度こそ決める。0−1。41分、右スペースを突破した17番がクロス、正面フリー22番ヘッド、左に外れる。超決定機。直後にも22番が左を突破、中にいれ12番が正面フリーでシュート、GKオビ足でセーブ。超決定機。結局前半は0-1で終了。

正直5点差でもおかしくなかった。オビの超反応と存在感が1失点に押さえた。シュート数3対13。アカ福はパスが回せず、全部潰され、FWに当てることも出来なかった。平岡の裏狙いも、レッドブルDF陣のポジション修正が的確で、ボールが入らなかった。ダイレクトプレーの意識が強く、合理的で一直線の攻めが素晴らしい。


後半もレッドブルペースでゲームが始まる。9分、22番の右クロスに大外で24番が℃フリー、シュートはGKセーブ。超決定機。11分、アカ福、右クロスに32番服部がポストプレー、��延がボレーも上に外れる。超決定機。15分、レッドブル4番、13番→23番、10番が交代。正直勝負に関するなら極めて疑問な交代だ。4番は絶賛していたように圧倒的な守備力とビルドアップ能力を誇るCBだし、13番はミスをせず、潰しに長けたアンカーだった。23番がCBで20番がアンカーに回り、10番がインサイドへ。25分、アカ福、細かくつなぎ、左へ出て28番名畑が左45度からにアサイドを破る好シュート。決まって1−1。27分、アカ福11番平岡に警告。前線でのファウル。直後に7番小池にも警告。カウンターを故意に止める。29分、レッドブル、左CKを12番、ニアで高いヘッド、決まって1−2。31分、アカ福、右CKをショートでつなぎ�¬擴失限�で右クロス、��平岡ヘッドは左ポスト。超決定機。直後にアカ福のバックパスをカットし24番へ、DF必死に戻りシュートをスライディングブロック。超決定機。33分、レッドブル、17番→7番、12番→19番。これも勝敗を考えると極めて疑問な起用。12番はアカ福CB人を翻弄していたし、17番の突破力は脅威だった。34分、アカ福、右へサイドチェンジ、��西川が中に切れ込み裏をついた7番小池へ、鋭いグラウンダー右クロスに��平岡中で触るだけ。2−2。37分にも�Ь�池の右クロスのDFを外した��平岡がGKを胸トラップで上を抜いて軽くプッシュ。3−2。39分、レッドブルもスルーパスに24番がGKオビを外し右シュートも外れる。決定機。終盤長身の11番が上がってパワープレー。ロスタイム、、右CKに11番がファーで圧倒的な高さを見せ、競り勝つ。3−3。全員ではしゃいで喜ぶ。結局3−3で引き分け。

正直力の差は大きかった。オビと平岡は代表クラスだが、他の選手は技術を発揮するすべがなかった。レッドブルが自分のサッカーを続け、GKオビの存在がなければ何点入ったか分からない。ただレッドブルは自ら勝ちを捨ててしまった。すっかり機能不全に陥り、後半のシュート数は4対5とほぼ互角だった。疲れもあったと思う。高校サッカーのロングボールとは違う明確なメッセージのあるパスを連発。ものすごいタレントがいたわけではなかったが、名門クラブらしい全体の質の高さがあった。





第2試合前、ビジョンにFCシャルケ04の文字が。最近のファンは04を「ゼロヨン」と呼んでいるが、昔からのファンとして、「ヌルフィア」と読んで欲しい気持ちがある。U−18を「ゆうじゅうはち」と読むのはしょうがないが。ドイツ語の正しい読み方というより、元々日本でもそう呼んでいたものを、変更して日本語と英語交じりの変な表現にする必要ないじゃないか。不安は的中し、場内放送でも「ゼロヨン」と読まれる。


兵庫ユースサッカー大会グループA
FCシャルケ04U−18−ヴィッセル神戸U−18
18時 三木防災公園陸 ピッチ良 晴れ

シャルケ         神戸
−−−十一−−十番−−− 松井−−−米澤−−−藤本
−−−−−−−−−−−− −−−表原−−大森−−−
六番−八番−−十四−七番 −−−−−中井−−−−−
三番−五番−−四番−二番 山口−山川� 櫺淡鏑⊆薜�
−−−−−一番−−−−− −−−−−吉丸−−−−−

神戸
GK  1 吉丸絢梓  183/67 3年 セレソン都城FC
DF  2 守安陵   169/63 3年 G大阪門真
    4 山口真司  171/56 2年
   18 加古晴也  180/76 2年 センアーノ神戸
   27 山川哲史  183/67 1年 
MF  6 大森淳   178/63 3年
    8 中井英人  166/64 2年
FW  9 藤本裕豪  168/54 2年
   10 表原玄太  168/67 3年 阿南FCジュニアユース
   11 松井慎太朗 180/69 3年
   14 米澤令衣  174/63 3年 RIP ACE FC


中井「エイト」が8番なのは意図的なものだろう(笑)。

やはり体格差は歴然としている。円陣での声量の差も大きい。エンジンが終わるまでレフェリーがセンターライン延長線上手前に集まってしゃべっているのには違和感がある。円陣が終わってからネットをチェックに行き、選手を2分くらい待たせてキックオフ。
入りはシャルケが抜群にいい。すぐに11番から10番へ、届かず。決定機。更に神戸のバックパスを11番カット、左に出し6番シュート、吉丸が足でセーブ。超決定機。あたりの強さとタテへの素早い判断で圧倒。サッカーの基本は「ボールを持ったら一直線」だ。簡単にロングボールが通らないから横パスをつなぐし、ロングシュートする隙も、ロングボールにヘッドでシュートに行くチャンスも少ないから回りくどく攻めるのであって、単純に攻められるならそうした方がいいに決まっている。その原理原則をシャルケは分かっている。7番は快速で山口でも止められない。タテだけでなくどんどんカットイン。山口は同年代ではこのレベルの選手と対峙したことがないのではないか?6分、シャルケ、ペナ内からシュート、吉丸よくはじくもこぼれを11番蹴り込みシャルケ先制。1−0。8分、シャルケ、7番がいい加速で持ち上がり、山口をひきつけて14番が右スペースへ、クロスに11番オーバーヘッドが炸裂。2−0となる。しかしこの辺りから神戸がペースを握り始める。下級生CBコンビがロングボールに慣れ、適切な対応をとり、中盤でも回し始め、表原が持ち味のテクニックや身体の切れを発揮し、ターンで前を向き、仕掛け始める。しかしシャルケも引かず、中井のパスをカットし7番が裏へ、ブロック。19分、神戸、左45度、25mFKに加古(右足)と山口(左足)が構え、壁の作りが甘いと見て、加古が強烈な右足弾丸FKを左隅に決める。2−1。この強烈なキック力をフィードに生かせないものか?山川は技術がしっかりしたCBで頭も良く、相当な逸材と見た。シャルケの10番は相当上手い。7番とのコンビは脅威だ。21分、シャルケ7番に警告。アフター。しかしハートを感じるプレー。双方ハートがむき出し。最初はおとなしかった神戸もシャルケにむき出しの闘争心を引き出されている感じがある。29分、神戸・表原がターンからスルーパスを��松井決めるがオフサイド。表原はテクニックも切れもあり、戦っていて、スパイクのソールでトラップしても真下ではなく微妙に前にコントロールするなど、フットサルの経験もあるのではないか?テクニックが多彩かつ実用的で面白い。シャルケ2番はタックルが深く守備がしっかりしていて��松井を良く封じている。�β膺垢�ら��藤本へのスルーパス、クロスをカット、こぼれをシュートも上に外れる。42分、シャルケ14番→12番。ケガ。43分、神戸、左70度30mFK、山口(左足)と加古(右足)が構え、壁も警戒するが、加古は虚を突いて中に転がるパス戻してシュートもブロック。決定機。45分シャルケ6番が左クロスに見せたシュート、セーブ。結局前半は2−1で終了。

シュート数5対6、クロス数2対5。立ち上がりこそシャルケペースだったが、2点入ってからは神戸が慣れて支配。大森は立ち上がり技術を発揮できず、潰されまくったが、ボールの受け方を工夫し、中盤の構成に貢献。キャプテンマークつけるだけはあった。中井は良く拾った。それと神戸はインサイド3人の距離が近く、常に相手を2人がかりで見られる状況を作った。表原はトップ昇格狙えるんじゃないでしょうか?屈強ではないが米澤はターンが鋭い。

ハーフタイムでシャルケ10番→9番。ケガじゃないし、キーマンなので、9番に経験を積ませるための交代でしょう。

開始すぐ、米澤がターンから前に仕掛けファウル。右50度25mFK。またしても山川と加古は構え、ちょこっと出して�せ垣逎潺疋襪眈紊乏阿譴襦�5分には��米澤シュートもGKキャッチ。13分シャルケ、ゴールキックから��落とし7番シュート、セーブして右CK。超決定機。この右CKをニアでヒールシュート、サイドネット。意表をつくいいプレー。直後にもシャルケがロングボールに11番が高さで落とし8番が左クロス、中でフリーの9番シュートも左に外れる。超決定機。シャルケが再び流れをつかんでいる。神戸はペースが悪く、前半の流れの中心・表原も痛んでいる。その分攻撃が右サイドに偏り、守安がガンガン上がる。25分シャルケ、交代時に3番に警告。交代するわけでもないのにゆっくり中央付近に出て水を飲んだ。しかしわざとではなかったようで、本人もベンチも抗議。交代は11番→17番。27分、神戸��藤本→�各酖隋淵淵献沺法�30分、シャルケ、左から細かく崩し(こういう攻めも出来る力はある!)右よりから7番が左足シュート、神戸GK吉丸が左手一本でセーブ。そのカウンターを6番が止めて警告。32分シャルケ、カウンターから17番が落とし9番へ、タッチ大きく左に外れる。超決定機。直後にも左クロスを7番がシュートもブロックで右CKへ。シャルケが狙い通りのカウンター攻撃を見せていて、神戸が支配する割りに決定機を奪えない。しかし38分、神戸��米澤のスルーパスに�各酖腓�GKの脇を抜き2−2へ。40分、神戸�せ蓋�が出かけたボールを大きくけりだし警告。42分、神戸��表原→�案憶燹I集兇榔Δ旅�を押さえて交代。途中から精彩を欠いていたが、ハートのある選手ということが分かって、私の中では評価を上げた。43分、スルーパスにシャルケ8番が1対1、GK吉丸が足を動かさずギリギリまで見極めてセーブ。超決定機。ビッグプレー。吉丸もレベルの高い選手ですね。才能もあるが、良く鍛えられている。44分、シャルケ9番→13番。ロスタイムの5分では動かず引き分け。

シャルケの合理的なサッカーも神戸の戦う姿勢も気に入った。他のチームは観てないけど、普通にプレミアでは優勝候補ではないでしょうか。京都は来年のチームだし、C大阪は昨年がピークだった。G大阪もタレントの絶対数が少ないイメージがある。

神戸はプロが射程内と思われる選手が何人もいた。GK吉丸、CBの加古と山川、LB山口、MF表原あたりはかなりの才能を秘めていると思う。守安や中井はずば抜けた才能は感じなかったがハートがあったし、米澤の「クルリ」も面白い。たとえ広島が昨年と同等のレベルでも勝てるんではないでしょうか?


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T.K. [MAIL]