サッカー観戦日記

2010年11月03日(水) なでしこリーグ入れ替え戦第1戦 高槻−伊賀(観戦記アップ)


入れ替え戦はサッカーの中でも特にテンションの高い試合だと思う。地元高槻の試合ならなおさらだ。そういうわけで、試合決定の遅いこの試合を最優先にした。比較対象が今期はテンションの低い大学サッカーということで迷うことはなかった。

ダイエットを兼ねて自宅から萩谷へ歩いて向かう。駅近くから1時間半。摂津峡はまだ紅葉になっていないが、できればまた期待。白滝を越えて東海自然歩道を進み、終盤は150段以上の階段が続く。汗だくになって萩谷に到着。晴れていて、ジャンパーを脱いでスタンドに座る。

試合前、高槻市サッカー連盟の会長に伴われて、次の市長選に立候補を表明している、はまだ剛史氏があいさつをする。「サッカーの街、高槻」とコメント。挨拶後、スタンドにあがり名刺を配っていたので、もらいに行って、G大阪のスタジアム問題についてどういう方針か尋ねる。これから議論していく、とのこと。それはそうだろうが。



なでしこリーグ入れ替え戦第1戦
スペランツァF.C.高槻−伊賀FCくノ一
13時 萩谷サッカー場 晴れ ピッチ良

高槻           伊賀
−−−相澤−−島村−−− −−−阪口−−堤−−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
虎尾−田村−−中岡−伊丹 小林真−坂本−松長−藤本
−杉−奥田−−平野−柏原 佐藤−道倉−−清原−吉田
−−−−−上野−−−−− −−−−−小林舞−−−−


高槻
GK 19 上野友紀子 163/58 バニーズ
DF  8 柏原慶子  165/56 JEFL 
   10 奥田亜希子 168/59 FC高槻
   26 平野聡子  169/61 日本体育大学
   27 杉裕美   159/50 青崎SC HANAKO
MF 11 伊丹絵美  155/48 宝塚バニーズ
   17 田村麻実  155/50 大阪体育大学
   23 虎尾直美  158/54 神奈川大学
   24 中岡麻衣子 164/58 TASAKI
FW  9 相澤舞衣  164/54 松下電器Panasonic Bambina
   22 島村裕子  164/56 TASAKI
リザーブ
GK  1 鈴木理紗  168/60 大原学園
DF  4 重川裕加  166/57 福岡大学
MF 15 井上夏実  154/53 日本体育大学
   14 浅野未希  157/45 大原学園
FW  5 重本祐佳  155/49 神奈川大学

伊賀
GK 16 小林舞子  166/64 東京女子体育大学
DF  4 道倉宏子  162/56 名古屋FCレディース
    6 清原祐子  158/57 宝塚バニーズ
   14 佐藤愛   170/60 常盤木学園高校
   18 吉田衣里  160/50 イカイFCレディース
MF  8 松長朋恵  153/47 湯郷ベル
   19 小林真規子 154/53 名古屋FCレディース
   22 藤本綾乃  160/57 広島大河FC
   25 坂本珠梨  160/54 吉備国際大学
FW 10 堤早希   150/48 プリマハムFCフロイライン
   33 阪口彩希絵 160/50 INAC神戸レオネッサ
リザーブ
GK  1 大野摩耶  164/61 大阪体育大学
DF 23 関根麻里  155/48 JEFL
MF  3 庄子菜摘  160/52 大原学園
FW  9 園村奈菜  158/50 INAC
   29 作元芙美佳 157/50 IFCフロイライン

0分、高槻、中岡から裏の島村へパス、ブロック、左CKに。高槻・平野はポジショニングや寄せの判断が甘く、寄せ切れなかったり、飛び込んでかわされたり、と狙われていた。9分、高槻、右クロスを中岡シュート、外れる。18分、高槻、右FKを中岡が狙うが右に外れる。シュートがなかったので、いい判断。20分、高槻・相澤が右クロス、大外で虎尾が戻すが逸機。27分、伊賀、カウンターから3対3、右の藤本に出し、無謀にも見えるロングシュート、しかし右上に飛んだ何でもないボールに対し、高槻GK上野が届かない。決まって0−1。昔の大人用ゴールを使っていた頃の少年サッカーみたいだ。バニーズ戦ではGK鈴木が何でもない正面上のシュートに手が届かず、決まって負けたゲームがあった。GKが上を襲ったボールに無力なんて全国リーグのGKとは信じられないが、現実だ。34分、高槻サイドチェンジ、柏原が右パス、相澤シュートもブロック。40分、伊賀、左CK、ファーで佐藤がこぼれをシュート、右に外れる。決定機。前半は0−1で終了。
シュート数2対4、GK数3対6、クロス数3対2、ファウル数6対5。互角だったと思う。個々の能力では伊賀が上だったが、連携で上回った。

後半、伊賀が佐藤がセンターサークルに入り、キックオフシュート、ワンバウンドでまたしてもGK上を襲い場内どよめくが、辛うじて前にはじく。7分、高槻・杉→井上。12分、島村→重本。伊賀・阪口→園村。17分、高槻が左で2人の間を突破、クロスはGKキャッチ。22分、高槻・田村→浅野。24分、高槻・柏原が小林に抜かれ、平野のカバーが遅くシュートを許し、ニアに飛ぶが、GKセーブ。続く左CKは堤がニアでヘッド、上に外れる。26分、高槻・奥田から井上を経由し虎尾シュートもあまり可能性がなかった。30分、伊賀・吉田→庄子。32分、伊賀・松長が高槻バックラインのミスをカットし園村へ、突破から正面左足シュート、決まって0−2。良いシュートだったが、GKの反応も鈍かった。33分、高槻・右クロスに虎尾ファーでフリー、シュートは右に外れる。決定機。34分、伊賀、左FKがワンバウンド、藤本突っ込む。GKの上を襲うボールを防ぐ。36分、伊賀・藤本→関根。38分、伊賀・坂本がミドル、またも上を襲いバーを叩く。これもGKにまったく高さがない。伊賀ゴールキックの遅延で小林舞子に警告。44分、高槻左FK、中で相澤ヘッドが右を襲うもGK小林舞子横っ飛びセーブ、こぼれ球を奥田が蹴り込み1−2。ロスタイムに高槻・虎尾の左クロスもGKキャッチ。緩いボールだったし可能性はなかった。結局1−2でタイムアップ。

後半のシュート数5対8、GK数5対6、クロス数6対3、ファウル数1対7。フィールドプレーヤーは互角だったと思う。しかしGKの差を感じた。

GKの能力の原点はシュートを防ぐことにあると思う。ハイボールの処理とか足技とかコーチングなどは後からついてくるものだと思う。GKプロジェクトなどJFAも考えてはいるが、GKほど素質が問われるポジションはない。高校生や大学生にも素晴らしい反応を見せる素材はいる。ただ彼女達が大人になってもサッカーを続ける環境が今の日本にはない。なにも高槻だけがGKの問題を抱えているわけではないのだ。しかし上を狙われれば無力なGKが全国リーグにいる現状には落胆せざるを得なかった。

結局第2戦でも高槻は敗れて、伊賀のなでしこリーグ残留および高槻のチャレンジリーグ残留が決まった。今期高槻は3試合しか見ていないのに、この試合まで2敗をいずれも観てしまうとは残念だ。

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T.K. [MAIL]