萩谷は好きな会場だ。ピッチ状態はいつも良好だし、自然豊かで空気がきれい。サッカー専用だから見やすい。交通の便は悪いが、昔からサッカーを観ている者としては、なみはや国体時に、こんないい会場ができただけで満足していた。時代は過ぎ、サッカー界としてもっといいスタジアム建設を求めるべき、また、実際に色々運動している時代には、あまりいい会場とは言えないかもしれないが、私は気に入っている。もちろん交通の便がよくてサッカー専用でピッチ状態のいいスタジアムのほうが、いいに決まっているが。
関西学生リーグ 第3節
阪南大学−大阪学院大学
11時30分 萩谷サッカー場 晴れ ピッチ良
阪南大 大院大
−−−中村−−細野−−− −−−山根−−小野−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−高橋−−−−−
井上−長瀬−井手口−可児 −−東−−真鍋−−川添−
−朴−永井−−岩本−飯尾 尾泉−辻井−−嶋尾−日高
−−−−−土師−−−−− −−−−−太田−−−−−
阪南大 監督:須佐徹太郎
GK 1 土師一将 178/74 2年 東海大五
DF 5 岩本知幸 177/72 3年 東海学園
20 永井鷹也 180/80 1年 ジュビロ磐田ユース
19 飯尾竜太朗 175/66 2年 ヴィッセル神戸ユース
3 朴帝宣 178/70 4年 大阪朝鮮
MF 6 井手口正昭 175/69 4年・主将 東福岡
8 長瀬圭佑 176/70 4年 ヴィッセル神戸ユース
30 可児壮隆 172/62 1年 川崎フレンターレユース
14 井上翔太 170/62 3年 東福岡
FW 9 中村雄大 177/68 3年 愛知FCユース
13 細野元伸 175/80 4年 岐阜工業
リザーブ
GK 31 山田健太 177/68 1年 岐阜工業
DF 26 二見宏志 179/73 1年 奈良育英
15 窪田良 175/64 1年 ヴェルディ東京Y
MF 18 村山拓哉 175/65 3年 久御山
12 谷本泰基 174/63 2年 広島皆実
FW 11 泉澤仁 163/62 1年 アルビレックス新潟ユース
10 棚橋雄介 175/65 4年 東福岡
大院大 監督:藤原義三
GK 21 太田岳志 190/76 2年 暁
DF 20 日高大地 168/60 3年 大阪桐蔭
17 辻井勇人 184/70 3年 久御山
4 嶋尾巨人 176/70 3年 大阪学院大学高
5 尾泉大樹 174/67 3年 桐光学園
MF 12 真鍋裕也 164/63 3年 鹿児島実業
90 川添賢太 171/60 2年 立正大淞南
6 高橋周也 175/65 3年・主将 福知山成美
80 東洸大郎 163/53 3年 伏見工業
FW 9 小野真国 168/60 3年 帝京
23 山根雄太 180/75 4年 湘南工科大付属
リザーブ
GK 1 松本傑 177/68 3年 前橋育英
DF 14 小湊貴裕 170/62 3年 成立学園
24 大西泰裕 175/70 1年 大阪桐蔭
MF 46 福田恭大 173/60 1年 玉野光南
102 大藪晋平 165/60 2年 龍谷大付属平安
FW 10 四ヶ浦寛康 174/63 3年 京都橘
48 大槻周平 178/76 3年 福知山成美
3分、阪南大・朴の左足パスをバックライン裏で受けた中村が左足一閃!決まっていきなり1−0。8分、大院大、ペナ横の左FKを尾泉がニアに入れ、東右足アウトで合わせるも左に外れる。そのゴールキックを細野が競り勝ち裏の中村へ、GKと1対1も左足は上に外れる。決定機。12分、阪南大、朴を起点に井上から中村へ、シュート決まらず。18分、大院大、左FK左45度35mFK、尾泉が入れるが跳ね返される。いい形。21分、大院大・真鍋に警告。ラフ。28分、阪南大・可児の右クロスにファーで井上がどフリーのヘッド、GK正面へ。決定機。32分、阪南大・GK土師のフィードに細野またしても競り勝ち後方に流し中村へ、1対1を決めて2−0。33分、阪南大・永井のミスを大院大カット、小野が落とし高橋へ、コントロールシュートはわずかに上。決定機。35分、阪南大・井手口の右パスを受けた中村、ペナ右で切り返しシュート、上に外れる。決定機。さらに直後には阪南大、スルーパスに細野ががっちり体を入れてDFをブロック、シュートはGKキャッチ。40分、阪南大、細野を起点に井上シュート、GKセーブ。結局前半は2−0で終了。
前半のシュート数は手元集計で9対4、CKはなし。ゴールキック数2対4、クロス数3対0。
大院大は前節の反省か、俊敏2トップからエース四ヶ浦を外し、ポストプレーの出来る唯一の4年生山根を入れてきた。しかし相変わらず中盤が押し込まれ一方的攻勢を許す。総合力に差があって、小手先の策ではどうにもならない感じだ。桃山大戦は選手交代と相手の試合運びのまずさに乗じて流れを掴んだが、厳しい。嶋尾は守備が甘い。阪南大・中村は身体が切れていることと、シンプルにプレーしているのが功を奏している。細野が身体を活かして起点になっている。体重があるのにスピードもあるので、フィニッシャーとしても期待できる。井手口は守備の人のイメージがあるが、長瀬が守備に専念するかのように頑張っているので、井手口はどんどん前線のスペースに飛び出し、攻撃にも絡む。
後半2分、大院大・日高に警告。抜かれるところを引っ張った。そのFK、井上が蹴り、岩本が逸らし細野へ、届かず。10分、阪南大・井上→窪田。11分、大院大、右FK、右45度35mFK、尾泉がいいボールを入れるもクリアで右CKへ、阪南大はゾーンで守る。尾泉が入れるも防ぐ。16分、阪南大、飯尾のシュートブロックを大院大・高橋ハーフボレー、ループは上のネット。少し大院大の流れがよくなる。しかし直後に阪南大・長瀬が相手ボールカットからペナ内に切れ込み切り返し、スリップ、相手DFがそばにいたがPKならず。ちなみにこの試合のレフェリーはあやしかったが、この判定は正しいと思う。18分、大院大・東→大藪。21分、阪南大・中盤のミスを大院大・山根のカット、数的同数から永井が慎重に距離をとっていたが、ペナ左の小野へ、コントロールシュートは右サイドネットへ突き刺さる!小野は抜群のシュートテクニックを見せた。阪南DF陣は精一杯の対応を見せたが、奪われ方が悪すぎた。22分、阪南大・窪田に警告。FKでの距離不足。23分、阪南大、ペナ横左FK、朴(左足)可児(右足)が構え、可児が直接狙うもクリア。24分、阪南大・中村→泉澤。27分、大院大・高橋のミドル、右隅に飛ぶがGK土師キャッチ。28分、大院大・真鍋→四ヶ浦。高橋が1ボランチに下がり、小野が右サイド、川添がトップ下、四ヶ浦が山根と2トップを組む。34分、大院大・小野が阪南大・岩本をかわし、四ヶ浦にあずけ、折り返しを受けて流し込もうとするが、飯尾クリア。超決定機。37分、大院大・山根→大槻。そのままFW。37分、阪南大・細野→棚橋。阪南大は流れを止めて試合をクローズしにかかる。結局残り10分間メモするようなことは起こらず、阪南大が2−1で勝利した。
後半のシュート数は4対3、ゴールキック数は0対5、クロス数は4対4、阪南ペースだったが、大院大も盛り返した。力の差はあったが、大院大も健闘。大院大はFW構成を今後どうするのか、難しい課題を抱えたままだ。
公式記録
関西学生リーグ 第3節
立命館大学−甲南大学
14時 萩谷サッカー場 晴れ ピッチ良
立命大 甲南大
−−−伊藤−−坂本−−− −−−原昂−−辻本−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
加藤−内藤−−村上−松田 原直−立川−−福原−田中
前野−藤原−−渡部−篠原 原健−下野−−綾川−下田
−−−−−金山−−−−− −−−−−織田−−−−−
立命大 総監督:衣川和宏 監督:米田隆
GK 1 金山隼樹 186/77 4年 サンフレッチェ広島ユース
DF 2 渡部寛 183/68 4年 芥川
5 前野貴徳 171/62 4年・主将 愛媛FCユース
4 藤原広太朗 175/69 2年 FC東京U−18
6 篠原翔 168/64 3年 柏レイソルユース
MF 10 内藤洋平 172/68 4年 桐光学園
14 村上巧 176/70 3年 桐光学園
8 松田直也 167/65 4年 サンフレッチェ広島ユース
7 加藤恒平 173/64 3年 JEF千葉ユース
FW 18 伊藤了 174/66 3年 中京大中京
11 坂本一輝 176/68 2年 野洲
リザーブ
GK 21 迫田洋一 178/73 4年 向陽
DF 3 濱部孝大 178/70 4年 科学技術
15 飯塚浩一郎 175/65 2年 柏レイソルユース
MF 25 岡本知也 168/64 2年 京都サンガF.C.U−18
27 宮本徹 170/65 1年 サンフレッチェ広島ユース
26 淵本翔太 170/63 2年 作陽
FW 9 登弘幸 183/75 4年 ガンバ大阪ユース
甲南大 監督:潮田晴司
GK 1 織田秀勝 178/73 4年 科学技術
DF 37 下田尚平 / 2年 科学技術
22 下野賢司 184/74 4年 明石南
4 綾川友崇 186/72 4年 金光大阪
5 原田健太 165/59 3年 ヴィッセル神戸ユース
MF 9 田中大滋 165/53 4年 滝川第二
8 福原博文 180/72 3年 科学技術
10 立川雄大 174/65 4年・主将 作陽
30 原田直信 163/62 2年 国見
FW 34 辻本裕也 / 2年 作陽
11 原田昂志 180/72 4年 操山
リザーブ
GK 41 水口弘史 182/68 4年 桃山学院高
DF 28 山本悠司 177/70 3年 明石南
15 前山諒 172/65 3年 作陽
43 倉野祐輔 173/72 2年 須磨友が丘
MF 45 西光孝平 180/69 3年 履正社
18 佐藤正啓 173/64 3年 帝京可児
FW 27 上月拓也 186/75 3年 セレッソ大阪ユース
第2試合は両者に力の差がある。立命大の圧勝を予想した。しかし試合は予想外の方向に迷走していく。
5分、立命大、サイドチェンジを受けた前野が左前方の加藤に預けペナ近くへダッシュ、折り返しを受け左シュート、決まって1−0。ちなみに速報版公式記録では15分のゴールとなっているが誤り。7分、立命大・松田の右クロス、前野ヘッド、GK抑える。決定機。8分、原田直の左クロスを辻本ファーでヘッド、上に外れる。原田直は相手を抜ききらないタイミングで正確なクロスを上げた。立命大ペースが続く。9分、13分にもチャンスを作った後、18分、サイドチェンジから松田、村上とつなぎ、右クロスをファーで加藤が落とし、完全に崩し、坂本どフリー、インサイドで決めて2−0。23分、甲南大、原田直軽いフェイクからアーリークロス、届かないが、なかなかのクロス職人だ。25分、甲南大・立川に警告。ラフ。この時間帯甲南大の守備がよくなり、立命大のパス回しに対し、必ず守備者がつくようになり、フリーにさせず、ファウルが増えるようになる。それまではファウルもさせてもらえなかった。しかし28分、甲南大・立川に2枚目の警告。おそらくヒジが入った。軽率だった。退場で一人少なくなる。辻本が中盤の底に入る。37分、甲南大、右FK原田健が左足で狙うが外れる。立命大はバックラインから大きなパス回しで振り回す。これに対し甲南大は勝負をあきらめず、必死にフォアチェックをかけるが、無謀にスタミナを消費しているように映る。そして39分、立命大、左CKで内藤のボールをヘッドで逸らし、松田シュート、方向が中で変わり、村上決める。3−0。これで勝負あったと思った。41分、甲南大、ペナ右横FK、原田健の左足で狙うがバーの上。44分、甲南大・田中に警告。反スポーツ的行為。結局前半は3−0で終了。
まず言いたいのはレフェリングに問題があったということだ。近くで阪南大・須佐監督が見ていたが、試合開始直後から主審に対する不満を述べていた。流せば決定機になるファウルで笛を吹いたり、判定ミスが多かったり。第1試合も問題があったし、審判問題は徐々によくなっているとはいえ、急に解決する問題ではないことを改めて実感した。
前半のシュート数は10対3、クロス数6対2、ファウル数7対8。ファウル数に差がないのは立命大がきっちり前から守備をしていたため。甲南大はまったくフリーの選手を作れなかった。後半も立命大は渡部を中心に大きなパス回しで相手を振り回せば、前半以上に点を取れると思った。
ハーフタイムで甲南大・辻本→佐藤。スタミナを消耗していた。後半開始からしばらくはメモするようなことは起こらなかった。しかし立命大がじっくりしたパス回しで甲南大を振り回していたわけでなく、攻め急いで前線に蹴り込んでいたもののチャンスが作れない、という展開だった。ハーフタイムでの指示だろうか。しかし流れが悪い。9分、立命大、左CKから内藤ミドル、きっちりミートするが左に外れる。いいシュート。10分、甲南大のロングフィードに渡部寄せきれず裏の原田昂へ、フリー、GKこれを倒しPK。甲南大が一人退場しているし、主審が情けをかけて退場かとも思ったが、警告で済む。正しい判定だと思う。これを原田昂自ら決めて3−1。原田昂はトラップがうまい。16分、前野が左を突破しクロス、GKニアではじき左CKへ。チャンスにつながらず。17分、甲南大、左CK下野のヘッドは右に外れる。決定機。20分、立命大・松田の右クロスに坂本ニアに入り、インサイドも右に外れる。決定機。せっかくピッチがいいのだから、グラウンダー主体にパスをつなげばいいのに、つながず攻め急ぎ、しかも両チームスリップが多い。スパイク選択のミスか、適したスパイクがないのか。24分、立命大、左CKから坂本シュート、DFに当たり右CKへ。決定機。31分、立命大・内藤のスルーパスに坂本、巧みなトラップ、しかし防がれる。31分、立命大・坂本→登。甲南大・田中→西光。36分、加藤→岡本。39分、立命大・岡本が右突破、伊藤が右足アウトで狙い右隅に飛ぶがDFブロック。更に岡本シュートもセーブ。43分、甲南大・原田直→上月。立命大・内藤→淵本。44分、立命大、右FKで前野が入れ、跳ね返されたところを篠原が右クロス、大外で伊藤が折り返し、淵本がインサイドで決める。4−1。ロスタイム3分、原田昂に警告。前野にヒジが入った。結局4−1で終了。
手元集計で後半のシュート数は10対4。CK数は9対2、ゴールキック数は2対13、クロス数7対0。ファウル数3対10。すべての数字が立命大ペースを示す。しかしファウル数3は守備をサボった証拠だろう。そして甲南大にファウルを10回許したのは、パスを回せなかったということだ。立命大とすれば5−0で勝つべき試合だった。前野はこの日も素晴らしかった。渡部はイマイチ。後半のやり方にフィットせず、集中を欠いた守備でPKを招いた。伊藤は抜群のダッシュ力でスペースに走り起点となったが、後半はやや霞んだ。坂本はストライカーらしい動きでチャンスに絡む。加藤もよかった。この辺りまではプロに絡む力はあるだろう。今後も期待したい。
公式記録